癒 しの魔法  森の中サイドストーリー

作 こたつ

 

 

安らかな顔

 

 

彼女が無事でよかった、スコールは心底そう思った。

反魔女組織による、魔女の暗殺計画は何事もなく事前に阻止した。

 

リノアの体だけでなく心も守らねばならぬ。

魔女の存在を憎む者たち、そういう者がいるという事すら彼女に知られたくなかった。

だから、他の任務を放り出し、司令官として独断とも言える決断を下した。

 

ガーデンの総力を結集し、反魔女組織を壊滅せよ。

 

誰も異を唱えなかった。

SeeDはなぜと問うべからず。

それは、一見独裁的な命令のようだが、実際は違う。

危険を顧みず黙って命令に従う者たちを、如何に犠牲を最小限に抑え、任務をこなすという、司令塔の裁量が問われているのだ。

部下達の命を預かり、自身一番危険な場所へ飛び込む。その後ろ姿を追って、付いていく。

そんな信頼ともいうべき関係。

 

 

だから、帰還後の司令官は、心身共に疲労していた。

毎回、毎回。

任務のたびごとに、彼の精神は消耗してゆく。だから。

 

薄明かりの中、彼女の膝の上で彼はまどろむ。

伝わる体温、髪を梳く細い指先。彼だけに向けられる優しい微笑み。

繋いだ手を、握っては指を絡めたりを繰り返す。

目を閉じたまま、自分だけが使う、彼女の愛称を呟いた。

 

「リノ」

 

なあに?と歌うような声で、彼女が応える。

すぐそこにいる安心感。

体勢を横むきに変え、柔らかな感触を頬で感じる。手をスカートの下からそっと忍び込ませると、彼女はくすくす笑いながら「ダメです」と、彼の悪戯を諫めた。

苦笑いして、迫り来る睡魔に身を委ねる。

 

信頼のおける仲間達のいる、安心できる空間。ガーデンという名の森の中。

次に目覚めた時も、側にいて欲しい。

彼は安らかな表情で、意識を手放した。

 

 

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注意

(読むと萎える)あとがき

砂糖なしでコーヒーいけますか?

リノって、キャーーーー!はじゅかちい(恥ずかしい)〜〜。書いてて恥ずかしい〜。

恥ずかしいから、スカートの下から手を入れるシーンを添加。どういう神経なんでしょうか。

っていうか、この後書きのせいで台無し。でも書く、恥ずかしいから。