磯の風景 12.2〜5月

フノリを採る場所の略図

去年の釣りで餌代がもったいないとは思っていた。自分のはレジャーでもなく、リハビリの一環のようなものだ。母の布海苔(フノリ)採りに伴しながら、春めいてくると、イソメがいないか意識するようにはなった。

フノリのはえる磯2月14日 チョコ色のフノリ
冬の磯と岬磯にヴァレンタインもクソもあるか

まず二月から。かなりフノリが見えるが、これは採り残しで、手むしりでは貯まらないし、ゼンマイで引っ掻いても不純物でいっぱいになり、後で除くのが大変になる。
 解禁は一月半ばで、地域の大人こぞって繰り出し、二日で大半はなくなる。しかし成長が早く次の大潮にはかなり育っている。解禁数日前に私はテトラで、寒いのに懲りずアブラコを狙ってたのだが、フノリに手を出してると怪しんだのか、Hさんという人が様子を見に来た。小さい魚体を見せて安心させたが、彼は磯ではなく、毎年ここのテトラに生えるのを採るそうで、去年は一日で60キロだったと自慢する。キロ千円なら六万になる勘定(去年の相場は100グラム80〜90円の間と安かったらしいが、初物は高かっただろう)。

磯に揚がった幅4m位の氷塊3月1日でも氷山
磯の岩を覆う氷12日
磯と遠景の岬13日
ツブ拾いの婦人4月14日 知ってる人はむしろツブ拾い
フノリがわずか生える磯けっこう暖かくなったと思ったら
雪模様の磯15日は冬に逆戻り


フノリ採りは根気がいる。初めの頃は母の半分がいいところだった。あれこれ作戦たてて臨んでもうまくいかない。今年は大震災のせいもあるらしく、100グラム120円以上にはなった。ただ洗ってからの青ノリやゴミの除去作業が手間で私は手伝えなかった。袋に100グラムずつ量って入れ、テープ巻き機?でガチャンと止め、生産者名入りシールを貼って完了、それを根室港市場に出す。寒フノリで知られる地元歯舞市場が安かったせいもある。それはそのままスーパー、魚屋で売られる。
 ある日、棒を片手にした婦人がいた。杖なのか分からない。近くに来ると私を知ってる口ぶりだ。長兄の同級生なのだった。フノリも採るが狙いはツブという。棒に仕掛けがあるのでもない。あるにこしたことはないだけだ。以来、意識するようになると、これまで見えなかったものが見える。売り物のように大きいのは滅多にないけど、磯歩きの楽しみが増した。ツブは好物なのである。岩の上に殻が乗ってることがよくあるのは、カモメが中身を抜いたものだ。安くない手袋がなくなった犯人はカモメだろうか。ある日、挙動不審なカモメに母が気づくと、タコが打ち上げられていた。これは横取り、いい御馳走になった。昔はいっぱいいたというウニを、みかんならSサイズを拾った。初めのは逃がし、二つ目は持ち帰り、綺麗な色のままにおいしかった。

春めいた磯水ぬるみフノリの質も落ちる
シートに干されたフノリ生では出せず 干したフノリ
岩に置かれたフノリの入ったレジ袋少しは採るのに慣れたような
平らな岩にあけたイソメ26日 フノリはやめ イソメに専念
塩でまぶし新聞に乗せたエラコ5月11日 エラコを塩漬けに
快晴の磯と海気持ちいい シーズンは始まっている

イソメ捕りは弟に教わった。十年は前になる。盆休みが大潮の頃だったのだろう。なお私たちはイソメとは呼ばずイワムシで育った。弟は小学生からやってるのだから詳しい。
 しかしその後の実践はあまりない。東京から来る休みの中身は二日とみていいし、潮は常に引いてるものではなく、餌捕りの時間があるなら釣り本番に回したい。でもけっこう面白い。大きいイソメならコマイよりワクワクするほどだ。
 イソメ専念にした日、スガモの生える砂地には行けなかったが、そこそこは捕れた。ただ水温が低いせいか元気がない。夏ならクニョクニョうるさく動き回るのに。
 そしてエラコ捕りもやった。フノリの頃から餌捕り連中は現われてて、バケツに入れてくのはエラコと知った。かくして塩漬け、エビ粉でまぶしたりと餌を貯めた。

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