さらなる波及<5〜12世紀>(2012年12月23日)
5世紀>カリブ海諸都市の中でキューバ東部の都市が勢力を拡大。
幾つかの戦争を経て自国を盟主とする同盟(実体はデロス同盟的な支配体制)を完成させてゆく。
一方メキシコに存在した帝国は平和であるが、全盛期を過ぎ次第に弱体化しつつある。
6世紀>若く野心に溢れた希代の英雄がキューバに出現。
カリブ海諸都市の連合軍を率い、ユカタン半島に侵入。
弱体化していたマヤ系の帝国を瞬く間に征服。環カリブ海帝国を建設する。
一方マヤ系帝国の一部の民が難民化し、旧帝国の王族の生き残りに率いられ北上。
リオグランデ川やコロラド川流域に流入する。
7世紀〜8世紀>これといって大きな戦乱は無い平和な時代。
各国の経済が大いに発展する。特に、フェニキア系民族が大平洋に到達した事が特筆に値する。
彼等と彼等の技術を吸収したマヤの民によって、
史上初めて本格的な交易がメソアメリカとアンデスの間に成立する。
大量の黄金が流れ込んだ事で物価が激変したり、
ニカラグア湖畔に交易の中継点となる巨大都市が出現したりする。
一方、コロラド川流域に周辺の原住民等も集まり、
かつてのマヤ文化を色濃く継承する岩窟都市郡が建設され始める。
東や南との交易も細々とだが始まる。
9世紀〜10世紀>北米大陸東部に強大な権力を持つ皇帝の支配する統一国家が出現する。
この国は、国内を統一した余勢をかって数十万の大軍をフロリダに差し向け、
カリブ海支配を目論む。しかしカリブ海諸都市の結束は堅く抵抗は苛烈で、戦争は泥沼化して行く。
この戦争は両勢力の蜜月や小休止を挟み、何時はてるとも無く続く。
この影響で(フロリダ伝いに船が出せず)カリブ海を経由した交易が停滞する。
一方、カリブ海経由の交易が低迷した為、陸路北米大陸を横断し、
コロラド川から大平洋に抜ける迂回ルートがにわかに活況を呈しはじめる。
(海上交易を担ったのはフェニキアの末裔から航海・造船技術を吸収したニカラグアを根拠地とした民)
グランドキャニオンに岩窟が穿たれ、壮麗な偶像や華麗な壁画がが建設されるのはこの時期。
11世紀>それまで幾つもの部族に別れて果てしない抗争をくり返していた
北米中西部の騎馬民族に強力な統率力を持つ英雄が現れ、各部族が統一される。
それまで劣悪な治安に悩まされていた陸上の交易商たちは彼に期待し、資金援助を行う。
それがそれまで黒曜石ぐらいしか使えなかった騎馬民族に大量の鉄をもたらし、
騎馬民族の戦闘力が劇的に強化される。
騎馬民族はまず南下し、メソアメリカの諸都市を次々に征服。
更にニカラグアの商人達に命じて軍艦を作らせ、アンデス方面にまで兵を進める。
それまで外部の異文明と戦った事の無かったアンデスの諸都市は、
合成弓を主武器とする騎兵の圧倒的な破壊力の前になす術も無かった。
騎馬民族は東へも兵を向け、既に全盛期を過ぎていた北米大陸東部の農耕帝国を征服。
更にフロリダ半島にまで兵を進め、マイアミまでをも征服する。
ここに概知の諸文明を殆ど全て征服した、史上空前の大帝国がアメリカ大陸に出現する。
12世紀>この時期、五大湖周辺で細々と麦を作っていた小さな都市国家に、奇妙な噂が流れる。
「大陸の遥か南に、黄金で出来た都市がある」というものだ。
アンデス文明の情報が巨大帝国によって統一された大地を伝って、
北の辺境にまで到達していたのだ。この国の王はそれに興味を持ち、
勇敢な若者達を募って遥か南への旅へと送りだした。
一方同じ頃、最盛期を迎えていた巨大帝国の皇帝は残された最後の敵、
カリブ諸島の諸都市の征服に取りかかる。
フロリダにいたフェニキア人に軍艦を作らせ、まずキューバに大軍を送り込んで屈服させようとする。
しかし元々同じ民族を討つ為の戦いにフロリダの民の志気は低い。
一方決死の覚悟で抵抗するキューバの民に帝国は手を焼き、
数回に渡って大軍を送り込むがその度に撃退され、
あるいはハリケーンによって船団が沈み、遠征は失敗を繰り返す。
これによって国力を消耗し、また負担を強いられた各地の民の反乱によって、
帝国は急速に衰退し、分裂して行く。
一方10数年をかけアンデスまで行って来た若者達が五大湖沿岸に帰還。
黄金を手土産に持ち帰った彼等を人々は勇者とたたえる。
しかし彼等が持ち帰った様々な物の中の真の宝は、一袋の不格好な作物であった……。