TITLE: 最終奥義 その真意は守るべきモノのために
助けてください。
……。何のようだ。
土下座までして。
ここに核が撃たれるんです。
もう核の降下まで5分30秒を切りました。
なんとか止めてください。
自分勝手にもほどがあるだろ…。
大体、なんで核がここに?
それは、かくかくしかじかで…。
雪千夜はこれまでの経緯を説明した。
デート行ってやればよかったのに…。
まさか本当に核を撃つとは
思わなかったんだもの。
いや、かといってだな。
私に言えばどうにかなると、
本気で思ってんのか?
セティリア様のお力でなんとか…。
なんとかなるわけねーだろ。
ま、まじっすか!?
あたりめーだっっ!!!!それよりそれが本当なら今すぐ全員退避だ!!
てめぇも逃げろこのクズ人間がっ!!
ひ、ひぃぃぃ!!!
セティリアは携帯していた
緊急用無線機を取り出し、そのスイッチを押した。
その瞬間、屋敷には非常ベルが鳴り、
赤いランプが点灯しだした。
『エマージェンシー、エマージェンシー!
これより核が4分以内に
この屋敷の真上で爆発する!
総員、庭園入り口の核シェルターに退避せよ!』
核シェルターあんのかよ!!
ったりめーだ!!
ここをなんだと思ってやがる!!
それよりさっさと逃げろクズ人間がっ!!
お、お前はどうすんだ!
……これでもよぉ。
ここは私の故郷みたいなもんだ。
名前も仕事ももらって、
私をここまで育ててくれた。
今、この屋敷がなければ私なんか
この世に存在していなかっただろう。
お前……まさか……っ!
何がとは言えないが…今までありがとう、雪千夜。
それと、他の人たちにも、ありがとうと
伝えておいてくれ。
そういってセティリアは駆け出していった。
セティリアーーーーッッッ!!!!!!
…。
……。
………。
あれか……。
一般人には黒い点にしか見えないであろう、
飛行物体を確認したセティリア。
残り2分を切っていた。
………。
(…師匠、聞こえますか?)
(お?…なんだお前か。
魔力通信なんて珍しいな。
それに師匠と言うのはもう
やめたんじゃなかったのか?)
(師匠、お願いがあります……。
最終奥義の使用許可をお願いします)
(……理由は?)
(セレスお嬢様の屋敷の真上に、
核を撃たれそうなのです)
(fm。いいだろう。
使用を許可する。
奥義の使用時刻は?)
(今から1分41秒後です)
(わかった。ロスクヴァインドのフルチューンと
メグルセカディ結界の支援をする。
解放時間は0.272秒。
セルカーム連続座標、104736-975618-336271……
オールクリア。いつでもいけるぞ。)
(ありがとうございます……)
(がんばれよ。くれぐれもMephistphelesとの
契約を切らさないよう、慎重にな)
(はい。抜かりはありません)
準備は整った。
後は待つだけ。
……この空は、こんなにも青かったのか。
いつも空を見上げることなんてない。
セレスお嬢様はたまに見ているようだが、
今なら、この空を見上げる理由がわかる気がした。
この空を、この屋敷を……穢すわけにはいかない。
よっと。
!?
……雪千夜。
よう。屋根の上にメイドとは、
違和感ありまくりだなw
どうして来た……。
まぁ、お前は核を落とされても死なないだろうが。
俺が逃げるわけないだろ。
それに、どう止めるのか興味あるしな。
……今は、そうだな。
お前と言い争う必要はない。
それより、お前にも何か対策があるのか?
いや、ないぜ?ww
……あっそ。
やはり雪千夜は雪千夜だった。
バカでマヌケで、
後先何も考えないクズだ。
それでも。
それでも……。
あ?何か言った?
私を、最後まで見ていてくれるか?
……あぁ。
それを聞いて、決意はさらに固まった。
…核投下まで残り30秒。
セティリアは精神を極限まで高める。
周りの空気が刃のように鋭くなり、
鉄のような質量を持ったかように張り詰める。
ビリビリと、セティリアの周りの空気は
悲鳴を上げていた。
………。
残り15秒。
なぁ、雪千夜?
ん?
お前、私のこと、好きか?
好きなわけねーだろwww
命がいくつあっても足りねーし。
だろうな。
そのまま、いつもの雪千夜でいてくれ。
残り5秒。
まぁ、俺は俺のやり方で行くさ。
私も、私のやり方で行く。
2……1…………………。
カッ………!!!
突如、水飴のように空気が重くなる。
空気がセピア色に染まり、
世界の全てが止まっているかのような
空間に、いきなり放り込まれた。
投下された核爆弾は、
まだ空間にとどまったまま炸裂していない。
魔天剣神子流 最終奥義
一花滅神・月光斬
――――――――――――――――――――――
一筋の光が、天空を両断した。
核爆弾が光に貫かれ、
爆発せずに、光と同化していく…。
…タイミングぎりぎりだな。
0.266秒……なんとかなるか?
ロスクヴァインド発動、
メグルセカディ結界…収束開始。
セピア色の世界に、だんだん色が戻ってくる。
それとともに、天空を突き刺す光と、光に同化した
核爆弾は完全に消えていった。
………。
………。
………。
何、今の。
しばらく唖然としていた雪千夜が、
ようやく口を開いた。
魔天剣神子流 最終奥義、
一花滅神・月光斬だ。
射程距離は?
私から見て一直線上なら、
距離も高さも無限だ。
死とか以前に、消しちゃうとか
卑怯だと思わない?
知るかボケ。
とにかく成功してよかった…。
失敗する恐れがあったのかww
もちろん。
最終奥義は今初めて使った。
危なっかしい……。
よかった、この屋敷を守れて。
セティリアはそう言って、
緊急状態を解除し、それぞれの安否の確認を
しに向かった。
ふぅ………なんとかなったか。
実は対策がなかったわけでもなかった雪千夜だが、
セティリアの本気を目にすることができて
よかったと思った。
……うん。セティリアだけは
怒らせないほうがいい。
それは、この世界での絶対の法則に違いなかった。
To Be Continued...?
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