ともだちのつくりかた。

作:ひまわり☆(中1)

 

うう・・・・なんだか、頭が痛い。そりゃそうだよね、私とチカはあんなに思いっきりぶつかったんだもん。痛い・・・。

私とチカは、保健室のベッドで寝かせられていた。保険の市原先生が、起き上がった私を見てにこっと笑うとこういった。

「杉野さん、もう大丈夫かしら?気分が悪かったら言いなさいね。卒業式まであと2ヵ月もないんだから、けがしちゃだめよ」

ハーイ、と返事をしてから、私は「え!?」と思った。だって・・・私のことを「杉野さん」って呼んだんだよ、市原先生は!!市原先生は、私が3年生のときからいる先生だ。だから、私の名前を呼び間違えるなんて・・・・いや、でも。何で、私が、「杉野さん」なの・・・?

「う・・ん・・・・」

そうだ、チカも隣で寝てるんだ。私は、チカのほうを見た。すると・・・そこにいたのは、「チカ」じゃなくて・・・私、つまり「ナツカ」だった・・・!!

「あら、高橋さんもおきたのね。大丈夫?無理しちゃだめよ」

チカは、「ん??」という顔をしてから、市原先生に向かっていった。

「先生。あたしの名前、杉谷チカだよ。高橋ナツカじゃないよ。先生、もうボケちゃったの?」

「あ〜ら。ぼけちゃってるのはそっちのほうじゃないかしら?もう、高橋さんったら。鏡見ておいで!自分の顔も忘れちゃったの?」

市原先生がおかしそうに言った。チカは、鏡のあるところへ走っていった。少しすると、チカの、いや、私の叫び声が響いてきた。「ぎゃ〜〜〜!?何コレ??何で、何で!?」

チカは、かなり動揺していたみたいだ。すると、チカは私のほうへ向かってこういった。

「ね・・・ねえ!!アンタがナツカよね・・・。何で、こんなことになっちゃったのかな・・・?あは、あはははは・・・」

「もしかして、あの時ぶつかったからかな?」

「そうかもね・・・もとの体に戻りたいな・・・あはは、あははははは・・・」

チカは気が抜けたように笑った。私たちは保健室を出ると、教室へ入った。すると、いきなり、チカがチカの友達のカナのほうへ走っていった。

「カ〜ナ〜!聞いてよ!!実はさ、さっき、ナツカと思いっきり頭ぶつけちゃってさ!んで、保健室で寝てたんだ。授業、まだ始まってないよね・・・??」

カナは、ぽかんとしたように、チカ(見た目は、ナツカ)を見つめ、プッとふきだした。

「ナツカ、いつからあたしと友達になったの?あたしの友達はチカなんだけど。ナツカ、頭ぶつけて頭がおかしくなったんじゃないの?」

ひ、ひどいっ!!私のほうが、思わずうつむいてしまった。チカは、思い出したように、自分の席に着いた。でも、その席は、私の席じゃない。チカの席だ。それを見て、カナがまたまた笑い出した。

「ちょっと!!ナツカ、そこ、チカの席よ!!あ、チカそこにいたの?こっち来てよ〜。ほら、ナツカが、チカの席に・・・後で、消毒しといたほうがいいんじゃない?」

チカは、顔を真っ赤にしてから自分の席に戻った。私は、カナの横にいながらも、チカのほうばかり見ていた。でも・・・。チカの体もなかなか良かった。いつもカナが話しかけてくれるし、誰かがいつでも話しかけてくれた。家に帰ってからも、きれいなお母さんが、おいしいお菓子を用意してくれたり、テレビゲームなんかもたくさんしたりでなんだか、元の自分が本当にちっぽけで、みすぼらしい感じさえしてきた。

―――でも、何でこんなことになったのかな・・・。ぜんぜんわかんない。

そして次の日。私は、カナと一緒に、生まれて始めての「いじめ」をした。チカ(見た目はナツカ)に悪口を言ったり、かばんの中にイヤガラセの手紙を入れたり。私にとっては、チカへの復讐にしか思えなかった。

ただ・・・。いじめるのが怖い。いじめられるのよりも・・・ずっとずっと怖い。

―――チカは、平気なのかな・・・こんな怖いことをして・・・。

 

 2006/7/12

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背景は「イラそよ」さんからお借りしました。