あいどる★でいず

作:ひまわり☆(中1)

A

 

 

「うぅ〜ん・・・ど〜しよぉ・・・」

ののは、アイドルオーディションの説明の紙をにらんでいた。アイドルオーディションでは、まず最初に課題曲を自分風にアレンジして歌ったりダンスをしたりと、自分をアピールする。その第一審査に合格したら、審査員の前に出て、元気よく自己紹介をする。趣味を披露してもいいし、元気よく話してもいい。とにかく、自分をアピール!アピール!!アピール!!!するのだ。

「あたしの得意な事ってなんだろ・・・」

ののはそうつぶやくと、ベッドに転がった。そして、手鏡を除いてみる。

小さい目、小さい鼻、小さい口。丸顔で色白。黒くて肩までの髪。

何の特徴もない顔を見て、ののはため息をついた。そして、壁に貼ってある、るのちゃんのポスターを見るとますます落ち込んだ。

(あたし、顔も可愛くないし、何の特技もない。なのにアイドルになりたいだなんて・・・図々しすぎるな)

ののは手鏡をポンッと投げると、ベッドに顔をうずめた。そして、るのちゃんの曲の『はみんぐ』を歌ってみる。

♪ふとしたことで口ずさむ、キミとのハーモニー。あの時歌ったままのハーモニー・・・

ののは勉強も運動も出来なかったが、歌を歌うのだけは好きだった。うまいかどうかは別として、とにかく大好きだった。

「ののちゃんの歌声は、楽しい感じがしてきますね」

と先生からほめられた事もある。そうなると、もっともっと歌を歌いたくなる。

♪このキモチを歌うのは恥ずかしいから、はみんぐに隠して歌っちゃう

ルールールールー、ルールールールー・・・・

ののは、ここまで歌って気がついた。

(どうせ落ちるなら、あたし、大好きな歌を歌って勝負しようっ!)

ののはそう決心した。

「ねぇっ、お母さん、お父さんっ。あたし、アイドルのオーディションを受けちゃダメッ!?」

リビングでくつろぐ二人にいきなり言ったから、2人は飲んでいたコーヒーを噴出した。ののは、オーディションのことを説明し、説明の紙も渡した。

「アイドルって・・・お前、本当になれると思ってるのか?」

「そうよ。それに、勉強も運動もろくに出来ないのに、アイドルなんかなれっこないでしょう。アイドルになるくらいだったら、塾とかに行って、成績をあげたりする方が、ずっといいじゃない」

「でも、勉強も運動も出来なくても、アイドルにはなれるかもしれないよ!」

ののは必死で抵抗した。すると、お母さんがポツリと言った。

「お姉ちゃんだったらゆるせるけど・・・ののはムリよ。ののは、お姉ちゃんが5年生の時よりも成績が悪いもの。アイドルなんかやって、挫折して、芸能界をやめた時には、もう皆受験シーズンだったらどうするの?働く?ののにはムリよ。もっと、人生のためになるのを考えなさい」

ののは、頭を100階殴られたような痛みがした。確かに。あたしは、ミノお姉ちゃんよりも頭が悪いし、運動も出来ない・・・・。でも、あたし、本気でアイドルになりたい・・・。でも・・・。

ののは、何も言わずにリビングを出て行った。お父さんが心配そうにそれを見送った。

 

=あとがき=

Aにしては、内容が暗いかも!!よ〜し、明るい話にするぞ!!!次回も頑張るぞ〜〜〜っ!!!ひまわり☆

 

 2006/4/1

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