行間3



「はあ……うん。暇――だな」

 もう30分もこうしている。いい加減飽きたんですけど。

「何だってこんな役割をボクが……」

 愚痴りながら、ボクは足を休めるために、木の前に腰を下ろした。

「大体さ、あいつがやればいいんだよ。年下は労われってんだよ」

 こんな独り言を言っている自分に呆れて、思わず溜息が漏れた。

「暇だな……、ん?」

 遠くから足音が聞こえた。

「やっと苦楽から解放される……。神様ありがとう」

 わくわくしながら、足元の主を待った。

「あら、こんなところにいたのね」

 足元の主は、女性だった。

「……やあ、お疲れさま」

 ボクが返し、女性は微笑みながらさらに言った。

「相変わらず可愛いわね。わたしと楽しいことしない?」

 断り、また木に身体を預ける。

「なによ。暇なんだからいいじゃない」

 と、彼女はカードを差し出しながら言った。40枚の束だ。

「ああ、そっちか」

 女性はニヤニヤしながら言った。

「そっち? じゃあもう一方はどんなの? ねぇ、教えて?」

 無言を貫くことにした。こんなところは、レイカちゃんとどこか似てる。

「教えてよ。くわしく鮮明に。ねぇ、イツキ?」




この作品はフィクションであり、実際の人物、団体、建造物等とは一切関係有りません。


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