想いを受け止めて    3





            コンラートの手が、桜の頬を撫でた。


            まだ、涙に濡れたその頬。


            何度キスを落として、涙を拭っても。止まることが無い。


            「泣かないで、サクラ。お願いだから・・・」


            そう抱きしめて囁いても、桜は肩を震わせている。


            「私・・・私・・・」


            「・・・サクラ、さっき、きみが城を出て行くと言った時。心臓が止まるかと思った・・・」


            コンラートは、桜を抱きしめたまま呟いた。


            低い、優しい声色は、段々桜を落ち着かせていった。


            「きみを失うなんて、考えたくもない。そんなこと、絶対に嫌だ」


            「コンラート・・・」


            「ずっと俺の傍にいるって、誓って?」


            コンラートの声が、甘く桜の耳に流れてくる。




            焼きもちは、激しいけれど、でも・・・。


            たくさんの愛情を注いでくれる、この人からはもう・・・



            離れられない・・・。



            桜はそっと頷き、コンラートは嬉しそうに微笑んだ。


            そして、頬に張り付いた黒髪をそっと剥がして。

            再び、顔を寄せた。


            何度も角度を変えて、重なり合う唇。


            僅かに離れる度に、二つの唇から糸が紡がれる。


            そして惜しむように、また重なり合って。




            コンラートは、唇を重ねたまま、桜を抱き上げた。


            そのまま、ソファからベッドへと移動する。


            ベッドへ下ろされた桜の目の前には、銀の瞬く瞳が。


            桜を、想いを込めて見つめているその瞳に、桜はもう捉われてしまっていた。



            「コンラート・・・」


            名前を囁けば、彼は目を細めて微笑んで、自らの上着を脱いだ。


            軍服の下には、鍛えられた肉体が・・・その胸に、そっと手を伸ばす。


            触れた瞬間、コンラートは弾かれたように、桜の首筋に顔を埋めた。


            音を立てて時折吸い付き、そして舌を足して耳の後ろを舐め上げる。


            ぞくりとする感触。


            「あっ・・・ああ・・・」


            僅かに漏れた桜の声に、コンラートは黒髪を撫でながら、首筋の愛撫を続けていた。

            もう片方の手は、性急に胸元を這っている。


            服の上から、大きく胸を揉み上げていく。


            指先で、器用にボタンを外し、素早くスカートも脱がされ、

            下着も全て取り払われ。


            一糸も纏わぬ桜の姿を、コンラートは目を細めて見つめた。



            「綺麗だ・・・サクラ・・・俺だけの、サクラ・・・」


            顔を赤くして、身をよじる桜の首筋を、もう一度吸い上げ、彼の印を残して満足気に微笑んだコンラートは、

            そのまま顔を胸元に下ろしていった。


            ここにも、いくつかの印を残し、手で胸を掬い上げ、揉みしだき、もう片方の乳房に顔を落とす。


            「はあ、あん、ああ・・・」


            桜の吐息が、コンラートの髪をくすぐる。


            敏感な胸の先を避け、周囲に舌を這わせては、桜の声が段々と高鳴っていった。


            指先が、僅かに先に触れた。


            「ああっ!!」


            痺れる感触。


            桜の身体が、僅かに跳ね上がると、それを合図のようにコンラートの唇が、もう固くなってしまった先を含んだ。


            舌で転がし、吸い上げ、また転がして。


            触れた指先は、摘んでは更に擦って、そっと撫でていく。


            「あん、コンラー・・ト、あああ・・・」


            「サクラ、・・・サクラ・・・」



            ただ、お互いの名前を呼び合い・・・時折見詰め合っては、微笑みあった。



            こうして触れ合える時間が、堪らなく愛おしい。



            コンラートの空いた手が、桜の太ももの内側を這った。


            撫で回し、段々と上へと上がっていく。


            茂みを掻き分けて、そっと触れれば・・・もう、蜜が零れそうになっている。



            コンラートは嬉しそうに微笑んで、胸から顔を離した。


            なだらかな腹部を通り、両手で白い足を持ち上げて。


            「サクラ、枕取って」


            その声に首を傾げながら、桜が枕をコンラートに手渡した。


            受け取ったコンラートは、その枕を半分に折って、桜の腰の下へと敷いた。


            その意味が分かった桜は、顔を真っ赤にして手で覆っている。


            それを見て、コンラートはくすりと笑って顔を下ろした。


            彼にとって、舐めやすい位置になった、愛しい彼女の秘部が目の前にある。


            赤く充血して、彼を待ち望んでいるそこに、唇を寄せた。


            ひだを唇で摘んだり、震える蕾の周囲を舐めたり。


            「あ、あ、コン・・・コンラー・・・ト・・・!」


            桜の手が、求めている。


            その手を握り返し、コンラートは舌で蕾を包み込んだ。


            「あああっ!」


            跳ねる腰を押さえつけ、蕾を吸い上げ、舌で薄皮をめくる。


            「やだ、やだそれ、だめ!」


            「サクラ、力抜いて・・・俺に、身を任せて・・・」


            コンラートが、唇をそこから離したのは一瞬。


            また、蕾を深く吸い上げていく。


            時折、歯を軽く立てて。


            剥かれた蕾の中の真珠が、桜の意思とは関係なくして震えているようだった。


            とめどなく溢れる蜜を零す壷へ、コンラートの指先が躊躇無く入った。


            指を曲げ、蠢く壷を刺激していく。


            二本の指が、ばらばらに違う動きで桜を掻き混ぜていくと、桜は腰を上げて首を振った。


            「や、やー!!もう、ああっ!」


            指の動きを更に早め、吸い付いた蕾に、舌を足しては音を立てて吸い上げると、

            桜の身体が大きく震え上がった。


            びくびくと足を伸ばし、痙攣する。


            最後の瞬間まで、コンラートは口と手の動きを止めなかった。



            やがて、桜が大きく息を付くと、彼はようやく身体を起こし、汗を滲ます桜の頬をそっと撫でた。


            「サクラ、気持ちよかった?」


            「・・・うん・・・」


            「なら、良かった。俺も、きみと一つになりたいな・・・」


            伺いを立てるようなコンラートの言葉に、桜はくすりと笑って手を伸ばした。


            「来て・・・?」


            コンラートは、桜の額に唇を落として、耐え切れないほどはち切れた自身を解放した。

            避妊具を素早く装着し、そして桜の両足を彼の肩に乗せ、一気に貫く。


            「ああっ!!!」


            その桜の声に応えるかのように、コンラートは律動を始めた。


            最初はゆっくりと、桜の身体に馴染ませるかのように。


            だが、直に腰の動きは早まり、音を立てるように強く激しく。


            片手で桜の足を支え、もう片手で二人が繋がっているすぐ上・・・蕾を撫で回した。


            その瞬間、桜の中がぎゅっと締まったのを感じた。


            「ああ、サクラ・・・愛してる・・・」


            蕾を擦り、腰の動きを深くしながら、コンラートが苦しげに囁いた。


            桜もまた、動きを彼に合わせながらも、首を振り、奥まで届く快感に身を任せる。


            「あん、ああ、コンラー・・ト・・私、私も・・・」


            「サクラ・・・!」


            コンラートが、更に腰を突き上げ、蕾をきゅっと捻ると、桜は再び絶頂へと向かっていった。


            コンラートも、動きを止めてその瞬間を迎えた。


            二人同時に、同じ真っ白な世界に、身を任せて・・・。



            全てを吐き出したコンラートは、繋がったまま桜の頬を撫でた。


            「サクラ、堪らない。きみを抱くたび、きみに溺れていく・・・」


            そして彼女の中で、再び固くなっていくコンラートの分身。


            「あっ、コンラート・・・!」


            「お願い、もう一度・・・」


            桜の足を曲げ、体勢を変えてコンラートが動き出す。


            「ああん、狂っちゃう・・・やあ・・・!」


            「狂って・・・?今は、俺に・・・。俺だけを、見て・・・ずっと・・・」


            コンラートは、抱えた足の指先に唇を落として、小指と薬指の間に舌を這わせた。


            桜の脳天から、二人が繋がっているところまで、電流が流れる。


            「やっ、やっ!!ああん!」


            そして、コンラートの指が再び蕾を捉えて擦り始めて・・・もう何度目か分からない絶頂を迎えて・・・



            二人は、朝日が昇るまで、貪りあった。





            コンラートの腕の中で、まどろんでいた桜は、小さな声で目を覚ました。


            「ごめん、ごめんな・・・サクラ・・・」


            その声は、コンラート・・・?


            目を開けると、彼はぐっすりと眠っていた。


            夢の中で、桜に詫びているようだ。



            桜はくすりと笑って、身体を伸ばして、彼の唇に顔を寄せた。


            触れるだけのキスを落として、桜は再びコンラートの腕の中で目を閉じた。


            「愛してるわ、コンラート・・・」


            桜の胸の中は、暖かく幸せで一杯だった。