月のハッキング

 

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「それにしたって、警視庁のパソコンをハッキングするなんてよくできたな」

リュークは奇妙に身体を捻じ曲げながら呟いた。
僕は眠い目を擦りながら答えた。

「たいしたことじゃないよ。所詮、コンピュータなんて僕ほど賢くはない人間が考え出したものだ。ただ、肝心のパスワードはちょっとした暗号になっていたから、ハッキングせずに自分で解読したよ。そのほうが手間がかからなかったからね」
「暗号??」

リュークは首を傾げた。

「あぁ、そうさ。ちょうどいいや。その時の話を聞かせてやるよ」

僕はリュークに話し始めた。

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あれは中3の時だ。
全中で優勝した僕は、ご褒美にパソコンを買ってもらった。これで遊びは止めにして、東応大学合格目指して勉強に打ち込むと両親に誓ったし、その勉強のためにパソコンがあれば便利だと言ったら父さんは快諾してくれた。父さんからすれば、仕事で忙しくてなかなか相手をしてやれない僕への「少しもの罪滅ぼし」といった意味合いがあったのかもしれない。

その頃とっくに学校の勉強には刺激を感じなくなっていた僕は、すぐにパソコンにのめり込んだ。大抵のことは市販の解説書を読まずとも理解できたし、ハッキングの技術を使いこなすのにもそう時間はかからなかった。

その晩、僕はついに警視庁のパソコンをハッキングすることを決意した。すでに経験も積んでいたので自信はあった。

順調に進めていた僕は、ある暗号を発見した。もちろん、解読しなくても僕のハッキング技術があれば難なくこの障害を突破することはできた。しかし、僕はこの暗号に興味を惹かれた。

“Key in an empty egg”

empty eggは斜字体になっていた。
この暗号文がパスワードを指し示していたんだ。

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「オイ、ライト! まったくわけわかんないじゃねぇか!」
「少しは自分の力で考えてみたらどうだ? 質問には答えてやるから」

僕はすぐに答を聞きたがる死神にウンザリしながら言ってやった。

「せめてもう少し始めにヒントくらいないのかよ?」

まぁ、確かに。ヒントなしで解けるのは僕くらいのものか…

「そうだな。これから質問によって出てくるヒントもあると思うけど、最初に1つだけ。今にして思えば、新世界の神となる僕を象徴するかのようなパスワードだったな」

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さて、月が解読したパスワードとは何だったのでしょうか?

 

DEATH NOTE 死を奏でる五線譜

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