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『赤坂のの様、今回オーディションにお申し込み頂き、ありがとうございました。残念ながら、優勝は、今回は他の方とさせていただきました。またの機会にお申し込み下さい』
ののは、クスクス笑ってしまった。ちょっとでも期待した自分が、大バカだと思えたからだ。
(オーディションのことは諦めようっと。仕方ないよね)
そして、その封筒を机の中にしまった。そして、読みかけのマンガを読もうとしたとき、お母さんの声がした。
「のの〜っ。あんた宛に、手紙来てるわよ!さっき、ポストの奥に引っかかってたわよ」
ののは、お母さんから封筒を受け取ると、自分の部屋へ引き返した。封筒を開けると、信じられない事が書いてあった。
『オーディションで、ののさんのがんばりを見せてもらいました。惜しかったね!さて、ののさんには、足りない物がありますが、光る物もたくさんあります。私のところで、レッスンをしてみませんか?気軽に遊びに来て下さい。―――劇団アジサイ:責任者:松本涼子』
ののは、パアッと気分が明るくなった。それって、もしかして・・・。
★★★★★
「えっと・・・ここか、劇団アジサイって」
封筒の中には、地図も入っていた。ののは、次の日の放課後に劇団アジサイに寄って見た。
劇団アジサイは、オシャレなオフィスビルだった。ののは、ドキドキしながら劇団アジサイの中に入る。そして、持ってきた封筒を見せながら言った。
「あの、松本涼子さんって、いますか?」
「松本涼子さんですか?今、いますけど呼びますか?」
「はい」
ののは、イスに座って松本涼子を待った。
(もしかして、あたし、本当にアイドルになれちゃうかも・・・どうしよう!?)
そんな心配もしていた。すると、若い女の人が出てきた。
「こんにちは!赤坂ののちゃんね。ののちゃん、アイドルになりたいのよね?」
その人は、どうやら松本涼子らしい。ののは、すっかり緊張してしまった。
「劇団アジサイでは、こんなことをしてるの。おいで!」
ののは、涼子につれられて、ホールにやってきた。そこには、ののと同い年くらいの子供達が、いろいろなレッスンをしていた。
「ホラ、ココで練習をするの。お芝居をやる子は、他のホールのステージでレッスンをするのよ」
「そうなんですか・・・」
ののは、ドキドキと胸がなるのが分かった。
(あたし、絶対、アイドルになりたい)
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