@ 対戦、平田信

1996年に土浦のデポで、平田信に始めて有った頃、「埼玉は、何処に行くのか。」と聞かれたので、「所沢は、色々な仕事をやっていて、慣れているから、所沢がいいな。」その様に答えた。 すると、「所沢の、何処が良い」と聞いてきたので、「西所沢方面が、慣れているから、西所沢が良い。」と答えた。 この話がオウムの上層部に、伝えられ、西所沢に、信者達が、集められる。 その内に、逃走中の信者が、大勢いた。 彼らは交代で、サウナを見張って、いたという。 私が来るのを、待っていたらしい。 ここで双方に、思わぬハプニングが起きた。 そのハプニングとは、私の車が、夜間走行中に、道路に置かれた大石に、車の底面が接触して、オイル・タンクが故障して、動かなくなり、車を買い替えた事。 平田は、車のナンバーを、オウム上層部に、伝えていた。 私の車は、当然ナンバーが変わり、私がパンフレット配布の為、所沢市内を、走り回っても、気がつかない。 西所沢に逃走中の、オウム信者が、集まっているだろうと思い、探しても、なんの反応も無い。 大宮に逃走中の信者が、大勢いたのは、偶然だったのかな? 一時は、その様に思った。 埼玉の電話帳の配達は、川越に行かされた。 この月には、西所沢では、なにも起こらなかった。 川越の仕事が終り、最後の日に、西所沢のサウナに泊まったが、いつも通りだった。 そして、すぐに、所沢にチラシを、配達したが、変化無し。 日にちは流れて、11月に成った。神奈川県に、電話帳を配達する、月になる。 私は付き合いで、横須賀に行く。 横須賀は、階段が多い町だ。 この頃は、熱心にボディビルの練習を、やっていた。 ボブスレーでオリンピックに出よう。 その様に考えていた。 ボブスレーを選んだのは、背が高い方が、有利だから。 ハンデは、多い方が、面白いと、そう考えたから。 横須賀の汐入町は、その中でも、一番階段がキツイ場所だ。 足腰の鍛錬もかねて、汐入町を、配達する。 場所は、横須賀駅のすぐ前、米軍基地の、前でもある。 横須賀の隣の町は、逗子市。 ここにも御用邸が有る。 オウムにとって、一石二丁の場所である。 米軍も天皇家も狙える。 そこに私が来た事で、警察の注目を、集める事に成る。 一石三丁に、成ったのかも知れない。 横須賀は、小泉純一郎元総理大臣の、地元でも在る。 後日に汐入町で、オウムの信者が、大勢見つかる。 郵政選挙で、小泉元総理大臣の地元の、横須賀が、揉めたのは、オウムが絡んでいるから。

(15)-A

近日公開予定

(15)-B

横須賀で夜間配達中に、私は事故に合う。 事故の内容は、(バイクで配達中に、直前を走っていた車が、急停車した為に、ブレーキが間に合わない。 車の左側は、線路で、中に入れない様に、コンクリート柱で、ブロックされている。 バイクから見て、左側は狭く、右側は広い。 前の車が、急停車した瞬間に、わざと事故を起こそうとしている。 これはワナだ。 そう思った。 ワナならば、一見安全そうに見える、広い右側は危険だ。 狭い左側にハンドルを切る。 バイクは、車とコンクリート柱に、挟まれて、停止する。 車には、キズが付く。 私の方は、バイクも体も、無傷だ。 車の運転手は、「なんで狭い方に、来たのだ。」「車がこんなにキズ付いている。」と言った。 私は、「どうして急ブレーキを踏んだ。」と聞くと。 「前方に人が居た。」と答えてきた。 100メートルぐらい前に、オバアチャンが、歩いていたが、急ブレーキを、かける必要など無い。 この運転手は、間違いなくオウムだ。 事故現場は、汐入町ではない。 突然決まった場所だ。 この事からしても、この時点で、横須賀・逗子方面には、オウム信者が、大勢いる事に成る。 そして相手の運転手は、ブツブツ言いながら、立ち去って行った。 そして翌朝に、事故現場に行くと、予想通り、右側はガケだった。 オウムは私を、ガケに突き落とそうとしたのだ。 この時、オウムと戦っていて良かった。 本当にそう思った。 オウムの襲撃に対して、常に用心して、いるからこそ、瞬時にワナだと、見破れた。 オウムを恐れて、逃げ回っていれば、この時に、死んでいたか、大怪我をして、いたのだろう。 後日、横須賀のデポに、平田信が、手伝いに来た。その時私に合うと、「なんで所沢に来なかった」と聞いて来た。 私が「横須賀の所長が、気の毒だから。」そして「他の配達で、よく行っているよ。」と言った。 そしたら平田が、「あれ、車が違う」「何時換えたの」と聞いて来た。(お前らが、イタズラして、壊したくせに、)そう思っていたから、当然上層部には、連絡がいっていると思った。 オウムも私も、西所沢で、勝負を付けようと、思っていたから。 オウムの作戦は、ニュース・ステーションの、報道に依ると、次の二つ。

@菊池直子達が、住んでいる、マンションに、私が配達に来た時、青酸カリ入りの、熱せられた缶コーヒーを渡す。 私は、猫舌なので、マンションから遠い場所で、コーヒーを飲む。私が死んだら、傍の自動販売機に、毒入り缶コーヒーを、取口に入れる。 私は、拾い飲みして、死んだ事になる。

A私がよく行く、サウナにいった時、夜中に「車のライトが、付いている。」と他の客から、フロントに話があり、私が、下に降りてきたら、大勢で私を襲うという、ものだった。

この作戦を聞いた、信者がびびって、私の車を、壊したのかも知れない。 車のナンバーが変われば、双方共に、発見できない。 オウムは、指揮系統が、はっきりせず、バラバラに動く、傾向がある。 又、作戦がコロコロ変わる。 結果として私は、決定的なチャンスを、逃してしまう。 オウムの損害も、大きかった。 逃走信者が、大勢逮捕された。 しかし、この事が、オウムに幸運を、もたらすとは、脾肉な事である。 私は、横須賀の仕事が、終ったら、所沢に行って、決戦を、挑むつもりだった。 そおしたら、油断しているオウムは、西所沢で、決定的な敗北を、きっしていただろう。 私に大敗北をする前に、敗北した形に成った。 しかし私の作戦勝ちには、違いない。 この辺で、平田信も気づいたようだ。 私に上手く、利用されている事を。 12月に成り、群馬県の伊香保の、配達をする。 この時、平田信と、同じ事務所に成る。 平田信は、私を避けるようになる。 完全に気づかれたようだ。 しかしまだ、惚けていたほうが、良いと思い、惚ける事にする。 伊香保では、なにも起こらなかった。 年末に、とんでもない報道が、ニュース・ステーションで合った。 その報道とは、岩槻の関東通信支社で、平田信が、同僚の榎本氏を、殺害した、との事だった。会社の中では、高橋は、平田信だ、と言う事になっているようだ。 私以外の誰かが、警察に、通報すれば、平田信は逮捕される。(私が通報したのでは、逮捕しないかも知れない、と思っていた。)(TBSが栃木県警の尾林を、放送内でリンチみたいな、事をした為、この時点で警察は、私の味方には、なってくれない、と思っていた。)(この時に、「この男が、住商手形詐欺事件の、犯人ではないか。」と言う、記者の発言を聞いて、手形の事を、思い出した。そして大変な戦いに、なる様な気がしてきた。) オウムを壊滅寸前まで、追い込んでいる。 もうすぐ戦いは終る。そう信じていた。

(15)₋C

翌年の1・2月は、私には、なにも起こらなかった。 私に平和な、2ヶ月間が訪れた。 正々堂々と、戦ったからだ。 戦争では、逃げる者から、殺される。 戦意の無い相手と戦えば、自分が傷つくことが無い。 勝つ事が有るだけだ。 常識通りの結果だった。 そして3月に成った。又、山梨県に行く。 今度は甲府、石和が配達エリアだ。 甲府の事務所には、平田信が来ている。 今回は、平田に異変が、起きている。 それは、軍手を片時も、外さない事だ。手の指紋を取られるのを、極端に警戒している。 書き損じの書類も、家に持ち帰っている。それなら、平田信が泊まっている、家を突き止めてやれ。 そう考え深夜に、尾行する事にするが、相手は、私の車を知って居る。 近づけられない。 毎日少しずつ尾行するしかない。 車のスピードが、違いすぎる。 尾行は無理だと判断し、断念する。 すると平田が、「石和温泉に泊まっている。」と言っている、事を聞く。 代わりに石和を、調べて見る。 本当に泊まっているか、確かめて見る事にする。 まず警察に行った。 入り口の受付みたいな所に、二人の警察官が居る。 平田は、安月給取りだ。 本来なら、高いホテルには、泊まれないはずだ。 私は、警察官に「あまり高くないホテルを、探しているのだが。」と言った。 すると、若い方の警察官が、「いくら位と聞いて来た。」ので、「8000円以下ぐらい」と答えたら、値段つきの、ホテルマップを、渡してくれた。 そして警察署を出ようとして、入り口辺りに来たら、一人の警官が、階段を、降りてきた。 なにげなく、振り向いてから、警察署を出ると、階段を下りてきた警官が、「いまの男、何をしに来た。」と甲高い声で、叫んだ。ヤバイ見つかった。 今の警官は、オウムだ。 瞬時にそう思った。 ここは気づかない、フリをした方がよい。 そう思い警察署を出る。 今日しか、石和を調べられない。 そういう状況に成った。 ホテルの駐車場を、全部見て回ったが、平田の車は無かった。

(15)−D

翌日の朝、珍しく平田が、私の所に来て、「いつも、石和のサウナに、泊まっている。」と、いきなり言ってきた。 私が「なんだ、そうなのだ。」 と答え、二人で大笑いをした。 私が、「あそこのサウナには、たしか五右衛門ブロが、あるよね」と言うと、「そんな物、あったかな」と平田が答えた。 私が良くカマを掛けるのを、知っているのだろう。 この日の夜、平田は、石和のサウナに泊まった。 私がサウナに、見回りに、行った時、一番、目立つ場所に、駐車していた。 この時に平田は、五右衛門風呂が有るのを、確認したはずだ。 風呂位は、いくらでも、ごまかせると、思うはずだから、まだ惚けていられる。 そう思っていたら、大変な、ハプニングが起きた。 そのハプニングとは、同僚の一人が、「高橋君は、本当は、オウムの平田信だよね。」「皆がそう言っているよ。」と言ってしまった。 高橋は、「誰がそんな事を言った。」と言ったらしい。 昔から、この会社には、アホが多いと、警戒していたが、これほどアホとは、思わなかった。 突然に、私達の身に危険が、迫ってきた。 平田は車の中で、真剣に、考え込んで居る。 (平田は射撃の名手だから、今晩、事務所に、強盗が入った様に、見せかけて、会社の人間を、全員殺すかも知れない。 私一人を残すと、他の全員を、殺しても、意味が無い。 つまり、私が今晩、事務所に居ると、拳銃を持った強盗が、入って来る。 あと数日で、平田を逮捕する事が、出来たのに、身内から、裏切り者が、出たのだから、残念だが、しかたがない、平田が入って来たら、事務所を出て、石和のサウナに行こう。 そして朝に成ったら、武南警察署に行こう。)そう思った。 (なお、この日は、赤坂で、拳銃による、殺人事件が、有った。)平田が事務所に、入って来たのと、入れ替わりに、サウナに行く。 朝に成り、サウナを出て、まず東京のTBSに行く。 スーパーマンと名乗り、筑紫哲也氏に面会を、求めた所、警察に通報され、赤坂警察署に、連行される。 そして刑事に、事情聴取されていると、殺人事件の捜査から、帰ってきた、刑事達が、入って来た。 その内の一人のW刑事が、変わって、私への取調べを、始めた。 話をしているうちに、この刑事は仕事が、できそうだ。 そう思う様になった。 そして、この刑事の実力を、試してみた。(後日、警視庁の名刑事と、呼ばれている事を知る。)

(15)−E

その方法とは、石和警察署の警察官に、オウムの信者が居る事を、「石和署から、オウムに情報が、洩れて居る。」という言い方で、W刑事に言う。(警察の事だから、この程度の事ぐらい、判っているだろう。)(仕事が出来る刑事なら、この一言で、私の事を、見直すはずだ。)そう思った。 予想通り、W刑事の顔色が、変わった。 私は、予定を変えて、赤坂署に、平田信の事を通報し、あとは、この時点で知っている、オウムの情報を、高橋克也と、菊池直子の事を、抜かして全部話した。(16)−Aに続く