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劇団アジサイには言ってからの、生活は今まで以上に楽しくなったようにののは感じた。同じ劇団アジサイの仲間、涼子さんからの言葉、そして・・・・るのちゃんに、ますます近づけたような気がしてきた。
今日もまたレッスンが始まる。ののはちょっと早めにホールへ言ってみた。
すると、美香が必死に歌を歌いながらダンスをしていた。何回もつまづいていたが、そのたびに最初から繰り返していた。
(江島さん、すごいな・・・)
ののは、素直に感心した。すると、美香が、くるっとののがいる方向を向いた。
「何見てんのよ!」
スゴイ声だった。ののは、ちょっとおじげつきながらも小さく言った。
「江島さんはスゴイね。あたしなんかより・・・100万倍うまいよ」
江島さんは、一瞬嬉しそうな顔をした。でも、その顔をグッと押し込めてキツイ声で言った。
「練習のじゃまになるから。他の部屋にでもいっていれば?」
やれやれ。江島さん、あたしの事嫌いなのかな。
ののはそう思いながら、ホールを出た。
★★★★★
「今日のレッスンは歌を歌います。それでは、この前と同じく歌いましょう」
歌のレッスンは一人一人歌う。やっている最中に「そこ、ダメよ」等と指摘されたら、もう歌わなくていい。次の人へバトンタッチ。そう、うまく歌える人のみが、最後まで歌うことが出来る。
今までの順番で行くと・・・・。あっという間に、美香のところまで来た。
「それじゃ、美香さんどうぞ」
美香は、得意げに歌って見せた。美香は、二番の終わりまで行ったことがあると言う。裕子は、二番の真ん中で終わったそうだ。
美香は、また同じところで終わった。裕子も同じところで終わる。
「つぎ、ののさん」
ののに順番が回ってきた。ののは、思いっきり息を吸って歌いだした。
♪夢探しのたびへと、今出かけよう。虹の橋をわたって、空の向こうの夢へと。
一番はクリアできた。問題の二番へと突入。
♪夢を詰め込んだ宝石で、幸せのネックレスを作ってみる。そしたら、キミへ届けに行きたいな。
涼子は、この歌声を聞きながら足をトントンと踏み鳴らした。
(この子は・・・歌に関しては、劇団アジサイ1ね)
なんと!ののは、最後まで歌いきることが出来たのだ。
「ののさんの歌声は、本当にスバラシイ。皆さんも、見習いましょう」
これを機会に、ののには友達がもっと増える事になる。
―――でも。ライバルの闘志に、火がついたのも事実だ。
(ののなんかよりも、あたしのほうが、なんでもうまいのに・・・)
美香は、ののを完全にライバルとして認めたようだ。
あとがき
*もう、恥ずかしい!この物語、曲がたくさん出てくる・・・。本当に恥ずかしい・・・。
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