
「失礼します」
ユカは校長室に入った。手で示されたソファに座り、校長はテーブルを挟んだその対面に座った。
「いらっしゃい。早速本題に入らせてもらうけど」
ユカは頷いた。校長は妙齢の美女で、まだ二十代半ば程に見える。彼女はいわゆる「とんでもないお金持ち」で、若くしてこの学校を設立し、一人で全ての費用を負担している。
「はいこれ」
校長は一枚の紙を手渡した。ユカはそれをしげしげと眺め、そして言った。
「遊戯王の大会……ですか」
「ええ」
校長は笑顔で返した。
「夏休みにあるんだけど、ウチのTCG同好会もどうかなって。とりあえず責任者のあなたに伝えておくから。参加するのなら、来週までに参加者を募っておいてね。ルールとかはその紙に書いてあるから」
一気に話し終えて、校長はユカの返答を待った。
「わかりました。みんなには伝えておきます。あと、これコピーしてもいいですか?」
ユカはさっき手渡された紙を示した。
「ええ、構わないわ」
ユカはもう一度、「わかりました」と言った。
「ん。それじゃ、戻っていいわよ」
校長は立ち上がった。つられてユカも立ち上がる。
「はい、失礼しました」
「じゃあね」
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