銀の迷宮 6
アンジェに圧し掛かる首の無い体。
鮮血を撒き散らしながら崩れる塊。それを抱きしめたままアンジェは放心していた。
これがさっきまで自分と楽しく語らっていたルヴァなのだ。
アンジェを賊から守り彼女を扉に向かわせようと、アンジェの為に血刀を振るってくれていた頼もしい人が、只の肉塊となり果てもう二度とアンジェに優しい言葉を紡いでくれない。
「………………」
背に回した自分の腕の中で、かつてルヴァだった体が固く強張り、見る見るうちに体温を消していった。手の平が撫でるのはざらつく土塊だ。それはやがてぴしりと亀裂が入り、割れ、風が少し弄っただけで砂と化し、脆くも崩れ去る。
手の平をすり抜ける。まるでうたかたの幻だ。
「……………」
「アンジェ。もう大丈夫だからな」
オスカーの大きな手の平が、あお向けに転がったままのアンジェの髪をくしゃくしゃと掻き撫でた。
「全く、何処から忍び込みやがった。セイランに文句を言ってやらんと……」
「………友…達なの………」
「うん?」
アンジェはオスカーに目もくれず、空ろに暗い森の空を見つめたまま、震え戦慄く唇を必死に動かした。
「ルヴァは……アンジェの………友達だったのに………」
「え?」
「………ふ………う……」
そう言葉を振り絞った途端、アンジェの双眸からどっと熱い涙が溢れてきた。
「……………うわぁぁぁぁぁぁん………うえぇぇぇぇぇぇん……ひいっく………」
「お……お嬢ちゃん!!」
「どきな!! 馬鹿男!!」
突然激しく泣きじゃくったアンジェを前にし、立ちすくむオスカーを殴り飛ばしたオリヴィエが、地べたに左膝をつき両腕でアンジェを抱き上げてきた。
「ああ……よしよしよし……可哀想にねぇ……。あんたの友達を壊しちゃうなんて、本当に悪いお兄ちゃんだねぇ……」
甘い香り。暖かなオリヴィエの腕にしっかりと抱かれ、アンジェは彼の胸に顔を埋めた。
「んふぅ……ひいっく……えっえっえっ……ひいっく……う……えっく……うわぁぁぁぁん………えっくえっく……」
泣き出したアンジェの姿に、思考が一切止まってしまっていたオスカーが、あわあわと駆け寄るが、オリヴィエの平手が容赦なくオスカーを祓いのける。
「……だが!! 俺はお嬢ちゃんが男に襲われていると思ったんだ!!」
「はいはい。いいからあんたはあっちへ行ってて!! 横であんたががなり立てれば、アンジェが余計に興奮するだろが!!」
シッシッと、やはり追い祓われる。
「ヴィエ!!」
「大体ね、あんただっていっぱしの魔道師名乗っているんなら、本物の人間と泥人形の区別ぐらい瞬時につくだろが。……ま、アンジェが押し倒されてる図なんざ、確かに見られたもんじゃなかったけれど、この子の聞きかじりの未熟な術で造った人形の、気が狂っちゃうなんて、日常茶飯事の事だし……」
「俺は、お嬢ちゃんが危険だと判断したんだ」
「嘘ついてんじゃないわよ。わざわざ人形ぶった切らなくたって、中の魂抜いちゃえば泥に戻るんだから…………全く。アンジェ〜可哀想にね……あんたはきっと一人ぼっちで寂しくなっちゃったんだね。でもね、人間の男は怖いんだから。今度人形作るんなら、可愛い動物にしたらいいよ♪ それとも、ヴィエ兄ちゃまが本物の動物呼んであげようか? 子馬……うう〜ん、世話が大変だから、ウサギさんかリスさんにしようか〜? ねぇ〜♪」
「ひいっく……えっく……うひぃく………えっえっえっ……」
激しくしゃくりあげるごとに、オリヴィエの優しい唇がアンジェの顔にくまなく落ちる。
香水の甘い香りと羽根のように軽やかなキスの雨に包まれ、アンジェはますます泣けてきてしまった。
今、アンジェを両腕で抱きしめてくれる綺麗なオリヴィエは、長服の膨らみで見てくれは誤魔化していたが、右足が太ももから無かった。
オスカーは、ルヴァを切った長剣を鞘に戻した後、不貞腐れて腕を組みそっぽを向いていた。その彼の肩を覆うマントは不自然に窪み、ある筈の左の腕が肩から無くなっていることが判る。
それに二人の旅衣もマントも、焼け焦げ、こびりついた血がドス黒く変色し、また所々剣で切り裂かれていた。良く見ればオリヴィエもオスカーも端正な顔に、頬や鼻を斜めに横切る刀傷まで負っているではないか。
お洒落で容姿も人一倍気を使うカッコいい兄達が、こんなにまでなるなんて。一体二人はセイランの思惑で、どんな激戦区に送られたのだろう?
アンジェの胸は再び締め付けられた。
喉がひりひりし、体がカタカタと震え、更に嗚咽がこみ上げてくる。
二人とも、よく生きて帰ってくれた。
無事に帰れたから良かったようなものの、もし、彼らの体から切り落とされていたのが腕や足でなく首だったらとしたら? いくら大がつくほどの魔道師でも、首を切られて生きられる者はいない。
二人の不自由な体は、この森で数日過ごせば元通りに綺麗になる。傭兵は戦えなければ意味が無い。彼らは完全に体が癒えるまで、アンジェと一緒に暮らしてくれるだろう。そう解っていても、二人のこんな姿を見るのが辛いことには変わりない。
「う……ふぅぅぅ……えっえっ……うわ〜ぁぁんあんあん………うひぃっくうっ……うわ〜んぁぁんあん……」
アンジェはオリヴィエの暖かな背に両腕をしっかりと回し、彼を抱きしめて胸に顔を埋めて更に泣きじゃくった。彼の生きている証拠……心臓の音を聴きながら、アンジェはオリヴィエが生きてここにいることを嬉しく思い、声をあげてしゃくりあげた。
そして。
(ごめんね……ごめんねルヴァ……)
人の気持ちを踏みにじるのが、こんなに辛いとは思わなかった。
ルヴァは本当に『いい人』だった。アンジェを責めなかったし、扉まで送ってくれた、守ってくれた。最後、何か勘違いして、アンジェを囚われの身と思ったが、それでもアンジェの為に、魔力を駆使して森の外に連れ出そうとしてくれた。
今でも彼のことが大好きだ。けれど、アンジェにとって一番大切なのは、やはりこの二人の兄達なのだ。
兄達がセイランの傭兵として戦う代わりの報酬がこの世界だ。
アンジェはこの中に居る限り、餓え、寒さ、病気、男に浚われる恐怖等…外界の全ての脅威から守られるだろう。
だが、アンジェにとって何よりも大切な兄達は何時までも傭兵のまま、命の危険に晒され続けなければならない。
アンジェが弱い限り。
セイランの創造した世界から出られぬ限り。
アンジェがこの森から出たいと望むのなら、人間界で暮らしていける程、強く戦えるようになる必要がある。
だから土人形をこしらえて、セイランに頼んで貪欲な魂を集めてもらった。
どうしても強くなりたかった。なる必要があった。だから、アンジェを天使と思い欲しがる奴らを造って、実地で戦い方を覚える為に動かした。
こんな酷い自分なのに、ルヴァは最期までアンジェを信じて、崇めて、あまつさえこの森から救おうとしてくれた。
サラサラと、風に囚われルヴァだった土塊の最後の欠片が、瞬く間に運ばれて消える。
アンジェはますますオリヴィエに強くしがみ付き、激しく声をあげて泣きじゃくった。
「すまん!! お嬢ちゃん!! 全面的に俺が悪かった!!」
「アンジェ〜!! 泣き止んで〜!! ほら、あんたの好きなイチゴムース作ってあげるから♪ チョコレートもキャンディもキャラメルもビスケットも、一杯お土産あるのよ。食べに行こうよ。ね☆」
二人の優しい兄達が、ますます焦ってあやしてくれる。
アンジェが悔悟の涙を流すのは偽善だ。
解っているけれど、止まらない。止められない。
(御免なさい……御免なさい……ルヴァ……)
――――さようなら。アンジェの初めてのお友達――――
(……あ………ああ……眩し……い………)
遠くの方から長閑な鐘が鳴り響いている。
その音色を耳にしながら、目覚めたルヴァは寝台に横たわったまま目を細めた。
空気を震わせ耳に心地よく響く重低音は、どこか懐かしく感じられて、ルヴァは寝ぼけた眼を手の甲でくしくしと擦りつつ、一体何処で聞いたのだろうか……と、深く考え込んだ。
(あ〜……なぜか……ずいぶんと長い夢を見ていたような……)
手の甲に、ぱりぱりとした破片がひっつく。
明きにくかった目に、朝の眩い光が飛び込んでくる。それで彼は気づいた。目がなかなか明かなかったのは泣いていたせいだ。手にひっついている細かな破片は、乾いた涙の跡だから。
だが、その透明な破片をしげしげと見て、ルヴァは更に首を傾げた。
(私は……何を泣いていたんでしょうねぇ……)
とんと覚えていない。ぼーっとした頭には、何も閃かないし思い浮かばない。
それでもしつこくうんうんと悩んでいると、突如脳裏にぼやぁっと金色のふわふわとした髪の毛の少女が横切った。
(……あ……)
胸を剣の鞘で突かれたような、鈍い痛みが体を走る。その苦しみから逸れさせようとするかのごとく、ルヴァの耳は唐突に、この鐘の音色が……毎朝行われる祈祷の始まりを告げる、聞きなれた鐘の音だということを思い出した。
(ああああああ朝礼!! 寝過ごしましたぁ!!)
急いで行かなくてはならない!!
ルヴァは正神官で神殿騎士も兼ねている。只でさえカティスの親友として、異国者なのに従者がつき、神官長並みの待遇を受けているのだ。なのにその贔屓に胡座をかき、惰眠を貪って遅れたなどと思われたらどうなるか。
カティスまで巻き沿いを食って、攻撃されてしまうではないか。
直ぐに飛び起きたルヴァは、着替えようと手を伸ばした。だが、ベット横の椅子に掛けてあるいつもの神官服を取ろうとしたとき、頭が鈍く痛み、そのまま視界が揺らいだ。
(あ……あれれ……!!)
何故か目を回してへたりこむ。体が貧血を起こしたように、力が入らない。
(あああ……情けない……)
ルヴァは突然の気持ち悪さを落ち着かせようと、とりあえず頭を抱えて深くため息をついた。
今日は変なことがよく続く。寝坊はするわ、泣きながら眠るわ……秩序正しく穏やかに生きてきたルヴァにとって、初めてづくしではないだろうか?
(本当に……私は何故泣きながら眠っていたんでしょうねぇ?)
今度はさっきより、頭の動きが活発になったようだ。ルヴァの脳裏に再び金色の髪の可愛い少女の面影がぴょこりと横切った。
(……あ……アンジェ………)
途端、胸が矢で射抜かれたように痛んだ。
「………ああ………夢だったんですねぇ………」と。
ぼやきというよりも、絶望に等しい暗い呟きだった。がっくりと肩を降ろし、ベットの際に腰を下ろす。耳に届いた自分の声に、苦笑することもできないほどルヴァの心は疲弊していた。
天使に会い、彼女の役に立ち、やっと自分にも生きる意味が与えられたのだと思ったのだ。憎くも無い敵を葬るのは一緒でも、それが天使を守る為と自分を飼い殺しし幽閉してきたフェリシアを守る為とでは、かなりの差があると感じて当たり前だ。
「やっと、私も生きてる証を見つけたと思ったのですが……ねぇ……」
なのに、その肝心な天使には、ルヴァが一生を捧げると誓っても……泣いて怯えられて嫌がられた。
あまりにリアルでキツイ拒絶。夢と解っていても、胸が酷く痛い。
「まぁ……私が天使様をお救いするなんて……そんな物語のヒーローのような役回り……無理がありすぎですよねぇ……」
どうやら貧血らしきものも収まったので、ルヴァはゆっくりと身を起こすと寝着の身ごろを開いた。着替えようと再び椅子に掛けてある神官服に手を伸ばしている時、ドアが開いた。
「おはようございます。ルヴァ様」
「ああ、ランディ……おはよう」
途端、ランディは、手に持っていた水桶を盛大に落とした。
「ああああ……大丈夫ですかぁ?」
ルヴァが振り返ると、床に敷き詰められていた毛の長い絨毯が水浸しとなったのが見えた。ランディは桶を足の指先に落としたのか、身を硬直させて立ち竦みつつ、見る間に目に涙を溜めだしているし。
「ル……ル……ルヴァ様〜……」
「ランディ……怪我は? 大丈夫ですかぁ?……」
ランディは眼を見開いたままわなわなとふるえている。とりあえず、彼の指が折れてないか確かめようと思い、ルヴァはよっこいしょとベットから降りた。
が……。
「カティス様ぁぁぁ!! ルヴァ様が!! ルヴァ様が!!」
(あ……あ?……え?)
ランディの治療をするために、わざわざベットから降りたのに、その患者である筈の彼は、脱兎のごとく部屋から飛び出してしまった。どうして怪我したなどと思ったのだろう…と、首を傾げるぐらい、彼はピンピンしている。
(あ〜……大丈夫そうで……良かったってことなんですよねぇ……うんうん)
そう、自分の無駄になった労力を慰め、着替えを続けようと思い、またのろのろとベットに腰を下ろす。
寝着を脱ごうと右の手を抜いた時、今度は廊下を突っ走るけたたましい靴音が近づいてきた。そして、その足音がルヴァの部屋の前に差し掛かると。
「ルヴァ!!」
「はい……いい!! って……カティス!!」
扉を蹴破る勢いで駆け込んできた親友は、きらびやかな法衣を纏った姿だった。彼が執務を途中でほっぽって、来たのだと判る。
「あ〜……何かあったのですか〜……貴方が慌てるなんて、珍しいですねぇ……」
「……お前は本当に……!!」
カティスはあいさつどころか、いきなりルヴァの半裸の体を飛び掛るように、力一杯抱きついてきた。
「ええええ!!」
あまりの勢いに、ルヴァはぱったりベットに仰向けに転がった。カティスも覆い被さる格好でくっついてきた。そう、農作業が趣味という男の、働き者の逞しい巨躯が、がっしりと自分をきつく抱きしめ押し倒しているのだ。
挙動がおかしい親友に、ルヴァの顔は焦りで青くなり赤くなる。
「あ……あの!! あのカティス!! 一体どうしたのですかぁ!! 酔っ払っているんですか〜!! わ…私はホモの気は……あの!! ありませぇぇぇん!! 駄目です〜!!」
「馬鹿!!」
顔を上げた親友の目は、涙が滲んでいた。
「お前はなぁ、もう一ヶ月ずっと昏睡だったんだぞ!! 俺は……俺はもう、いつお前がくだばるんじゃないかって、気が気じゃなくって……俺が毎日どんな気でいたと思う………!! お前は俺の唯一の家族なのに!!」
(……え? 一月?……)
「???」
≪森になった銀の果実は三十個なの。無くなる頃に……兄様が……帰ってくるの〜♪≫
不意に愛らしい天使が囁いた言葉が、脳裏を横切った。
耳に残る可愛らしい囁きに、どくんっと心臓が音を立てて跳ね上がる。。
一月は三十日だ。符号はピッタリと合う。
(まさか………ね……)
そう自分自身に言い聞かせるには、妙に生々しすぎる夢。ルヴァの体がかたかたと震えてきたが、彼は自分に言い聞かせるようにきつく拳を握り締める。
(……で…でも、あれは夢の筈。私はきっと、長い夢を見ていただけ……)
身を震わせるルヴァに気づき、カティスは抱きしめていた腕を慌てて離した。
「すまん!! 背中痛かったか!!」
ルヴァの顔を覗き込んだカティスは、直ぐに顔を曇らせ、視線は下に移った。
「……ん……なんだお前? その首は……」
強引な親友は、やはり無遠慮にルヴァの寝着のあわせに手をかけると強引にひっぺがした。
「ひゃぁぁぁ……カティスぅ!! わっ私はホモでは〜!!」
「馬鹿!! ちがうと言っているだろ!!」
そして、カティスはそのまま硬直した。
「?????」
ルヴァはますます訳がわからなかった。
「あ…あの〜カティス……一体どうしたんですかぁ……?」
カティスの固く大きな手の指が、ルヴァの首筋を丹念になぞる。
そして吐息混じりに「聖痕(ステイグマ)だ……」と囁く。
「え!!」
流石のルヴァも目を剥いて親友を見上げた。
聖痕は、人ならざる神聖な存在が、人の体に触れた時に残す痕跡である。そんな尊いものが自分の首に……ある筈ないと思いつつも、ルヴァにはたった一つだけ心当たりがあった。
(まさか……あの天使様が……本当に……?)
「見ろ!!」
カティスは立ち上がると、壁にかけてある楕円形の飾鏡に寄り、強引に引き剥がした。
「あ…え…?」
そしてルヴァの目の前に突き刺すように置き、じろりと見下ろす。
「………」
ルヴァは上目遣いにカティスを眺めていたが、いつになく真剣な親友の表情に観念し、おずおずと自分の首を鏡で覗き込んだ。
ルヴァの左側の首筋に、六芒星がくっきりと刻まれている。その六角の星の中には陽と月を表す円と弓月の文様があり、花びらのような六つの三角形の中には神聖文字が刻まれていた。
≪これは私の守護するもの≫
焼きゴテでも刺青でもない。
それにこの文様は。
「……間違いない……」
太陽神と月女神の唯一の愛娘。全ての星々を統治する、最高位の天使長。星天使アンジェリークの紋章だ。
ルヴァは驚愕に息を飲み、首においた指が小刻みに震えるのを止められなかった。
「まさか……あの方が……本当に……」
信じられなかった。
アンジェは二人の兄に拾われたと言っていた。
そして、自分はその魔道師オスカーが閨で吐露した呪文をベットで刻んだ。
確かに自分がなぞらえた文様は、星天使様を呼ぶ呪だった。けれど!!
(ということは……あの天使様は……やはり、拾われたのではなく、二人に浚われて……!!)
ルヴァの背筋に悪寒が走った。
そんなこと、ありえない。万民の崇め奉る天使様が、二人の魔道師に所有されて隠されているなんて。
がくがく震える体を宥めようと、ルヴァは背を丸めて両腕で自分の体を抱きしめた。
だが、こんなに身じろぎしていたのに、背の魔傷が全く痛まない。
「…………」
訝しく思ったことは、事実を確かめてみるのが一番だ。
「………カティス……私に鏡をもう一枚ください……」
ルヴァは震えながら寝着を脱ぎ、上半身を裸になると、自分の背中を大きな鏡で写し、カティスから受け取った手鏡で合わせた。
姿見が写し出す彼の背中は白かった。けっして消えるはずのない醜い魔傷が、傷跡一つなく綺麗になくなっていた。
カティスの目が点になっていた。
「……ルヴァ……お前、これはどういうことだ?……」
雲が切れたのか、朝陽が急に窓から差し込め、寝台で手鏡を握り固まっていたルヴァを包み込んだ。その清冽で暖かな光に触れた瞬間、ルヴァの背に弾けるように純白の大きな翼が広がった。
――――――!!――――――
金色の美しい髪が、滝のようにきらきらと輝きながら波打つ。
暖かな新緑の瞳。白い肌はその身を包む彼女の真っ白な翼に勝るとも劣らず輝く。
慈愛に満ちた暖かな微笑みで、ルヴァの背にしがみついたまま微笑んでいる。
夢と同じ……彼の背中に覆い被さり、彼を守るように。
残酷な過去の残像が!!
――――アンジェリーク!!――――
「……奇蹟だ……」と。
豪胆なカティスでさえも、畏怖で慄き身を震わせながらうわごとのように囁いている。
従者のランディに至っては、この天使の透ける残像に視線が釘付けで、頬を高揚させて立ち竦んでいる。
行動を起こしたのは、カティスだった。
「ランディ!! 呆けている場合じゃない!! ルヴァが聖者に叙せられたと……神殿中の全ての鐘を鳴らすように命じて来い!!
『神の加護はこの国にあるのだ』と。
『侵略者アルカディアには負けぬ』と。
『フェリシアには星天使の加護を受けたルヴァがついている。この国は必ず勝つ』と!!」
「はい!!」
弾かれたようにランディは走り去っていった。
「カティス!!」
ルヴァの抗議の声を上げる口を、カティスは大きな手の平で塞ぎ、左肩をがしっと引っつかんで来た。
「ルヴァ。これは最初で最後のチャンスだ」
「!!」
「お前と俺、海の藻屑となった悲劇の公子と王子の名は、吟遊詩人の歌により大陸中に広まっている。その王子と公子が生きていて、そしてそのうちのエリューシオンの王子に星天使の加護が与えられたと知ったら!!
よほどの馬鹿でない限り、我が兄を含めるフェリシアの中枢達はアルカディアとの戦争を『聖戦』と呼び、お前をは兵の士気を鼓舞する者として使う筈だ。
これでもう、お前は神殿に隠されて、飼い殺しになることもない。
聖者として一目おかれ、この先の取引いかんによっては自由を手にすることも可能だ。
お前が、国の再興を望んでいないのは知っている。だが、俺は、お前のように賢くて良い奴が、このまま神殿の片隅に埋もれ、名前も名乗れずに死んでいくのには我慢ならんのだ!!
聖者として生きろ。
折角、星天使様が加護を下さったのだ。きっと、天使様もそれをお前に望んでいるのだ」
「………」
ルヴァは、カティスの語る言葉に、声を失っていた。
確かにランディなら……あの純朴な少年はきっと、自らが間近で見たままの興奮を、そのまま神殿の皆に告げて回るだろう。誠実に、しかも熱意を込めて、嘘偽り無く己の感じた真実をそのままに語る彼だから、皆は話に引き込まれる。
カティスの言う通り、これがきっと自由になる最初で最後のチャンスなのだ。
そしてカティスの命運も、ただ今からルヴァが握ることになる。
上手く自由を手に入れられればいいが、もししくじったとしたら。
彼はルヴァを唆し、聖者を騙らせ、フェリシアの国に混乱を招いた王子として下手すれば断罪されるだろう。けれど彼は、フェリシアの大神官という生命の保証されている地位を投げ打ち、ルヴァに与すると言っているのだ。
「あ……貴方は……馬鹿です……」
「……お互い様だろ……」
多くの神官達のものと思われる、靴音が廊下の石畳にこだまする。ランディの言葉だけでは信じられず、己の目で奇蹟を見ようとする者達がこちらに向かっているのだ。
「正念場だぞ」
そう低く囁くカティスに、ルヴァは唇を噛み締めて肩越しに天使を見上げた。
淡い光に包まれ、透ける天使は美しく暖かな微笑みを浮かべている。
頭がずきずきと痛みだす。目頭が熱くなり、鼻につんとした鈍い痛みが絶え間なくルヴァを襲い掛かる。
―――――アンジェリーク……やはり貴方は騙されていたのですね……――――――
彼女が拾われたなど、嘘だったのだ。
夜空に広がる全ての星を統治する、最高位の天使が森に落ちている筈などない。
稀代の大魔導師達が浚ったに決まっている。
でなければオスカーの語録に『星天使召喚』の呪が残っている筈がない!!
――――アンジェリーク……私は……貴方の加護を欲しかった訳ではありません――――
首の聖痕。こんなものを自分によこして。チャラにして。
これで貸し借り無しのつもりなのだろうか?
純粋に彼女を守りたいと思ったのだ。小さい体で直向に、金色の扉に一人で向かおうとする彼女がいじらしくて、そんな彼女の力になりたいと思った。
その想いすら、踏みにじられた気がしたのだ。
ルヴァの瞳にじんわりとくやし涙が滲み出た。
権力などいらない。
聖者の肩書きも人々の尊敬もいらなかった。
――――アンジェリーク……何故私を拒絶したのです!!――――
人攫いの魔道師に騙されている彼女を救いたかった。
――――私は聖者などに叙せられたくなかった。貴方の傍で貴方の役に立ちたかったのに!!――――
「ルヴァ様!! おめでとうございます!!」
天使の残像を間近で見た神官達が、興奮して浮かれ騒ぐ最中、カティスの指示通り、次々と教会の鐘がけたたましく打ち鳴らされだす。
そんな喧騒の中、ルヴァはベットの上で膝を抱え顔を覆い、いつまでも泣きじゃくった。
「扉よ扉よ扉さん。アンジェの願いを叶えておくれ♪」
兄を見送った後、家のドアを閉じずに金の扉前に下りたアンジェは、両手をついていつもの呪文を呟いた。白い燐光が大きな扉に宿る。大樹の根元にそびえ立つ黄金の扉は、緩やかに透き通り、巨大な鏡へと姿を変えた。
アンジェの目の前に頬杖ついているのは、藍色の髪の青年だ。読書中だった『魔王』セイランは、皮表紙の本をパタリと閉じ、見とれるほど甘い微笑みをアンジェに向けた。
≪やぁ、久しぶり。兄君達に打たれたお尻の腫れは引いたのかい?≫
途端、アンジェの頬は真っ赤に染まった。
「もう〜!! どうして知ってるのよ!!」
≪そりゃ、この世界は僕の手の中だからね≫
セイランはクスクスと喉を鳴らし、ゆっくりと椅子から立ち上がった。
そしてついっとアンジェの頬に手を伸ばす。
鏡の中にいた筈のセイランは、まるで水面からあらわれるように、アンジェの目の前で実体化した。頬に手が触れたかと思うと、ぷにっと鼻を摘まれる。アンジェは息が吸えずにぱたぱたと暴れてセイランの手を祓いのけた。
「もう!! 酷い!!」
「あ、そう。それじゃ、酷い僕は帰るとするか」
「待って!!」
また鏡を潜って帰ろうとするセイランの服の裾を、アンジェはちびちゃい両手を使って、ぱしっと引っつかみ、必死でくいくい引っ張った。
「おやおや。そんなに力一杯引っ張りたくなるほど、君は僕に会いたかったってことかい?」
セイランは振り向きざま、にっと意地悪く笑っている。
「……苛めっ子……」
途端彼は破顔した。
「君は本当に反応が面白い。で、今日は僕に一体何の用があったの?」
ぷくっと頬を膨らませていたアンジェだったが、彼の言葉に反応し、改めて上目遣いで彼を見上げた。
「あのね、また強い人五十人ぐらい呼んで欲しいの。そんでもってね、十二日たったら自動で送り返して頂戴。アンジェ、もう兄様達にバレたくないの」
両手を組み合わせ、しなを作ってお願いする。目線は相変わらず上目遣いのままだ。
二人の兄には好評のおねだりの仕方だったのだが、セイランには不評だった。
冷たく冷ややかに笑みさえ消えて、彼はジロリと見下ろしてきた。
「君、殺されかけてまだ懲りない? 今度はもう知らないよ」
「ってことは……あ〜…やっぱりあの時セイランが助けてくれたんだぁ♪」
アンジェがオリヴィエに抱きついたまま泣き疲れて寝て起きた後、翼は元通りに小さくなっていた。兄達も『ねぇ、アンジェどっか変わった〜?』と尋ねても、首を傾げていた。ついでにいくら願ってもアンジェの望むように『あの時の不思議な壊す力』は発動しなかった。
(やっぱりアンジェが天使だったなんて、間違いだったのね♪)
アンジェは嬉しくなってセイランに飛びついて抱きしめた。
「でもちょっと酷いの。アンジェが天使に間違えられるの嫌ってこと、セイランだって知ってたでしょ? ルヴァなんて、それでバッチリ間違えちゃって、凄く可哀想なことになっちゃったんだもん」
上目遣いで口を尖らせると、セイランはまた冷ややかで剣呑な顔つきになった。
「おや。そんな事言うなら、やっぱり僕、帰ろっかな?」
「ああん!! 嘘嘘!! ゴメンって!!」
皮肉な青年はとても扱いが難しいのだ。
笑ったかと思うと直ぐ拗ねるし怒るし姿も消す。アンジェは彼を逃がさないように、ますます力を込めてしがみついた。
今回はどうやら大成功だった。途端彼は、顔を本当に嬉しそうににっこりと笑って、アンジェの体を両腕で抱き上げたのだ。
「僕のアンジェ。いい子だから、菓子で手を打たないか?」
「嫌!!」
と、アンジェもきっぱり言い切った。
「私、絶対強くなって、兄様達をう〜んと驚かせてやるんだもん。あ、来年にはこの森から出て行くから、セイランも心の準備しておいてね♪」
「こらこら甘い。僕がそう簡単に、優秀な駒を手放す筈ないだろう?」
だが、アンジェはくすくす笑った。
「とか言っちゃって……♪ ちゃんとアンジェのお願い聞いてくれる癖に。セイランってば、ホント……優しいの♪」
ちゅっとほっぺにキスすると、彼は不満げにますます威嚇するように鋭い目線を送る。
「唇」
「はい」
ちゅっと今度は軽く掠る程度に、唇にキスをする。
ようやくセイランは満足げに唇の端を少し持ち上げた。
「貸し一つ………追加だからね。僕のアンジェ」
「うん♪ 何でもする♪」
セイランはアンジェを抱き上げてから、ため息をつき軽く手を振った。
すると、扉付近の土がみるみるうちにいくつも盛り上がり、土が段々と人型になるように形つくられていく。
「明日の朝日と同時に動くようにつくっておくから、君はもうお家にお帰り。僕が送ってあげるから」
「うわ〜い♪ やっぱりセイランは優しいぃ♪」
まともにてくてく歩いていけば、三日もかかる道のりだ。アンジェは楽ができた嬉しさに、再びちゅっと音を立てて彼の唇にキスする。セイランは優しくアンジェを降ろすと、くしゃりと髪をかき撫でてくれた。
「じゃ、またね」
その言葉を合図に、目に見えない風が彼女を包み、直ぐに空に連れて行かれる。
「きゃあああああぅぅぅぅぅ♪ ありがとぉぉセイラ〜ン!!」
アンジェは思いがけないプレゼントに歓声を上げ、彼に元気良く手を振ると、心行くまで空の散歩を楽しんでから家に戻った。
アンジェが消えるのを見届けてから、セイランはため息を一つこぼし、再び鏡を潜った。
自分の私室に戻り、本の続きを読むために窓際のソファーに向かうが、彼の指定席には銀色の髪の少年がどっかり腰を降ろしていた。
「セイラン。おめー、アンジェをこれ以上強くして、どうするつもりだ?」
「ん? 森から出たいって言うんだから仕方ないじゃないか?」
「お…おめぇ!!」
ゼフェルが目を剥いて怒りだす。
「馬鹿じゃないか!! もうおっさんらがアンジェ拉致ってるってばれてんだぜ。ジュリアスとロザリアがどれだけ血眼になって、アンジェを奪い返そうとしてるかおめーも知ってるだろう!! 森から出せば最後、見つかって天界に連れていかれちまう!! おっさんやヴィエが契約違反だって逆切れ起こすぜ!!」
「君、本当にあの二人が気に入っているんだね」
「けっ……ジュリアスに一泡ふかせるぐらい、根性ある人間なんざ、そうそうお目にかかれねぇからな。俺はそういう骨のある男は好きだ」
「……従姉妹を拉致られている身としてはね……僕は正直、二人を八つ裂きにしても飽き足らない程怒っているんだけれど……」
「おめーの不手際をか?」
「君、撃たれたい?」
途端、血の気を失ってぷるぷる首を横に振る親友を目にし、セイランはくゆくゆと左手に嵌めた水晶の指輪を回した。
かつてオスカーとオリヴィエは、『星々をも動かす』巨大な魔力目当てに、星天使アンジェを呼び出し、純な彼女を騙して力を根こそぎ奪い盗った。所が、二人が予想する程魔力は上がらなかった。
『……おかしい……』
そして、新たに得た力を分析して驚愕した。アンジェの保有する力は『癒しと再生』そして『もともと持つ魔力を増幅する』ものしかなかったのだ。
彼女が強大な力を有していたのではなく、彼女を取り巻く者達の持っていた力を、彼女が増幅して星々を導いていた……。そう結論付けた二人は、己が払った多大な労力に、がっくりと肩を落とした。
だが……力を奪い盗られた天使は……あまりに無力で愛らしかったから。
力を奪われるその最後の最後まで、彼女はオスカーとオリヴィエを『助けを求めてきた者』として信じきっていた。また、力を剥ぎ取られた天使は二歳児程度にちびちゃくなっても、力の分析をする間だけ手元に置いておいたオスカーとヴィエの事を、再びすっかりと信用して『兄ちゃま兄ちゃま』と懐いていたのだという。
天使のあまりの馬鹿さ加減にあきれつつも、ここまで直向で純な感情をぶつけられれば……情は移っても当たり前。
結局、星天使の力を引き出すただの術具にするつもりが、アンジェの可愛さに囚われ『妹』と呼んで互いを牽制している。
ジュリアスとロザリアの追跡が厳しくなり、でもアンジェを渡したくなくて、二人は『魔王』と呼ばれるセイランに契約を持ちかけてきたのだ。
「稀有な『増幅』の力をお前に売る。その代わり、俺達の妹を隠せる空間が欲しい」と。
(な〜にが僕の傭兵だよ。全く。おかげで僕がアンジェに恨まれてる。いい迷惑だ)
二人がジュリアスやロザリアと戦って傷つくのもくたばるのも自業自得だ。そしてアンジェが森から出て親元に帰ったって全く構わない。
つくづくゼフェルと一緒に、この次元を飛ぶ城作りに没頭していた五年間が憎かった。まさか、自分と契約を願った相手が拉致っている天使がアンジェだと判っていたら、セイランは面白がって空間を与える前に、とっととジュリアスに通報していただろうに。
だが、今となっては全てが遅い。
聖にとって、交わした契約は必ず履行されなければならないのだから。
下界の魔道師を束ねる地天使……もとい、通り名『魔王』セイランはにっと笑った。
「それに、アンジェは日に日に力をつけてきているし。オスカーやヴィエの封印も綻び始めている。僕は彼女を森から出さない契約はしているけれど、彼女が勝手に出て行くのは仕方が無いことだと思わないかい?」
ニコニコと、無邪気に言い放つセイランの本心は……ジュリアスとロザリアに会わせることにより、アンジェを拾ったなどとぬけぬけと騙している二人の嘘を彼女に知らしめることにあるのだろう。
その時、彼女がどういう反応を見せるか。
「そんな事言ったって、おめーはおっさんら二人に協力してるんだぜ。ジュリアスとロザリアにばれれば、奴ら無関係だなんて絶対思わねぇよ。おめーだって、もう二度とアンジェに会わせて貰えなくなるぜ」
くすくす笑いながら、セイランは艶やかな笑みを見せた。
「彼らがジュリアスと戦うのに家を空けている間、暇なあのお転婆がじっとしているとでも思うかい? 僕に一つ願い事をする度に、彼女と僕を繋ぐ運命の糸はより強く結ばれていくというのに。僕が彼女の願いを叶えるごとに、彼女は僕に囚われていく。だって同じだけ僕の願いを聞く義務が生じているんだからね。
彼女とは既に僕に純潔を捧げることも、そして妻になるという約束もとりつけてある。一度交わした約束は絶対だ。親の許可も二人の兄も関係ない。もう僕は何時でも二人から彼女を奪えるし、奴らが勝手に戦ってジュリアスに殺されるのも願ったりさ。それにジュリアスが、苦味虫を噛むようにしかめ面しているのって、見ていてとっても可笑しいし」
セイランは喉を鳴らして笑いながら、己の指にはまった水晶の指輪を撫でた。
「だって、アンジェはここにいるのだから。僕の手の中だ。逃げられるものか」
そう。銀の森はこのセイランの指輪の中に作られた世界だった。ジュリアスとロザリアが血眼になって探しても見つかる筈がない。
誰だって、自分達の甥で地上の統治を任す程信頼している男の手の中に、誘拐された娘がいるなんて思う訳がないのである。
そしてセイランが天使だとはは……当然、オスカーもオリヴィエも知らない。
(あのおっさんらが知ったら、逆切れ起こすぜ)
ゼフェルは深くため息をつくと、再び読みかけの本を開き始めた己の親友をじろりと眺めて一言呟いた。
「悪党」
「とっびらよとっびらよとっびらさん♪ アンジェのお願いかっなえっておくれ♪」
楽しそうに歌いながら、今日もアンジェは剣を振り回す。
いつか大好きな兄達と三人で、この森を出る為に。
銀の迷宮の出口は、三人の幸せな暮らしが待っていると信じて。
02.03.27
という訳で、ラスト・ボスはとんびでした〜(* ̄∇ ̄*)
勢いで書き始めたため、練り込みが甘く、ラストはぎゅうぎゅう詰め込み状態に(涙)あぅぅぅ。読みづらくてゴメンなさい
蜜柑様がめぐさまに差し上げたキリリクイラスト。ルヴァ様がリモ天使を抱え、円月刀を手に、敵陣をまさに突っ切っているという衝撃的な絵を目にした瞬間、ミカルの頭の中はもう、頼もしいルヴァ様がばったばったと男を薙ぎ払い、血刀を振りかざして飛び跳ねておりました。
そして数日後、今度はルヴァ様の背中にふわりと覆い被さり、抱きしめている清らかな天使に脳天クラクラ。この、『全てを癒し、貴方を守りたい』と訴えているようなリモ天使の表情に、ミカルの萌え萌え指数はメーターをMAXにぶっちぎりました。
本当に、蜜柑様の麗しい世界に少しでも近づけたか疑問ですが(しかも、セイ×リモだし)、受け取って下さいましたら幸いです♪
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