女王陛下の見る夢は!! 6





チャーリーは、靴音を消す毛の長い絨毯を踏みしめ、陛下に導かれるままフォンテルロ城内の彼女の別宮へと歩いた。
二人は始終無言だった。
自分の十八枚の肖像画の終点が、アイリーン・デ・ラ・ウェスタの住む別宮だった。金箔で装飾を施した重厚なこげ茶色の一枚扉を開くと、その中身は白とピンクを基調とした明るい色使いの部屋だった。だが、チャーリーが一歩足を踏み入れた途端、鼻につんとアルコールや消毒液の寒い匂いが染みた。
机、書棚、幾多のティディ・ベア達やガラス細工……少女が喜びそうな小物が沢山整然と並べられた部屋は、全てがきちんと片付けられており、生活臭が全く感じられない。
彼女がほぼ寝たきりであったという裏付けである。

「どうぞ」
白いレースが敷き詰められたソファーに腰を下ろすと、陛下が手づからストロベリー・ティーを注いでくれた。甘い香りが寒々しかった部屋に、ほんのちょっとだけほっとする暖かさがもたらされた。
だが、チャーリーは険しい表情を和らげないし、カップに手もつけなかった。腕を組んだまま、ジロリと陛下をただ見据える。
今まで見たことも無いような険しい目だろう。陛下は予想通りびくつきながらおずおずと一枚の紙を差し出してきた。
「謝って済むことではないと思うけれど……どうか、おじい様達を責めないでやって……城の者達も皆、私のメールを見て、嬉しくて仕方がなかったのよ」
チャーリーは受け取らずに目だけを走らせる。その薄い桃色の便箋は、丸っこいちまちました字で、『チャーリーさんを逆ナンパするの♪ 今日は絶対デートするから、皆、邪魔しちゃめ!! よ!!』と書かれていた。散々城中の皆で回し読みしたせいか、紙は酷く皺がより、指の跡の窪みが沢山できていた。
あの朗らかなウェスタ家の面々が、どれだけ舞いあがったか目に浮かぶようだ。テーマ・パークの従業員や旅行客に化け、彼女のデートを影ながら(?)暖かく見守ろうとしている風情は、非常にほのぼのしていて、もしこれがいつものチャーリーならば、思い出すだけで一人でボケと突っ込みを演じられただろう。
だが……今日はそんな気分にもなれなかった。
「……怒ってる……よね……」
「当たり前や。何もわからんままあんたに振りまわされ、何一つ説明無いっちゅーことが気に入らん。あんたなぁ、俺を馬鹿にするのも大概にせぇ」
チャーリーが吐き捨てるようにピシャリと言いきると、陛下は更にしゅんと俯いた。だが彼は一切フォローする気はなかった。
確かにマーリンは今、城常設の医師団がつきっきりで手当てしてくれているし、捕縛されたチャーリーの船『カーテローゼ号』の乗組員達も無事全員開放された。
それもこれも全部アイリーン嬢の取り成し故にだ。
本来なら彼は感謝する立場なのかもしれない。だが、できないし、やるつもりもない。
これはもう、≪冗談でした。てへ♪≫で済む範疇を遥かに越えている。このまま彼女にお茶を濁してばっくれさせる逃げ道をつくってやるつもりもない。
「ロザリア様達は、陛下がウェスタ伯爵令嬢アイリーンだっちゅーことをご存知でいてはるんか?」
彼女は俯いたままふるふると首を横にふった。
「ほなこの館のお人らは、アイリーンはんが宇宙を統べる陛下だってことには?」
「……皆、私の夢物語だと思ってるの………」
チャーリーの片眉がぴくんと跳ねあがった。
知りたかった真実が、ほんの少し垣間みえた。チャーリーは陛下の手首を取り、ぐっと引き寄せた。
「陛下……結局アイリーン嬢は何者なんや?」
「………」
彼女はのろのろと顔を上げた。
わななく唇。目尻にうっすらと涙が溜まっている。

「……私ね…………」

震えながら、陛下は目を瞑る。彼女はまるで、チャーリーに対し懺悔を始めるようだった。


「アイリーンは……この体は…………私が生み出した…人形なの…」
「!!」






試験に勝利した直後、いきなり宇宙の移行という大仕事が始まった。
生命を一つも滅ぼしたくなくて無我夢中で新しくなった宇宙の秩序を取り戻すまでの混乱期、アンジェは一生分の勤勉さを駆使して馬車馬のように働いたといえよう。
そして平穏が戻り、新たな時代の幕が開いた途端、彼女は宇宙を救った初代の女王として、この宇宙で無二の尊い存在となっていたのだ。


「ねえ!! ジュリアス!! たまには外に出たい〜!! だって私もう、十ヶ月も王宮から出てないのよ。せめて一月に一度ぐらい、庭園を自由に散歩したってバチは当たらないと思う〜!!」
「なりません」
「ほんのちょびっと!! ちょびっとだけだから!!」
執務に疲れきり、それでも仕事が片付かず、なんで自分だけがと被害妄想にかられ出した陛下は、玉座から立ちあがり、子供のように地団太と足を踏み鳴らした。
「お願いジュリアス!! 外に出たいの!!」
「危険です。女王陛下は宇宙にあまねく慈しむ至高の存在。なれど何処に反体制の危険分子が潜伏しているのかも定かではありません。宮殿以外では、警護の目が行き届かぬこともあります故、絶対に認めるわけにはまいりません」
「じゃ、人目の全く無い湖畔の散策でいいから。ジュリアスかオスカーがこそっと私を馬で連れてってくれれば安全でしょ♪ ね、ね♪」
「それ程散策したいとお望みであれば、近衛を一個師団派遣し、警備に当たらせますので、1週間程お時間を頂戴したく存じます。皆のためを思うのなら、どうぞ準備が整うまで、心静かにお待ちくださるようお願い申し上げます」
「そんな大げさな」
「何をおっしゃいますか。陛下の僥倖ならば、このぐらい当然です」
「……も、いい……」
誰が恭しく傅かれながら散歩したいとおもうものか。重い空気が嫌だから、気分転換に行きたいと望んだのだ。お供に見張られていけば、更にストレスが募ってしまう。
口を尖らせ、ぷいっと顔を背けると、途端、ジュリアスの表情が和らいだ。
その顔を見たから、アンジェは素直に諦めたのだ。
例え自分を怒らせても、ジュリアスは諦めさせる方を優先させた。
つまり、今は聖地といえども、女王が気軽に散歩を楽しむには危ない場所なのだと如実に物語っている。
そんなふうに自分を大事にしてくれる首座の守護聖が本心から望むならば、アンジェははいわかりましたと納得するしかない。
自分が軽はずみな行動を取れば取るほど、自分を大切に思ってくれる皆を困らせることになる。そして、本当に害されれでもしたら……宇宙の均衡は乱れてしまうだろう。

≪陛下!! 綺麗な白薔薇でしょ? うふふ。僕の庭は今が満開なんですよ≫
≪おう、メカチュピを改造したんだぜ。帰巣システムつけてみたんだ。ますます本物に近づいただろう?≫
≪はあ〜い、陛下☆ エリューシオンでね、今素敵な薔薇茶が輸出されてるんだよ〜。陛下の為に取り寄せたから、お茶しよ。ね♪≫
≪陛下、楽しげな新曲を仕入れて来ましたので、少しでも貴方が微笑まれるように…≫
≪桜餅の美味しい季節ですね〜……あ、私は水羊羹も好きなんですよ〜≫

守護聖達もロザリアも、カリカリしだした自分に気をつかって毎日暖かい言葉をかけてくれる。それはとても嬉しかったし、感謝していた。
だが夜、寝るためにただ一人広々とした豪奢な寝室に入ると、無償に人とのふれあいが恋しくなるのだ。昼間が賑やかで、人が途切れることがないだけに、なお更孤独が重くのしかかってくる。
(我侭言っちゃいけないのにね。私は女王なんだし、皆を守る存在なんだから)
そう自分に言い聞かせてみるものの、何故か感情はついていかない。
沸き起こる寂しいという気持ちは……誤魔化せない。
枕を濡らし、こみ上げる嗚咽を堪える日々。
仕方なく、十人ぐらい眠れそうな天蓋つきのベットに横たわったまま、アンジェはティディ・ベアのぬいぐるみに顔を押し付け目を瞑る。
これは人の腕なのだと。
これは遠い時の向こうに置いてきてしまった両親なのだと。
スモルニィの友人達の手なのだと自分で自分を騙し続けて。

(抱きしめて。 
抱きしめて。
抱きしめて……)

「……抱きしめてよ……アンジェを抱きしめて……」

声に出せば掠れた切ない音色が耳に届き、ますます自分が惨めになる。
広い部屋に息づくのは自分ただ一人。誰も居ない。誰もここにはいない。
女王はやりがいのある仕事だし、皆をこの自分が幸せにしているのだという充実感もある。
でも、女王じゃなく、ただのアンジェとして愛して欲しい。
誰かを女王の慈愛ではなく、アンジェとして愛したい。
行動の自由を奪われ、宮殿の外に出れないのなら、せめて……心だけは自由に誰かを愛したい。そしてその人に愛されたい。
だが、女王の恋は禁忌なのだ。体を汚せばサクリアが失われる。
次の女王が出現するまで、至高の存在として、我が身の孤高を保つ義務がある。
(……どうして……女王ばかりが……)

孤独感に蝕まれ始めた心は、どんどん膨れ上がる。負の感情が増せば増すほど黒いサクリアとなって宇宙の均衡を崩壊に導いてしまうのに。
女王は孤独を孤独だと認めるのも許されない。
だが、焦れば焦る程、心も体も崩壊を引き起こす。


(寂しいよぉ………私……寂しい……)

崩れそうなサクリアのバランス。
黒いサクリアを出さないように、アンジェは己を抱きしめ、身を折ってのた打ち回る。



誰か!!
誰か!!
私に……愛させて……。
私を……愛して……。




お願い――――――!!





ドックン


トックン……トックン……


トックントックントックントックン
トックントックントックントックン





「おお……目を開けたぞ。なんて可愛いんだ!!」
「綺麗な緑の瞳だ。きっと君に似たのかな? 将来きっと美人になるぞ」
(え?)
優しい腕があった。
見知らぬ若い夫婦と初老の男が、目を細めて自分に微笑みかける、
アンジェは目をぱちくりさせた。そんな自分を見下ろしながら、三人は蕩けそうなほど表情を崩している。
「ううむ、アイリーンの婿は、宇宙で一番いい男を探してやらねばならんの。早速リストアップさせよう。年齢差は三つは欲しいぞ。当然年上で、しっかり者がいい!!」
「お義父さん。娘は最低二十歳を過ぎるまでは嫁がせませんよ」
「たわけ!! 誰が嫁がせるか!! 婿養子に決まっておろう!! それともお前はこんな可愛い子を余所にくれてやろうというのか?」
「いいえ、滅相も無い!! 手元に置けるものなら、ずっと置いておきたいですよ」
「もう、お父様も貴方も、気が早いったら……」
アンジェは思わずうふふっと笑った。
だが、彼女の口から出たのはキャッキャッ!! という甲高い笑い声だった。
(!!)
「おお!! アイリーンが、わしを見て笑ったぞ!!」
(うそ!!)
自分は、生まれたての赤子になっていた。
優しくて育ちの良さそうな両親と恰幅の良い祖父。
自分は今、優しい家族に迎えられている。
(どういうこと?)

自分の今欲しくて欲しくて溜まらなかったものが、ちゃんと自分の為に用意されているなんて。
(あ……そうか。これってば夢なんだ♪……)
アンジェはほこっとほころんだ。
これは壊れそうだった心が自衛のために紡いだ夢なのだ。だからアンジェにとって都合が良いように、普通の家庭で両親の愛情を一身に受けれる立場らしい。

母の胸に顔を押し当て、アンジェは目を瞑った。
熊のぬいぐるみとは異なり、柔らかくて母乳の匂いが鼻を擽る。
(……暖かいな……)
じんわりと涙が滲んできた。
たとえ自分の空想の産物でも、心が安らぐのなら……。
この夢を手放すまいと……黒いサクリアを生み出さないために……。


目覚めた時、アンジェはやはり一人ティディ・ベアを抱えて巨大なベットに寝ていた。
辺りをきょろきょろ見まわしても、見慣れた自分の寝室だった。
彼女ははふっと深くため息をつき、そして顔をぬいぐるみに押し当てた。
(やっぱり……夢か……あ〜あ……)
でも、なんと生々しい夢だったのだろう?

目覚めた時の寂しさは残るものの、心にはそれを補って余りある幸福感があった。
優しい両親と祖父。瞼を閉じればありありと思い出せる。
(いい夢だったな♪)
すっきりと目覚めた彼女は、元通りの明るさを取り戻していた。

だが……。
この日から、初日のような生々しさはなかったものの、アンジェは起きると自分がまたアイリーンの夢を見ていたことを思い出すようになった。


夢の中の少女……アイリーンは虚弱児で……しかも眠り病という奇病に犯されていた。
「おじいさま、今日もね、アイリーン、守護様とお茶会したの♪ 柏餅と緑茶貰ったの。とっても美味しかった♪」
「おお、それは良かったなぁ。楽しかったかい?」
「うん♪」
一年に数日しか起きない彼女は、昏睡と身間違える程深い眠りにつき、ずっと夢を見つづけている。
しかも彼女は聖地の生活を夢見ていたのよ♪と、嬉しそうに皆にはしゃいで知らせているのだ。


こんな都合の良い偶然なんて、あるのだろうか?
朝、ベットで眠りから目覚めるごとに、アンジェは考えこむのが習慣になった。
(ゆ……夢なんだよね……きっと夢なのよね……えへへへ……)
ロザリアに相談しようかと思ったけれど、ノイローゼだと思われて、更に心配かけるのも気の毒だったし、この幸せな夢がアンジェにとって毎日の励みにもなっていたこともあり、彼女は結局誰にも言わなかった。

アイリーンはアイリーンで、無邪気な少女のまま何も気がつかず、日に日に大きくなっていく。
(私の夢なのよね……きっと…えへへ……夢なの〜)


「アイリーン。お前の為に、宇宙一のお婿さんを決めてあげたよ♪」
ある日、祖父、トーマスがうきうきと五つの彼女を抱き上げ、大広間にかけられたばかりの肖像画を示した。描かれていた十才くらいの少年は、凛々しさにいたずらっ子っぽいユーモアを感じさせる顔立ちだった。黒髪に緑のメッシュが入っている所を見ると、こんなに幼いのに、もうこだわりとポリシーをアピールしているように感じられる。
「この子がお前の将来のお婿さんだよ。チャールズ・ウォンといって宇宙で一番お金を持っている財閥の御曹司だ。調度お前と五つ年が離れている。なかなかかっこいい男の子だろ♪」
「うん♪ この人がアイリーンの王子様なのね〜♪」
「お前が十八になったら、彼と主星の舞踏会に行くんだ。白いドレスを着て彼と一杯踊るんだぞ」
「は〜い♪」


思い出した途端、アンジェは吹き出しそうになった。
御伽噺には白馬の王子様がつきものだが、宇宙船の飛び交う現代ではお城の騎士ではなく、財閥の御曹司になるらしい。

病弱なアイリーンは、その王子の肖像画を宝物にして、彼と主星に行く日を夢に見て、ダンスの練習を始めた。つかれやすい為、沢山練習はできなかったけれど、皆がアイリーンといっしょに踊ってくれた。財閥の総帥を引退したトーマスが、一番彼女に協力してくれただろう。
少女が憧れの王子を心に住まわす姿は、思い出しても微笑ましかった。
アンジェ自身は仄かな初恋はあっても、男性と付き合うこともなく聖地に召還されてしまったから。

(チャールズ・ウォンか……うふふ♪)

チャールズ・ウォン……その名は、王室御用達の年配の男と同じだった。黒髪で小太り…でも、ちょっと尊大で頭を下げるのが苦手のような人……その人と同じ名をつけるあたりが、イメージの貧困さを暴露しているようなものである。
アンジェは見知った男の名前が出てきた瞬間、これは本当に夢なのだと確信した。
(私ってば、お話作る才能あるかもね♪)

段々と、夢の中の少女の成長が緩やかになってきた。
月日の流れが眠るごとに半年となり、やがて3ヶ月となった。
夢をもっと長く引き伸ばしたいのか、甘えられる少女時代を懐かしむ気持ちがあったのかはわからない。
だが、聖地もまた、緩やかに外界と時間を合わせ始めていたのだ。
閉じた旧宇宙が、徐々に進化を始めていて。
アンジェは今だ気がついていなかった。


ある日目覚めた時、城は鎮魂の鐘が鳴り響いていた。
また、とてもリアルな夢だった。確かに夢の世界の筈なのに、ベットのシーツの手触りも、他何もかもが現実に触れているような感覚がある。
それに何かとても空気が重苦しい。アンジェは酷く胸騒ぎがした。
鏡に写った自分も、青白いやつれた顔をしている。十七歳の割には貧弱な体。
「アイリーン様!! お目覚めでいらっしゃいましたか!!」
泣きはらしたように赤い目をしたメイドが、縋り付いてきた。
「心穏やかにお聞き下さい。奥様と旦那様の乗ったシャトルが……衝突事故に合われて……」
二人とも亡くなったと聞き、アンジェは、足元から崩れるような喪失感に苛まれた。
(夢だよね……これ……)
初めての悪夢に、アンジェは怯えた。
(夢の筈だよね……ねぇ、悪い夢だよね……)

≪……陛下……≫


≪陛下!!……陛下ったら!!≫

ボスっと、枕で顔を叩かれる。
「!!」
慌てて飛び起きると、目の前には仁王立ちしたロザリアがいた。
「全く、何時迄寝ているの!! もう朝食を食べる時間はありませんからね!!」
「!!」
「ほら!! さっさと着替える!! ジュリアスと試験の協力者が謁見室で待っているんですからね!!」


アンジェは安堵した。
やはりこれは夢なのだと。

「陛下!! いつまで呆けてるの!! さっさとしないと、昼食を食べる時間も取り上げますからね!!」
「嫌ぁぁぁ!! それだけは!!」
ロザリアに手伝ってもらい、アンジェは女王の正装に身を包み、それでも菓子パンを口に咥えてダッシュで聖殿に向かう。
辿りついた先には、首座の守護聖ともう一人……緑の髪の青年が深く頭を垂れて佇んでいた。
「まず、この者が陛下にご挨拶をと」
「ウォン財閥五代目総帥、チャールズと申します。この度の試験につきまして、召喚いただき光栄に存じ上げます。王室御用達の意地にかけ、女王候補の方々や、守護聖様方に喜んでいただけるような店作りに勤める所存であります故、今後ともお引き立て下さいますよう、宜しゅうお願いもうしあげます」
そして、ゆっくりと顔を上げた青年は、紛れもなくあの肖像画と同じ人物だった。
(ま……まさか……!! いいえ……あれは夢なのよ……!!)
とくんとくん音を立てる鼓動。体中が冷たい汗でぐっしょりと湿っている。
だが、どんなに自分に夢だと言い聞かせていても、心の片隅に巣食った疑惑が再び芽生えだしていた。
アンジェは心の動揺を堪えて、冷静さを装った。
「貴方が毎週聖地へ店を出しに来てくださるのですね」
「はい」
そして、きゅっと手を握り締める。
「そう言えば……ウェスタの総帥夫婦……事故でお亡くなりとか……シャトルで通われるのは大変ではなくて?」
「は。俺の場合は主星との往復するだけの短い距離ですから、夫妻のように事故にあう率は低いですよ」

(ああ……!!)

アンジェは目眩がした。やはり、ウェスタ夫妻は実在したのだ。
ならばアイリーンは……。

(…………私…………)
(私………私、もしかして………)
頭が、ズキズキと痛む。
アンジェは両手で抱え込み、身を捩ってのた打ち回った。
これは自傷行為の痛みだと悟った。
精神が自我に気付かせない為に、プロテクトをかけているとしか思えない。
自分で自分を傷つけてまで守ろうとする秘密なら、きっとアイリーンは宇宙の不文律に外れた存在なのだろう。

(痛い……痛い……)

一つの魂に二つの肉体……そんな人間は存在しない。
だが、女王ならば……!!
宇宙を創造することができる女王のサクリアならば、人間の肉体をたった一体編み出すことなど、造作もない事だろう。


≪寂しいの……抱きしめて……≫
あの時……。
「痛う……」


夢の中のアイリーンは、女王の夢を見ている。
そう思い込んでいた。そう思うふりをしていた。
すべては擬態だ。演技だ。なんのことはない。
アンジェがアイリーンになりきっていたのだ。


(私……私……!!)
寂しくても外に出られないから、魂のない人間を一人作り出したのだ。
だからアンジェが起きている間は、アイリーンは眠っていた。
魂がないのだ。起きられるわけが無い。

アンジェはこくりと息を呑んだ。
新たな女王試験が始り下界と聖地の時間は全く一定になってしまった。
アンジェにはもう休憩を取る時間がまったくなくなってしまった。
自分は夢の中でアイリーンとして動き、目がさめれば女王としてしゃきしゃき働かなくてはならないのだ。(でないと、ロザリアにしばかれる)
疲労が抜けず、重い体を引きずって会議に望めば居眠りをし、そこでまたアイリーンの体に入り込み、そこでもぐっすり寝ている始末である。

「アイリーン!! 学習の時間ですよ」
「陛下!! お起きになって!! 謁見の間に行く時間です!!」
「アイリーン様。少しでいいから食事を召し上がってください」
「陛下!! またこんな所で寝て!!」
「アイリーン様!! お休みになるならベットをお使い下さい!! 風邪をひいてしまいます!!」
「陛下!! さっさと起きなさい!! おやつを抜くわよ!!」

(わ〜た〜し〜を、寝かせてぇぇぇぇぇぇ!!)


アイリーンは只でさえ作り物の体なのだ。普通よりも病弱なのに、重責の女王の魂を宿している。この激変の日々のため。当たり前だが日に日に体が弱っていき、一月とたたぬうちに床から殆ど起きあがれなくなってしまっていた。

≪おそらく、このまま行けば一年ともたないでしょう≫
そうアイリーンの主治医達はトーマスに残酷な宣告した。
ただ一人の肉親とも、遠からぬ未来に別れが来る。それを知った祖父は身も世もなく泣きじゃくったという。城の使用人達も同様だった。
生まれて一度もサルファ星から出ることもなく、寝たきりでも心が素直で可愛い彼女は皆に好かれていた。そして、憐れまれていた。
残り一年しか生きられないのなら、彼女に幸せな夢を見せてやりたいと……どうせウェスタの後継者は彼女だけなのだ。トーマス自身も高齢のために何時亡くなるのかもわからない。だからウェスタなど、ウォン財閥に差し出しても構わないが、せめてアイリーンの淡い恋だけは叶えよう!!と。館の者達は一致団結をしたのだが……。


「それで、急遽貴方が呼ばれることになったのだけれど……アイリーンと会えば、貴方はきっと私のことを解ってしまう。
だから、貴方をサルファ星から離れさせようと画策したの……」
陛下はしゅんと俯いたまま、きゅっとスカートを握り締めた。
「女王は聖地から出ることはできないけれど、アイリーンは私の分身だから……そっくりだから、きっと騙せるって。
だから、貴方の船が聖地の障壁を抜けた瞬間に、アイリーンの体を次元回廊で呼び寄せたの」
「…………」
「本当に……こんなことになるなんて思わなくて……マーリンさんにも、皆さんにも……迷惑かけて……」


「アホ」
チャーリーは頬杖を外してぽしぽしと陛下のひよこ頭を軽く叩いた。

「………あんたは……菓子ごとき食いっぱぐれた程度でめえめえ泣きよる癖に、泣いてええ時には絶対泣かん。ほんま切ないやっちゃ……それに、えろう自分勝手や」
がしっと後頭部を掴むと、そのまま自分の胸板に彼女の頭を埋めた。
「!!」
「あんた、さっき俺に何言ったか覚えとるか?
≪………ずっと……貴方に憧れてたから……私……夢だと思ったから………。
私が女王だったなんて。貴方と聖地で会いさえしなければ!!……≫
そう、えらい熱烈な告白してくれはってたのにな……。あんたは、憧れの人とデートし、ええ想いで作ったらそれで満足かもしれんけど、俺はどうなる?
こんだけあんたに振りまわされて、利用されるだけしといてはいさよならか?」
「そ……それは……」
「冗談言うのも大概にせぇや!! 俺はな、巻き込むだけ巻き込んで後はポイされるようなそんな安い男ちゃう!! 見くびらんといてぇな!!」
力一杯抱きしめると、アイリーンの体は余り肉がついていなかった。
「チャーリー!! 痛い!!」
服の膨らみが体のラインを誤魔化していた。痩せた体があまりにも痛々しくて、チャーリーは頬に唇を落とした。
「ちょ!! ちょっとチャーリー!!」
腕の中でばたばた暴れても、非力な彼女の抵抗など、たかが知れていた。
「や……止め!!」
「知らん。この子は俺のや。俺の許婚者なら、俺の好きにする」
唇を奪うと、ますます抵抗が激しくなった。
「チ…チャーリー!! これ以上変なことしたら、聖地の出入りを禁止するわよ……!!」
「勝手にしたらええ。王宮だけが納品先やあらへん。新しいルートを開発すれば済むだけの話や」
「女王は恋も結婚もできないんだってば!!」
「これはアイリーンや。あんたは女王やない」
「この子は人形なのよ!! このままなら、後一年しか生きないんだから!!」
「なら生き延びる方法を探せばいいやろ。まだ時間は一年ある」
「じ…女王業を優先させれば、アイリーンはずっと寝たきりなんだから」
「かまへん。そしたら聖地でデートする」
「じ……時間の流れだって違うんだから……」
「今は一緒や」
「いつかはチャーリー……死んじゃうじゃない!!」
じわり……と、陛下の目が潤みだした。
「私を置いて……死んじゃうじゃない……」
「何を当たり前のこと言うて、ぐじぐじ泣きよるかな? 誰だって死ぬときゃ別や。けどな、今から将来の不幸なことばっか見ててもしゃーないやろ。
あんたは俺と会った。
好都合にもあんたは俺の婚約者だ。
俺が好きなら一緒になればええだけの話や。そんでもってな、毎日ぎょうさん楽しい日々を作るんや♪
人形だって、あんたが宿れば立派な人やろ。子供も産めるかもしれん。このまま俺と白髪のばあちゃんじいちゃんになるまで生きれるかもしれん。
それにな、もしあんたの体がくたばったとしても、俺はあんたの居所を知っているんや。聖地が是非「来い来い!!」とラブ・コールくれるような品、ぎょうさん仕入れてあんたに会いに行く。
ほら、会おう会おうと知恵絞れば、いっくらでも未来はばら色に変わるやろ。
聖地の仕組みを変えたあんたが、何根暗いことで泣きよるかな? 人形をこさえた? 俺にいわせりゃ「でかした!!」や。あんたは今後の女王らの未来に、素晴らしい一石を投じたんや。せやろ。何てったって、女王が一般ピープルと結婚でき、そんでもって、在位中に家族や子孫つくれるんやからな♪ 一体誰がこんな可能性考えた? あんたが初や!!
何だっていっちゃん最初にもの成し遂げた奴が一番偉いんや。
まずはやってみ。失敗したら、そんとき考えりゃええ。
俺がついてる。
俺の全部であんたに協力する。そして…アイリーンは俺が守るさかい……な♪」
「チャーリー……!!」
陛下だった少女は、チャーリーの胸に抱きつき、激しく泣きじゃくった。
そんなずしりと重たくなった小さな体を抱きしめて、チャーリーは己の至宝を噛み締めるようにふわふわの髪に顔を埋めた。

聖地がどうでるかは解らないが……少なくとも、ウォン財閥の総帥夫人となる少女を簡単に害することはできないだろう。
(ま、いざとなったら、王室には経済制裁っちゅー手も使えるからな。貨幣や物資が滞りゃ、幾千億の民が生活の糧奪われくたばるさかい……俺、このお方にはめちゃ弱いけど、他の奴らには負ける気せんし…………絶対手ばなしゃせんで!!)

次のハードルはウェスタ家……そして最恐のマーリンが控えている。
陛下の代わりに自分がボコボコにしばかれるのが目に見えているが、障害が多ければ多い程、掴んだ幸せは尊く大切になるだろう。
それにやっと、彼女に頼ってもらえたのだ。
そして今後も自分は頼りにされたい。

(アンジェちゃん……見ててぇな!! 俺は頑張るからなぁ〜!!)





「……馬鹿な子。水臭いったら……」
ロザリアは指で滲んだ涙をそっと拭った。
「寂しかったらそう言えばよかったのよ。あんたの幸せが一番なんだから」
「アイリーン・デ・ラ・ウェスタ嬢の件はいかがする?」
「聞くだけ野暮じゃないの〜ジュリアス」
「違うぞオリヴィエ。ジュリアス様は非公式の文書に今回のことを残すか、それとも痕跡を残さず抹消するかを問われているのだ」
「未来の女王が同じ轍を踏まぬとは限らぬ」
「……観察日記をもう一冊、増やさなくてはなりませんねぇ……」
「ルヴァ……おめぇ、絶対何か違う……」
「ねぇ……そろそろ止めないと……メルが壊れちゃうよぉぉぉ!!」
マルセルはもう半泣きである。
死力を振り絞り、映像を呼び出し続けるメルは、痛々しい程頬がげっそりとこけ、目の焦点が虚ろになっていた。今、彼の水晶球の前には、全ての守護聖がありのように群がっている。
彼らは『陛下自殺!!』の報を聞きつけ、急いで駆けつけてきたのだが、この水晶球のおかげで、サルファ星での陛下とチャーリーのやりとりをリアルタイムで見ることができたのだ。
「ですが、これからの課題として、アイリーン嬢の体から負担を極力減らし、長生きさせる方法を模索する必要があるかと……」
「そうね。リュミエールの言う通りだわ」
ロザリアはコホンっと軽く一つ咳をした。
「エルンスト、何かいい知恵はあって?」
「下界と聖地を結ぶ時間の流れが等しくなったため、アイリーン嬢の体は休む間もなく陛下の精神が出入りすることになりました。その為体に負担がかかり、『このままでは一年もたない』と宣告されたのであれば、できるだけ速やかに……そう、一年以内に試験を終わらせ、下界と聖地の時間の流れを変え、アイリーン嬢の体に十分な休息を与えれば、問題は解決するかと推測します」
打てば響くような回答に、ロザリアは満足げに頷いた。
「ならば、エルンスト。どんな手段を使ってもいいから女王候補達の育成のスピードを上げて」
「は!!」
ぴきっと、ある一部の守護聖達とメルの間に、緊張が走った。
このマッドな主任に対して『どんな手段を用いても』など、絶対に唱えてはいけない呪文である。
「では、まずは望みの予測を水増し致します。そうですね……新たな宇宙は柔軟ですから、三倍強ぐらいはいけるでしょう。守護聖の皆様方のご負担は増えるかと思われますが、これも陛下の御為……ご辛抱頂きたく思います」
といわれても……いきなり今までの三倍ものサクリアが搾り取られるのなら、かなりの負担アップである。
特に体力のないマルセルの頭は真っ白になった。
「そして、星を壊さない為にも、ますます望みの予測はしっかりと占っていただく必要がありますね。研究院にメルの部屋を設えますので、彼を常任にしていただきたく思います」
生真面目に言いきる主任だったが、口元は期待に満ちた笑みを隠す為、ひくひくと引きつっていた。
メルは一瞬で血の気が引いたが、何も気付かない補佐官は、そんな彼に向かってにこやかに「頑張ってね」……ポンッと、肩を叩いて激励したのだった。




エピローグ

そして……1週間後の日曜日。
「ロザリア〜!! ロザリア〜!!」
どどどと足音も荒々しく、補佐官室に首座の守護聖が駆け込んでくる。
育成がハードになり、泣き言を言いに来た候補生達を励ましていたロザリアは、怪訝げにジュリアスを見た。
「貴方が廊下を走るのなんて初めて見ましたわ。一体何事ですの?」
「落ちつけ……ロザリア……」
「落ちつくのは貴方でしょ」
「こ…これを……」
ジュリアスはふるふる手を震わせながら一枚の書類を取り出した。
それは、アイリーン・デ・ラ・ウェスタ嬢とチャーリーの結婚を伝えるニュースペーパーだった。だから今日は庭園の店はお休みになっているのだが……その映っている写真は………。

「アンジェリーク!!」

ロザリアは、ダッシュで王宮に駆け戻り、女王の部屋を開けた。
天蓋つきのベットに駆け寄ると……果たして、そこにはアイリーン・デ・ラ・ウェスタ嬢のやせ細った腕が、真っ赤のティディ・ベアを腕に抱きくーくー幸せそうに眠っていた。


(あの娘ってば!! 変な知恵つけて……!!)



ロザリアはジュリアスから渡された写真を丸めて床に叩きつけると、ヒールでぐりぐり踏みつけた。
アイリーンの体は静養が必要である。
そして、女王は普通、聖地はおろか宮殿から出ないのだ。
アンジェそのものの体がここで寝ていれば、女官も文官も皆納得する。そして誰もが不信に思わない。
彼女は健康そのものの体で、聖地の外を好き勝手飛び回れるのだ。


「オスカー!! オスカーは何処なの!! 速攻おののほほんをひっ捕らえて来なさい!!」

ロザリアはスカートの端をたくし上げて、ダッシュで再び行政館に戻った。
彼女のヒールでぐしゃぐしゃに踏みつけられた写真には……幸せそうにブーケを投げる花嫁の背に、しっかりくっきりと翼が広がっていた。




「全く、あんさんってば、なんて無茶なことすんのや!!」
「だってだって……嬉しくって幸せで……えへへぇってなったら、勝手に翼が開いちゃったんだもん……!! 隠し通せる自信はあったんだよ…てへ♪」
「そんでもな、やってええことと悪いことの区別ぐらいつくやろ!!」
激昂するチャーリーの迫力に押され、アンジェはうひぃ!!っと頭を抱えた。だが、そんな愛らしい姿を見せられたとしても、怒る時にはちゃんと怒らねばならないのだ。
チャーリーは心を鬼にして、更に声を張り上げた。
「この花嫁衣裳はな、最高級のレースやったんや。しかも、全部手編みで、これ作った作者はとっくの昔におっ死んでる代物やったんや。それを破るなんて……あんた、何考えとんねん!! どないすんねんこの穴!!……うぐっ!!」
マーリンの蹴りがチャーリーの背に綺麗に決まった。
「馬鹿野郎!! お前ら悩むベクトルが違うだろぅ!! 今度こそ聖地から追っ手が来るぜ。なんてったって、今ここにあるのは物本の女王の体なんだからな!!」
「大丈夫やて。見つかる確率は殆どあらへん。もし万一発見されたとて、ええやんか。タダで守ってもらえるんやろ。護衛費ケチれるし、良いことづくめや」
「お前が良くても陛下が絞られるだろ!!」
「大丈夫よマーリンさん♪ 捕まる前に聖地に帰って、寝てたんだよってそらっとぼけてればいいんだもん。だってアイリーンは私の分身なんだし♪ DNAだって一緒なんだもん。でもね……新宇宙を見るふりして王立研究院から聖地を脱走するのってすっごく楽だったの。私ってば、何で今までこの手を思いつかなかったんだろ?」
「あ〜……それはですねぇ、コロンブスさんが発見した生卵を机に立てる方法を披露したときと同じです。ぺしゃんとつぶしてしまえば簡単に立てる。一度やってみせれば誰でもできますが、その方法に気がつくまで誰もできない。
物事はなんでも同じなんですねぇ……うんうん」
「ルヴァ……おめぇ、日に日に説教臭くなってくぜ」
たまたま女王の逃走現場に居合わせた為、ちゃっかりしっかりルヴァとくっついてきたゼフェルは緑茶を啜りながら窓の外を見た。
乗組員僅か十人。だが、金を惜しげもなく注ぎ込んだため、多分宇宙で一、二を争う程性能の良い小型宇宙船『カーテローゼ号』は、宇宙空間の深淵の中を、悠々と飛んでいる。
例えどれ程王立派遣軍やそれを指揮するオスカーが有能でも、なんの手がかりもなく、しかも一度次元回廊を潜ったこの船を見つけ出すのは、砂浜で一粒の砂を見つけるようなもの。
女王公認で、長い休暇が楽しめるのだ。ゼフェルは大満足だった。

「ね、私達って何処にいくの?」
「ふふ〜ん……それは秘密や。だがな、とびっきり楽しい宝捜しの旅であることだけは保証したるで♪」
「うわ〜い♪ チャーリー大好き♪」
ちゅっとほっぺにキスを貰う。チャーリーは抱きしめたくなる衝動をぐぐぐ〜と堪えた。
女王様の体は汚せない。唇のキスすらできないのが悲しいところだけれど、とりあえずチャーリーは満足だった。

これから、一杯一杯楽しい想い出を作りつづけていくのだ。
彼女が一時でもいいから、もう寂しい夢を見なくても済むように。


女王陛下が夢見た幸福を、与える特権は自分だけのものなのだから。

Fin


01.07.02




……無謀な設定を持ってきて、見事に轟沈したって感じです。一話から今日までなんと一月以上……!! 今までこんなに書く時間が取れなかったことって無かったから、間が空きすぎるとキャラがどんどん性格が確立し、暴走し始めるのだと初めて知りました。
うう……やっぱり書くときは一気ね。滅茶気に入っていたラストだっただけに、筆力が足りず思い描いていた雰囲気に届かなくて凄く悔しいです。
でもここの世界も広がりました。番外一つにもう一本ストックがあります。(紛れも無くコメディでしょう。トレジャー・ハンター達の珍道中♪)
浅香さま、もうちょっと待っててね(ぺこぺこ)

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