妄想爆発! モエカイザー
       第1話   出た! 最凶の守護神!! 前編


※この物語はゴーストスイーパー美神 極楽大作戦のキャラクターを使っていますが、時系列、本編とはまったく関わりがありませんのでご了承ください。

 

 

ピシッ

 宇宙、地球の外周を回る月軌道とある地点に空間を裂いて巨大な物体が現れようとしていた。 それは生物のようだった。 まるで大きなカブトムシのような姿をしたそれは完全に姿を現せ、その黒い巨体を漆黒の闇の中に佇ませていた。

 「・・・・・・あれが地球か」

 「きれいな星でちゅね」

 「あれを我が帝国のモノにするんですね?」

 「そうだ、それが我が帝国の最高指導者の命令だからな」

 カブトムシの内部であろう。 ただっ広い空間に一面をガラス張りにしたような部屋に、体格のよさそうな男性とスレンダーな女性、肉付きの良い女性が2人と少女が1人。 計5人がそこに佇んでいた。 姿は地球からの逆光で確認できない。

 「ふ、ふふふふふ」

 

 

 

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ここは地球。 日本にある極楽町と言う町だ。 特にこれと言って騒ぎも無い平凡な町で、平凡にみんな暮らしていた。 その平凡な町の平凡な高校、極楽第一高等学校がそこにあった。 一学年3クラス、人数も規模も小さい学校だがごく普通の学校だった。 唯一つ少し変わっていることは・・・・・・

 所変わって教室。 教壇には黒い服に身を包んだ男性の教師。 きれいな列を作って配置された机と椅子に学ランとセーラー服を着た生徒が座っている。

 「えぇ、この間の実力考査だが・・・・・・我がクラスの平均点が一番低かった」

 2年3組全員で18名。 高校のクラスではかなり少ない人数だ。 それと言うのも・・・・・・

 「君たちには特殊能力がある。 それを伸ばす事も大切だが、学生の本分は勉強だ。 君たちもいずれは社会に出る。 その時の為にも勉強を疎かにしてはならない」

 このクラスの生徒は全員、霊能力者なのだ。 見える、触れる、話せる。 そして除霊まで出来る有能な霊能力集団なのである。 しかも2週間に一度は課外授業として除霊実習に出るほどのツワモノ揃いだ。 そして今教壇で話をしているのはこのクラスの担任であり、霊能系担当教諭の唐巣和宏。 このクラス担任になって2年目、悩み多きクリスチャンの霊能力者だ。 最近自分の頭髪に悩んでいるようだ。

 「でもよう先生、3クラスしかねぇんだからちょっとの点数の違いで順位なんてすぐ変わっちまうんじゃねぇのか?」

 「・・・・・・ちょっとの点数の差か・・・フフフ・・・・・・平均点で30点差はちょっとではないのだよ!! 私は君たちのことを思って言っているのだ! 今、この平穏としたご時世で霊能力だけでは食べてはいけないのだ!!」

 目つきの悪い生徒からの一言で何かが切れたのか、半狂乱的になって叫び騒ぐ唐巣。 反動によってか頭髪の生え際から5本ほど黒いものがハラハラと落ちていく。

 「!!! ・・・・・・あぁ、かみが死んでいく・・・・・・」

 黒いオーラを纏いながら四つん這いになって沈み込む唐巣。 一同は無言のまま後頭部に大きな汗を貼り付けていた。

 

 

 このクラスは男女比が1対1ではない。 限りなく男子の数が少なかった。 霊能者の特別クラスを作ろうとするとどうしてもこうなってしまうようだ。 男子生徒は
霊波刀を武器にする“横島”、
自らの霊力を漆黒の鎧に変えて纏う“雪之丞”、
霊力による精神感応能力を持つ“タイガー”、
霊波砲を武器にする留学生の“ピート”、
同じく“ジーク”、
そしてクラス委員で横島の幼馴染の“銀一”の6人だけである。

 それに引き換え女子は多い。
様々な霊具を使いこなす“美神”、
ネクロマンサーの笛を使う“おキヌ”、
霊体撃滅波を放つ“エミ”、
貧乏神を使役する“子鳩”、
式神十二神将を使役する“冥子”、
ジークの双子の姉の“ワルキューレ”
実家が剣道道場で霊剣を使いこなす“小松竜姫(こまつたつき)(通称、小竜姫)”、
霊視を得意とする“百足恵(むかでめぐみ)(通称、ヒャクメ)
横島を霊波刀の師匠と崇拝する“シロ”
霊力を炎に変えたり、幻覚を操れる“タマモ”
机をこよなく愛する“愛子”
女子クラス委員で横島、銀一の幼馴染の“夏子”と12名いる。

 ちなみに、銀一、愛子、夏子は霊能力はあるが、最近目覚めたばかりで、非戦闘員だ。 また、全員“人間”であり、れっきとした17歳の高校2年生である。 ・・・・・・そう言うことにしといてください。

 「・・・・・・・・・と、取り敢えず今日は除霊実習だね。 みんな準備をして現場に向かおう」

 唐巣の言葉に「へ〜い」と生返事を返し、各々が除霊道具等を持ち、ゾロゾロと教室を後にした。

 

 

 

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「星の制圧は容易い。 星の支配者たる種族を抹殺するか、考える力を無くせばよいのだからな」

 「アシュ様、結果が出ました。 どうやらこの星は霊力・・・・・・霊的なもの存在が多く感じられます」

 アシュと呼ばれた体躯の良い、紫の体に頭から二本の角を生やした男性(何を隠そうまさしく魔神アシュタロスである)にコンソールを叩きながら画面の検索結果を報告するスレンダーな黒い服にバイザーをつけた女性。

 「そうか。 ふふふ、ならばあれを使うとするか」

 「マーゾクボールを使うんだね?」

 「その通りだメドーサ」

 地球を眺めたまま振り向かないアシュタロスの考えを代わりに口に出した紫の長髪とナイスバディのメドーサ。 若干年はイッテイルようだが美人だ。

 「ルシオラ!」

 「はい」

 ルシオラと呼ばれたスレンダーで黒髪をボブカットにし、頭にバイザーをつけた女性が今一度コンソールを叩いた。 するとカブトムシのような戦艦の前方の空間に亀裂が入り、そこから長細いクリスタルで出来たような四角錐の物が出てきた。

 「ふふふ、このミサイルには大量のマーゾクボールが詰まっている。 これを地球に落とせば邪悪な霊的なものと結合し、魔族獣を作り出す。 やがて地球は大混乱を起こし支配種を根絶する」

 説明的な台詞で不敵な笑みを浮かべるアシュタロス。

 マーゾクボール。 本体は野球ボール大の紫色の球体である。 質感は柔らかそうで暗い紫色の光を放っている。 ちなみに、これはルシオラ作成の兵鬼だ。

 『そうは行きません!!』

 空気振動の無い宇宙で声が聞こえるのか微妙なところだが、どこからともなく聞こえた声。 更に、声と同時にミサイルに光の筋が斜めに入り、軽いスパークを起こした後大爆発が起きた。

 ドドドーン!!

 「何だと!?」

 「何者でちゅ!??」

 ミサイルの爆発によって放射線状に飛び散ったマーゾクボールが地球の引力に引かれ地球へと降り注いでいく。 大爆発にもビクともしないマーゾクボールは大気との摩擦熱も物ともせず無傷のまま地上へと落ちていく。

 『あああああ!! し、しまった〜!!』

 「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

 『え、え〜と“あれ”は取り敢えずおいといて・・・・・・私は太古の昔よりこの地球を護ってきた天の使者モエカイザー!! 地球の侵略を許すわけには行きません!!』

 モエカイザーと名乗ったそれは30メートル程もある巨大な人型ロボットだった。 青の羽根、肩、腕、赤い脚、黄色い腰と薄紫の頭。 金い胸の中心には紫のクリスタルが嵌め込まれており、“萌”の字が浮き出ていた。 カッコ良く決めポーズをしているが、胸の文字が緊張感をなくしていた。

 「え、えぇい!! 地球の兵器か!? この逆転号で沈めてくれる! べスパ! 逆転砲魔だ!!」

 「ハ、ハイ!」

 べスパと呼ばれた赤い服を着た長髪のナイスバディな女性が(メドーサと違い年も若いピチピチの10代後半くらい)ルシオラの隣のコンソールを叩いた。 すると逆転号(この船の名前だよ)の左右から6機の小型ミサイルが発射され、モエカイザーに襲い掛かる。

 しかし、モエカイザーは右手に持った剣で全てを切り落とし迎撃した。

 「っく!! こうなれば・・・・・・主砲準備! 断末魔砲スタンバイだ!」

 「ダメです! エネルギーが足りません! この空間では魔力が大幅に減少されているようです!」

 「ならば私の魔力をエネルギーに変換する!」

 ルシオラからの報告に、アシュタロスは部屋の一番奥(入り口側)に設置された席へと走り、飛び乗るような形で席に着くと、自分の魔力を逆転号へ送り始めた。

 『覚悟!!』

 モエカイザーが剣を振り上げ逆転号に襲い掛かってくる。

 「エネルギー良し! 断末魔砲発射スタンバイOK!!」

 「発射!!」

 『何!?』

 う・・うう・・ううう・・・・・・・・ウギャアアァァァアアアアァァ!!!

 ルシオラがコンソールを叩くと、逆転号の主砲から発射された断末魔砲がモエカイザーに直撃した。

 そのパワーに押し返されモエカイザーは地球に落ちていった。

 「やったでしゅ! ざまぁみろでしゅ!」

 「「「「・・・・・・・・・」」」」

 「みんな、どうしたんでしゅか?」

 「ア、ア・・・・・・ア・・・・・・アシュ様かわいーーーーー!!

 目の前の敵を排除したのもつかの間、突然べスパの豊満な胸に抱きかかえられたアシュタロス。

 「な、なにするでしゅか!? ベスパ離れるでしゅ!」

 「アシュ様パピと同じくらいになってるでちゅよ?」

 そう、アシュタロスの体は縮んでいた。 筋骨隆々な体は5歳児並で、少し下膨れた感じになっていた。 ちなみにクルーの中で唯一の少女はパピリオと言う。 見かけは8〜10歳くらいだ。

 「なんでしゅとーーーー!!?」

 「魔力が減少してるのは逆転号だけじゃなかったのかねぇ」

 「この空間では私たち全員の魔力が落ちてるのよ」

 「無理して魔力を放出したから幼児化したって事か」

 メドーサとルシオラが大きなため息を一つ。 べスパはアシュタロスをカワイイと言いながら離す気配が無かった。

 

 

 

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「今日の実習は余裕だったな」

 「まぁな、雑居ビルに救った雑霊ならおキヌちゃんのネクロマンサーの笛で一掃だよ」

 「凄いですじゃー」

 除霊実習が終わり、学校の自分たちの教室に帰ってきた2年3組の生徒たちは今日の実習について語り合っていた。 どうやら雑居ビル内の除霊だったようだが、おキヌの能力で一掃され、除霊自体が10分程度で終わってしまったようだ。 褒め称えられたおキヌは頬を赤くしながら照れていた。 ちなみに上の言葉は上から順に、銀一、横島、タイガーである。

 「なぁ、他のクラスの連中もう帰っちまったようだし俺たちも帰ろうぜ」

 雪之丞の発案にみんなが「おお」とか「そうね」とか言って答えた。 今日は土曜日。 今の時代はゆとり教育で土曜の授業は無いが、この物語は少し昔の時間軸と言うことで・・・・・・授業が終わり、部活も無い今日、学校に残っているのは2年3組の連中のみとなっていた。 まぁご都合主義って奴です。

 「み、皆さん見てください!! なんか落ちてきますよ!!?」

 窓際で叫んだピート。 それにつられて全員が窓際に集まった。 遥か上空から、初めは光のようなものが、段々と形になり、“それ”が大きさを増していく。 つまり近づいている。 学校めがけて・・・・・・落ちてきている!

 「に、逃げろ〜〜!!」

 誰が叫んだのか、その言葉をきっかけに窓際からクモの子を散らしたように逃げようとしたが・・・・・・・・・遅かった。

 ドガ〜〜ン!

 丁度2年3組を中心に落ちてきた巨大な“それ”。 崩れる天井。 全員が終わったと思った瞬間、時間が止まった。

 気が付くと何も無い黒い空間に全員が浮かんでいた。

 「な、何よこれ!?」

 「わたしたち〜どうしちゃったの〜?」

 「訳が分からないワケ」

 「なんやねんここ?」

 「死んでしまったのでしょうか?」

 「分からん」

 呆然とした中疑問を口にする。 察しの良い皆さんならお分かりだろうが、上から美神、冥子、エミ、夏子、小竜姫、ワルキューレの言葉だ。 そんなことを口々に言っていると、目の前に巨大なロボットがゆっくりと姿を現した。

 「お、おい・・・・・・ロボットだぞ?」

 ヨコシマの呟きの後すぐにロボットの胸にある紫のクリスタルが開き、中から光る人が出てきた。

 「な、何だ?」

 『私の名はキーや・・・じゃなかった! え〜と、ん〜・・・あ! そうそう、私の名はアドレナンといいます』

 「は?」(全員)

 『太古の昔よりこの地球を護ってきた伝説の戦士。 今この地球は魔界帝国に狙われています。 このモエカイザーを使ってこの地球を護ってください』

 「ちょ、ちょっと待て! アドレナンとか言うの! いきなり降ってきて何言ってんだ!?」

 『私は休まねばなりません。 これを受け取りなさい』

 「堂々の無視かよ」

 銀一の言葉は無視されアドレナンから無数の光が飛び出し、2年3組の生徒一人一人の手に収まっていく。

 「?? ビー球?」

 夏子がふと疑問を口にする。

 『それは文珠といいます。 使い方は文珠が教えてくれます。 この地球を護ってください。 頼みましたよ地球の少年少女たちよ』

 そう言い残すとアドレナンは小さくなっていき、終いには球状になって掻き消えた。 そしてアドレナンから託されたモエカイザーが、眼を開けていられないほど発光すると、いつの間にか何も無かったかのように全員が教室の自分の席に座っていた。 天井も壊れていない。 本当に何も無かったかのようだった。 全員のその手に“文珠”が握られている以外は。

 「夢じゃ・・・・・・ない?」

 文珠には“萌”と言う文字が浮かんでいた。 数人を除いて。

 


後編に続く

 


 電波が! 電波が〜〜〜!! 最近僕の頭の中を電波が走り抜けるんです。 一度電波が来ると止まらない。 これは書くしかない! と始まった新シリーズ! 妄想爆発モエカイザー。 皆さんも分かると思いますが、元ねたはGSと、サンライズのエル○ランシリーズの第1作目の絶対○敵ライ○ンオーです。 え? 知らない? ボクはあれ大好きです。 3作目のゴウ○ウラーも捨てがたいですよね? 第1作目、この間DVDを全巻集めてしまいました。 おかげで、懐が寒いです。 この作品基本ギャグです。 もしかしたらまじめに走っちゃう事もあるかもですが、基本ギャグです! ギャグ頑張ります! GS蛍も合わせて二足の草鞋で頑張っていくのでよろしくお願いします!





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