二つ折り紙とペラ紙製本の比較、丈夫な接着
2005.11.27,2012/8/25
初めての方でもご自分で簡単に自家製本できるよう、できるだけわかりやすく書いています。製本屋さん製本機の通信販売とはあまり関係ないので、製本講座、製本教室としてもご利用できると思います。
本作りは、中味(本文)の接着と表紙の接着をはっきり区別します。中味の接着は背固めとも言います。中味を接着して、接着剤を乾かしてから表紙をつけたほうが接着剤が早く乾くのでよいと思います。表紙をすぐに接着すると表紙の厚紙がが邪魔をして接着剤がなかなか乾きません。
■ペラ紙/二つ折り背固め比較
概要
方法
備考
1
★ペラ紙
手間:◎
綴目印刷:×
強度:×小
2
★二つ折り両面印刷
折り目をシッカリつける必要がある。折り目が甘いと背が湾曲する。
偶数枚目と奇数枚目で強度・開き具合が異なる。
手間:△
綴目印刷:△
強度:△中
3
★二つ折り片面印刷・合紙製本
白紙面の小口側を最後に貼合わせる
折り目をシッカリつける必要がある。折り目が甘いと背が湾曲する。
手間:×
綴目印刷:◎
強度:◎大
丈夫な接着をするには
製本屋さんは用紙を揃えて、そのままずらさないで、シッカリつかむ道具です。
つかんだ用紙は、ひっくり返したりできて、接着面を加工し、糊付けし背に表紙など付けます。
やり方無限にあります、ご自分にあったやり方で背固めしましょう。
製本作業で一番大切なことは、丈夫に接着する背固め技術です。
■共通技術
1.糊付け面をきれいに揃える。
きれいに揃っていないと用紙が脱落します。接着剤がその用紙に届かないからです。
PPC用紙は厚さが0.09mm(90ミクロン)ですから、0.5mmの凸凹があれば厚さの5倍の深さの溝に糊を入れることになリます。
少なくとも背の凹凸を、紙の厚さの3倍以内にするようにしましょう。
PPC用紙=0.09x3=0.3mm、両面印刷再生紙=0.13x3=0.4mm。
2.揃えた糊付け面をほぐして毛羽立たせ、接着剤を繊維の間に入れます。
毛羽立たせると用紙と接着剤との面積が大きくなり、接着剤が紙の繊維の中にたくさん入り込みます。 用紙と接着剤との接触面積に比例して、強度が増します。
●
用紙の繊維をほぐして毛羽立たせる。
乾燥している用紙の背部に水や水分を含んでいる接着剤をつけて柔らかくして、耕して接着剤をつけます。田んぼのシロカキです。繊維と接着剤が絡み合って丈夫な接着ができます。 接着剤をつけて、膨らんだ背の側面を指でつまんでも同様な効果があり丈夫な接着ができます。
●
厚い製本は小分けして糊付けし、その後合わせて糊付けする。
厚さがあると、毛羽立たせること、用紙を揃えることなどすべての作業が難しくなります。10mm程度に分割して背固めし、その後合わせて背固めすることを薦めます。
3.背固め補強紙で背を補強する。
背に接着剤を塗布後、
ユニチカのべたがけシートなど
を貼り付け、用紙と用紙のブリッジを作ります。
4.二つ折りし、折り山を接着する。
背の用紙幅が2倍
になった状態であり、二つ折りしていない紙(ペラ紙)の2倍以上の強度になります。
■普通製本
文庫本、雑誌など水平に開かない市販本の製本方法です
背を硬くするほど強度が増加が増しますが、開きにくくなり綴じ代を多く確保する必要があります。このため薄い紙で縦目用紙を使い、開きやすくします。
1.用紙と用紙の間に接着剤を入れる。
背固めをするとき、用紙の突出量を大きくすると用紙間の隙間が広がりやすくなり、指で背を扇状に広げることもできます。このようにして糊をつける。
2.用紙の背がために最適な接着剤を使う。
ボンドB1:業務用・製本用接着剤。専門店から購入。他にキハラのビニダインがある。
木工ボンド:市販の入手しやすい接着剤。水で簡単に薄められる。長期間経つと硬くなる。
3.背を「コ」の字型に硬くする。
1)背全体を毛羽立たせると、接着面積が広くなり強度が増す。
2)背の用紙切断面だけでなく、溝を掘って接着剤を入れると、接着面積が広くなり強度が増す。
3)補強紙を2重に貼る。厚紙を貼るなどして硬くすると、開きにくくなり強度が増す。
■水平開き製本
楽譜、絵本、拡大写本など水平に開く製本方法です
1.弾力性のある接着剤を使う。
ボンドB1:業務用・製本用接着剤。専門店から購入。他にキハラのビニダインがある。
2.合紙製本にする。
1)片面印刷した用紙を二つ折りし、折り山を接着する。2枚の用紙の白紙面同士を貼り合せると
合紙製本
になり強度が増すと共に、
完全水平開き製本
になる。
3.背固め補強紙として
ユニチカのべたがけシートなど
を2重に貼り付けます。