| (美香ちゃんのお姉ちゃんが、るのちゃん・・・?)
ののは、目の前に立っている、るのを見つめた。るのに会えるのは嬉しかったが・・・何となく複雑な気持ちだった。
「お姉ちゃん!仕事でしょ。さっさと出てってよ!!!」
「美香、お友達がいるのに、そんな言い方はないでしょ。・・・赤坂ののちゃんでしょ?あなたの歌、うまいわね!頑張ってね」
「あ・・ハイ。ありがとうございます」
るのにほめられたのは嬉しいはずなのに・・・何となく、ボンヤリしてしまう。あんな似るのに熱い視線を送っていたののだったが・・・。気になることがたくさんあった。
「もういいでしょ。出てってよ!!!」
「言われなくても、出てくよ!――ゴメンネ、裕子ちゃん、ののちゃん。お仕事頑張って」
るのは控え室から出て行った。裕子は仕事のスケジュールで控え室から出て行った。ののと美香の二人っきりになった。
「あの・・・美香ちゃん。るのちゃん―――お姉ちゃんのこと―――キライなの?」
「キライよ!ダイッキライ!!!」
すごい大声だった。ののは、ビックリした。美香は、ソレを見るとニッコリ笑った。初めて見る笑顔だった。そして、美香が静かに言った。
「あたしが・・・ののにイジワルしてたのは・・・。お姉ちゃんのファンだったから。それだけ。姉妹だってこと、知られたら・・・絶対、お姉ちゃんのほうが人気もあるし、お姉ちゃんのほうが何でもできる。ママもパパも、お姉ちゃんが期待の星だった」
「えっ・・・。そうだったの・・・?」
「うん。小さい頃からだよ。お姉ちゃんのほうが何でもできて、人気者だったからね。ののだって、こんなあたしより、お姉ちゃんのほうがいいよね」
「そんな事ないよ。それに・・・お母さんだったら、どっちも好きだと思うよ!娘だもん」
「あ〜。あたしのママ、出て行った。あたしを捨てて行ったわ。ついて行きたかったけど―――ママに付いて行ったら苦労するって。だから、パパのほうにいるの。パパもママハハも、お姉ちゃんの味方だもん」
ののは、ますます絶句した。 |