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「サリーエリー!!早く着替えてらっしゃい。全く、女の子なのにだらしないんだから・・・」
ミス・デイビスがイライラしたように言う。そうそう。私達には、親はいない。私達が小さい頃に、交通事故で亡くなったんだって。それで、私達は、お母さんのほうのおばあちゃんに育てられていた。もちろん、お父さんのほうのおじいちゃん、おばあちゃんとも。
おばあちゃんが死んでから、私達はお母さんの姉に育てられている。そう、伯母さん、ミス・デイビスのことだ。でも、お母さんとは言えない。だって、私達から見れば、赤の他人にしか思えないから。
ミス・デイビスは、私達にすごく厳しい。私達のことがキライみたいだ。メガネの奥の瞳で、私達をいつもにらみつけている。
ミス・デイビスの夫、ミスター・デイビスも、ダイッキライ。お酒飲みで、よく騒いでいる。2人は、私達にとっての敵だ。私達は、いつも9時に寝ることにしている。眠くなくても、ベッドに入る。だって、起きてても退屈だからだ。
コチコチコチコチ・・・・。時計の音がうるさい。私達は、2段ベッドで寝ている。ベッドの上はサリー。サリーの声が聞こえてきた。
「ねえ、エリー。水のみにいかない?」
「うん。いいよ」
私達は、ベッドから出ると、洗面所まで歩いていった。すると、ミスター・デイビスと、ミス・デイビスの声がリビングから聞こえてきた。
「もう、本当に嫌だわ、あの双子。うるさくてかなわない。アア、なんで私が、あの双子なんかの面倒を見なくちゃいけないのかしら」
「本当だな。そうだ、サリーとエリーの部屋でな、この手紙を見つけたんだ」
ミスター・デイビスがニヤニヤしながら、白い紙を取り出した。
「ほら。この前死んだバーサンが、あの双子に書き残した手紙だよ。たからか・・・・。金目のモンかもしれない。探してみないか?」
「あら。それはいい話じゃない」
二人はげらげら笑いながらお酒を飲み始めた。サリーが言った。
「ひッど〜い。私達の部屋に入ったなんて!」
「サリー、あんたが部屋を散らかしていたからよ。どうしよう。たからものが・・・」
「大丈夫よ、エリー」
サリーが笑いながら言った。
「もう、旅に出よう。2人だけで!!」
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