『HUG』

 「早苗さん〜ギュってしてー」
 寮の談話室で友人達とレポートを書いていると女の子が一人入ってきてその友人の一人に抱きついた。
 「どうしたの?」
 「バイト先のおっさんにオマエ呼ばわりされた〜」
 「なんだ……そんなこと…」
 「酷いー」
 呆れながらも早苗はその子を抱きしめてあげていたが、その隣の人が女の子をおいでおいでするとそちらへも寄っていって抱きついていた。
 フリーハグ?
 でもやっぱ女性にしか寄ってかないんだな。
 と思っていたがそれなりに顔見知りになった頃、いつもと同じように談話室に彼女が入ってきたが知り合いは自分しか居なくてがっくりしていたのを見て手招きをしてみた。
 やや躊躇いながらも近付いてきたのでぎゅうとしてみた。すると、
 「やっぱ男の子だとちょっとドキドキするね」
 などと言うのでこちらが狼狽してしまいそうだったが続けて彼女はこう言った。
 「あぁ……でも出来ればもっとカッコいい男がいい」
 ……ォイォイ。

end.

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