あなたの指先で
今日も、昨日もコンラートがいない。
サクラを本当は同行しようとしたのだけれど、急に賓客が来ることになり、
その接待をまとめなくてはならなくなった。
ギュンターに、サクラを置いていくように言われた時には、辛かった。
だから、急いで職務を全うして、早くサクラに会いたくて。
いつも以上に頑張った。
そして、血盟城へ向かう道すがら、サクラの好きなご当地物のお土産を買って・・・
あなたがいない、血盟城。
本当に、虚無に感じる。
普段はうっとしいくらい、私に触れてくるそのごつごつとした感触の手。
それが今は、ない。私は、ただ一人。
だけど、仕事はある。それが救いになる。
桜は、一人明かりもつけず、部屋にいた。
普段だったら、コンラートと二人でにぎやかに過ごせる部屋。
「ふぅ・・・」
溜息をついて、ベッドに横になった。
服は、スーツのまま。でも、構わない。もう、何もかも、面倒くさい。
一人でいることが、こんなに辛いなんて、思わなかった。
そして、触れて欲しいときに、傍にいないなんて。
桜の手が、胸元に這った。
あの人がしてくれるように、ゆっくりと、優しく・・・
自らの胸をもみしだき、ジャケットのボタンを外して、直に下着の上から、膨れた頂をさすった。
びくりと跳ねる腰。
そのまま、ゆっくりと指先で擦り、耐え切れずに下着を持ち上げた。
直に触れる自分自身の胸。
普段浴室で触れる時と、明らかに違う。
もっと、触りたい。
摘んで、そして・・・足りない。
だけど・・・
桜の手が、片手を胸に、もう一方がスカートに入り込んだ。
そこには、すっかりと湿ってしまった下着に包まれた場所が。
その中央を、指先で下着の上から、溝に沿って往復する。時折当たる突起に、体が震えた。
「ふ・・・うん・・・・・」
堪えるような吐息をもらすと、更にじわりと蜜が増す。
「寂しい・・・早く・・・。帰ってきて・・・・」
自らの胸をかき抱きながら、桜が吐息とともにもらした言葉に、物音が反応した。
びくりと体を強張らせ、扉に目を向けた。鍵を閉めたはずなのに、扉が開いている。
そこにいたのは、紛いもなく、桜の待ち続けた恋人の姿だった。
「サクラ・・・?」
静かな空間に、確かに呼ぶ声が。
桜は恥ずかしさのあまり、布団を頭から被った。
やだ、見られた!
もう、この場から逃げ出したい。
しかし、彼女を呼ぶ声は優しさに満ちている。
「サクラ、俺に顔を見せて?ごめん、寂しい思いをさせて・・・」
その声に、そっと布団をずらして、目だけを上げると、すぐ前に、銀を散らした薄茶の瞳があった。
「ようやく、きみに会えた。寂しかったよ、サクラ。きみもそう思ってくれていたんだね」
コンラートの声は、優しく、甘く・・・
桜は、堪えきれずに涙をこぼした。
「寂しかった・・・は、早く帰ってきてって・・・コンラ・・・トが・・・・」
しゃくりあげて泣く桜を、コンラートは微笑んで抱きしめた。
久しぶりに抱く彼女は、小さくて、可愛くて、・・・・扇情的で。
「サクラ?・・・俺のお願いを聞いてくれる?」
「・・・何?」
桜は、ひゃっくりをしながら、体を少し離してコンラートを見上げた。
いつも見慣れた端正な顔は、少し欲情に色を移していて、桜は体を強張らせた。
「サクラ、続きを俺に見せて?サクラがさっきしていたのを、見たい」
・・・そんな、有り得ない。
あんな、恥ずかしい姿を、コンラートに見せるなんて。
だけど、決断したコンラートの言うことは、もう翻される事はない。
今も、桜の手を、コンラートの手で濡れている壷に導かれている。
「どうやって擦るの?どの指?」
コンラートの目線が、恥ずかしい場所に注がれている。
桜は堪らなく、手を解こうとしたが、許されずに、指を蕾に添えられた。
そして、自分の意思とは関係なく、ゆっくりと擦られていく。
自らの指で。
「うぁ・・・・あ、あ、やだ、・や、や・・めて・・・お願い・・・」
「見たいんだ、サクラ。そう、そのまま、その調子で。大丈夫だよ、俺も手伝ってあげるから」
そう言ったコンラートの目は、瞬く銀に、欲情の色が見え隠れしていて。
溜まらない。
目の前に、ずっと我慢していたサクラの愛おしい場所と、それを自ら愛撫する姿。
手伝い、達しさせたい。
そして・・・
桜は、コンラートの手により、自らの一番感じるところを擦り続けていた。
「ふぁ・・あ、あ、もう、・・・・」
「凄い、サクラ。大きく立っているよ。触ってるだけじゃ足りないかな」
そう言う声が聞こえた瞬間に、ぬめりとした感触が桜を襲った。
「あ、あ、やぁ、ん・・!!!」
びちゅ、じゅっ・・・
そんな音を立てながら、コンラートは桜の蕾を吸って、嘗め回していく。
ふと、顔を上げて、たしなめた。
「サクラ、駄目だよ、俺は手伝っているんだから。もっと自分で動いて?」
「ふぅん・・・・や・・・、もう・・・」
「ほら、指を中にいれてごらん。そう・・・」
コンラートに導かれ、桜の指が1本壷に入った。
初めての感覚。
指も、そこも。
「あ・・・・」
「まだ。もう1本入れて」
「む、無理・・・」
「大丈夫、俺が見てるから、ほら・・・入った」
コンラートの目の前で、自らの指を2本も・・・
桜は恥ずかしくて、涙を浮かばせてしまった。
「もう、やだ・・・お願い・・・」
「どうして?可愛い、サクラ・・・ほら、指を動かしてみて?」
やめる気がないらしい。
桜は涙をぼろぼろと零しながら、腰を持ち上げられて、自分の指をゆっくりと動かした。
弾ける感触。
だけど、それ以上、どうしても・・・無理だった。
「もう、もう・・・・やだ・・・」
懇願すると、コンラートはくすりと笑って覗き込んだ。
「駄目?もう。折角可愛かったのに」
「お願い・・・いや・・・」
そして桜が肩を震わせて泣き出すと、コンラートは慌てて彼女の肩を抱きしめた。
そうしてもらうと、涙が止まらなくなる。
まるで子供のように、わんわんと泣いてしまった。
「ごめん、あんまり可愛かったから。意地悪だったかな。ごめんね」
そう言って、何度も桜の髪や耳に、頬に、唇を落とす。
「サクラ、もう意地悪しない。だから、俺を見て?泣かないで、お願いだから」
コンラートの言葉に、桜の泣き声が段々収まっていき・・・
そして見上げた瞬間、唇が塞がれた。
「ふぅ・・・ん・・・」
吐息も漏らす暇もないほどの、熱い口付け。
何度も角度を変えて、桜の咥内を犯される。
脳内が弾けそうになった瞬間、やっと唇は糸を紡いで離れ・・・
見上げた銀の輝く瞳は、欲望の色を更に深めた。
「サクラ、今日は無理させるかも。でも、優しくするから」
そして、桜の首筋に顔を埋めた。
桜の弱い、首筋。
そこを、舌を足して、往復していけば、彼女の泣き声も、段々止んできて。
「ふぁ・・・ん・・・や・・・」
切なげな溜息が漏れる。
「サクラ、サクラ、ずっとこうしたかった。きみに触れたかった・・・」
コンラートの唇が、段々降りて置き、胸の膨らみを這った。
頂の周辺を満遍なく伝い、そして痛々しいほど起立したそこを、口に含めば、桜の腰が跳ね上がる。
「あぅ!あ、あ、・・・」
吸い上げ、その上で嘗め回すと桜の体が震えてくる。
見上げると、頬を染めて口を必死で抑えている。
声が漏れないように。
コンラートはくすりと笑って、その手を撫でた。
「今度、誰にも気兼ねないところで・・・ね。それまで、我慢して?可哀想だけど・・・」
桜の部屋も、コンラートの部屋も、ユーリのいる部屋に近い。
この瞬間の声は、彼には聞かせたくない。
それは、二人とも同じ思いだった。
コンラートの顔が、段々下へ降りた。
なだらかな腹部を伝い、茂みへと。
「やだ、今日・・・は、そこはいい・・・」
手でコンラートの頭を押さえる桜に、銀の煌く瞳が向けられる。
「どうして?俺が、可愛がりたいんだけど」
「・・・恥ずかしい・・・」
その言葉に微笑を浮かべ、拒むように閉じた足を、そっと開けば。
もう、満ち足りて蜜がこぼれ溢れている。
桜が両手で顔を覆った。
この様を見られるのが、恥ずかしくて。
「もう・・・やだ・・・」
「サクラ、嬉しいよ。感じてくれているのが。どうしてそんなに恥ずかしいの?」
体をずらして、桜の頬にキスをしたコンラートの手は、その濡れた部分をまさぐっている。
身をよじりながら、桜が段々とのけぞっていく。
それを追いかけるように、コンラートは桜の瞼、頬、額、全てに口付けを落として。
「すごい、濡れてる。気持ちいい?俺の手が」
「うん・・・」
「でも、もっと気持ちよくさせてあげる」
コンラートは桜の蜜で濡れた手を、胸元にあげて、口元をその坩堝に埋めた。
びちゅ・・・
くちゅ・・・じゅっ・・・
わざと音を立てて、吸い上げる。
桜は両足の間にあるコンラートの頭部を、うつろな目線で見下ろしながら、桃色の頂を摘んでは撫で付ける指に触れた。
「あ、あ、だめ・・・もう・・・それ・・・以上・・・」
コンラートは、わずかに歯を立てて、蕾を刺激する。舌で巧みに薄皮をめくり、直接敏感な場所を狙う。
左手が、桜の中をかき回し続け、桜は声を耐えるのを限界に感じていた。
「や、や・・・あ・・・」
「いって?サクラ。何度でも。我慢しなくていいよ・・・」
ふと唇を離して、優しげな声で言い、そして再び顔を埋めるコンラートの頭部を、そっと撫でて・・・
桜は流れに身を任せた。
リズム感ある動きで、コンラートの指が桜の中を責めていく。
じゅっ!と音を立て、力強く蕾を吸い込めば、桜の体が弓なりになり、足を強張らせて・・・
「ひ・・・あ・・・」
びくびくと痙攣するのが止むまで、コンラートは攻めるのを辞めようとせず、
そして桜が達し、荒く息を吐くその瞳を覗き込んだ。
「気持ちよかった?」
わずかに動く顔に、嬉しそうな笑みを浮かべた。
サクラを喜ばせることができた。幸せな瞬間。
でも、俺も限界かも・・・
桜の息が整うのを待ち、コンラートは伺いを立てるように、桜の頬を撫でた。
「いい?サクラ」
桜は微笑して頷いた。その時までも、コンラートの手は、桜の蕾を擦って、刺激して。
桜の気持ちを再び高ぶらせ、感じてきてから、やっと自らを押し入らせた。
濡れに濡れている桜のそこは、蕩けそうに熱くて。
そして、蠢いていて。
「ご・・・め・・・優しく・・・できない・・・」
そうやっと言うと、後は無心に桜の中で動き続けた。
激しく、強く。
桜の腰を持ち上げ、両足を肩に乗せ、更に深く。
「うっ!ああ、や・・・」
白いひくつく足に唇を落とし、コンラートは恍惚として最後の瞬間を迎えた。
彼が挿入してから、何度も達して、意識が朦朧としている桜の蕾を、更に指で擦り上げ、自らを突き立てる。
「あぅ、あっ、んん、また・・・ぁあ・・・」
「・・・何度でも、・・・サクラ・・・・愛してる・・・」
そう囁いて、コンラートは爆発するような感覚で、桜の中に自分のものを注ぎいれた。
桜は、熱いものが入ってくる感触とともに、何度目かの頂点を迎えて・・・
体を震わせ、最愛の恋人にしがみ付いた。
「あ・・・あぁ・・・・」
そして、掠れるような声で、その耳に囁く。
「あい・・してるわ・・・コンラー・・・ト・・・」
そして、そのまま気を失った。
次の日、目覚めた時には、コンラートはすっかり反省した様子で。
桜の髪を何度も撫で、そして何度も彼女を労わった。
「ごめんな、サクラ。今日は、ゆっくり寝て?欲しいものがあったら、用意するから」
そんなに後悔した顔をしなくても。
桜はくすりと笑って、悲しそうな眼差しを向けるコンラートの頬を撫でた。
ばかね。
あなたがそんな思いをする必要なんか、ないのに。
桜の手に、コンラートの大きな手が添えられて、それが温かい。
「コンラート、お願いがあるの」
桜の言葉に、びくりと反応する。
くすくすと笑って、桜は目を閉じた。
「キス、して?」
深い安堵の溜息の後、桜の唇に、触れるのは。
温かくて、少し硬質で。でも、彼女を包み込んでくれる甘い唇。
そっと離れたのを感じ、目を開くと、銀の瞬く薄茶の瞳が目の前にあった。
「サクラ、愛してる。俺の気持ちが・・・止まらない」
すがるような言葉に、桜は彼の頭をかき抱いた。
「私もよ。私も、止まらない。愛してるわ・・・」
そうして、二人は抱き合ったまま、静かな、だが熱い朝を迎えた。
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