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天人の
囁き
30![]()
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吐き気をもよおす様な異臭にサシャは目を覚ました。
「目が覚めましたか?」
ドルイドの声にサシャは完全に覚醒し、その場から逃げようと身体を動かそうとした。
しかし・・・一歩も動けなかった。ガチャリ、と重たい音が響き、サシャの手首と足首に痛みが走った。
「なっ・・・」
サシャは自分の置かれた状況に絶句した。
彼女の両手足に鉄の枷がはめられ壁に磔にされていた。周りに視線を動かせば天井から不気味に下がっている長さの違う鎖と枷が目に入った。そして四方に大きなガラスがはめ込まれた窓らしきもの。それは屋外に向けたものでは無いようで窓から見えるのは壁だった。部屋の中に部屋があるような・・・そんな感じだ。異様な雰囲気を滲ませているが部屋全体は明るく天殿のどの部屋にも共通するシミ一つ無い白さだった。
(ここは・・・?)
見たことの無い部屋―――
個人部屋は別として天殿の中でサシャが知らない場所は無い。しかし立ち入り禁止の区域はあった。
「そうですよ。サシャ、ここは立ち入り禁止区域・・・公開処刑場です」
「公開?公開処刑?」
公開処刑への参観は天山の巫女、それに仕える者達全てに義務付けられていた。
さらし者にされる処刑者への過酷な罰と言うよりも、見る側への戒めの為だった。
しかし、ドルイドの指示でサシャだけは例外としてその事実は隠されていたのだ。
恐ろしく忌まわしい処刑を口外する者も無く秘密は守れていた
「巫女が犯す最大の罪に与えられるのは死です」
サシャはもちろん知っている。それに自ら死ぬ事無く罪から逃れようとする罪深い者達に下される天山の法には他者による処刑があるのも知っているが・・・公開処刑というのは初耳だった。
「サシャ、意味が分からないようですね。巫女の最大の禁忌、男女の交わりを行った者はこの場所で公開処刑を受けるのです。皆が、です・・・自決は許されません」
「!・・・自決が許されない・・・そんな事が・・・」
「あなたには見せたこと無かったから知らないでしょうね。罪を犯した巫女は全裸で、ほら、あの天上から下がる鎖に両手両足を繋がれる。そして狂い死にするまで懲罰隊の男達に輪姦されるのですよ。最後はどういう状態になっているか分かりますか?サシャ」
青ざめるサシャの耳元でドルイドが愉快そうに一度言葉を切った。
「鉄の枷に繋がれた両手両足首は肉が裂けて砕け・・・ふふふっ、懲罰隊の男達は屈強で突き上げが力強いからですね。その激しい抽挿の動きに華奢な手足は耐えられないのですよ。声は悲鳴を上げ過ぎて潰れ、唇はもちろん、罪を犯した場所も不浄な穴も裂けて男達の精液が溢れている。裂けるのは当然でしょうね。そこに挿しこまれるのは一本じゃないし、肉棒以外の太い異物もあるのですからね、はははっ・・・だから困ったものですよ。処刑後は巫女が垂れ流したもので床や壁が汚れてしまって。それでもそれは貼りかえれば綺麗に出来ますが、この染み着いた異臭だけはどうしようもない」
ドルイドの喋り方は恐ろしい事を言っているような感じでは無かった。他愛に無い世間話のようなそんな感じだった。
サシャは知らなかった事実に吐き気がした。そして平然としているドルイドに恐怖を感じた。自然と身体が震え出す・・・それでもサシャは主張しなければならない。
「こ・・公開処刑は分かりました。しかし、私は罪を犯していない!だからこの場所に繋がれる理由は無い!私は初めての相手と結婚したのだから!」
ドルイドは今までサシャが見たこと無いような冷たい瞳で彼女を見下ろしていた。
「サシャ、結婚して天山を去って行った巫女達が一度でも天山を訪ねて来た者がいますか?」
「え?」
サシャは記憶を辿った。幸せそうに出て行った巫女の顔は思い出せてもその後、一度も見たことは無かった。
「普通の生活が楽しいからと言って、今まで修行で苦楽を共にして来た仲間も恩師も沢山居る故郷のような此処に一度も遊びに来ないなんて可笑しいと思いませんでしたか?」
ドルイドの言う通りだった・・・サシャは下山した巫女を誰一人として見ていない。
「婚姻出来なかった者は死を・・・これは表向きの掟。裏の掟は婚姻しても処刑される」
サシャは驚きに息を呑み、瞳を大きく見開いた。
「下山した所を相手の男と共に極秘に葬るのですよ」
「な・・・なぜ?」
サシャは声を絞り出すように言った。喉は、カラカラでやっとそれだけ言えた。
「私の教えに逆らったのですから当然です。まさかあの公開処刑を見てもあの行為に恐怖せず結婚しようと思う巫女が出るなど計算外でした。逆に淫欲を掻き立てられたのでしょうかね?巫女として厳粛に育てても所詮は淫乱な雌。馬鹿な巫女達・・・私の人形のままで居れば長生き出来たかも知れないのに・・・」
サシャはドルイドの言っている意味が分からなかった。だから何時の間にか首を振っていた。
「だ、だから私も殺すと?だ・・だからあの人を・・・」
倒れたカルムを思い出し胸が苦しくなった。息が止まりそうだった。
(即死では無かった・・・まだ生きている筈だ・・・約束したのだから・・・)
サシャは生きている自分が証拠だと思いながら・・・自分が死ぬ時はサシャも殺して一緒に死ぬと約束してくれた・・・でも・・・カルムは嘘つきだ、と囁くもう一人の自分がいた。それでも今は自分の置かれている状況よりカルム事が心配で堪らなかった。
「あなたを殺す?どうしてそんな風に思うのですか?私の可愛いサシャ。違いますよ。殺さないから戻って来なさいと言ったのですよ」
処女性を失った巫女を徹底的に排除するのに何故?サシャだけが特別なのか?考えられない出来事にサシャは混乱していてもそれだけは強く疑問に思った。
「どうしてだ?何故、私だけ・・・」
「何故?それはもちろんあなたが天女に最も近い巫女姫・・・いいえ、天女以上だからですよ。巫女は私の糧を産む道具なのだから、とても大事です」
「か?糧を産む??」
「言葉が足りませんでしたね。説明しましょう。そうすれば己の使命が分かるでしょう・・・巫女は私と交わって私の子を産む。その子の心臓は私に若さを与える糧となります。私の自己再生能力に活力を与えるようなものですが面倒な事に子を成す者が誰でも良いとは言えなかったのです。巫女で無いと駄目だった。しかもその巫女の力の差は私の若さを保つ長さに比例しました。だから力の強い巫女を育てるのは私も大変でした―――天山は私の為の飼育場であり、巫女は家畜・・・しかし最近は巫女達の力が弱くなり、天女とは名ばかりの者を祭り上げる始末。そこにあなたが現れたのですよ。しかも今までの中で一番強い力を持っていた・・・より力が強い巫女との間に生まれる子は心臓だけで無く、血肉を全て食らえばその身体全てを手に入れる事が出来るのです。久方ぶりの素材に私は嬉しかったのですよ。だから大事に・・・それは大事に育てました。公開処刑を見せなかったのも性的な恐怖を植え付けたく無かったのですよ。私の身体を産む特別なあなたには心身共に健やかな状態で私を産ませたかったから・・・光栄でしょう?サシャ」
巫女の最大の罪が処女喪失だとした意味が分かった・・・巫女達は全てドルイドの子を成す為、他の男と交わっては駄目だったのだ。
しかし自分の子を食べて若返るような事が出来るとは信じられなかった。神の遺産を受け継いだ五大国の特殊な種族でもそんな話は聞いた事が無いものだ。
思えば・・・今までドルイドが老いない事に疑問を感じ無かった・・・何故なのか?
目の前にいるのは尊敬していた師であり、その不老不死の奇跡で神の化身かとも言われていたのだが・・・人の命を食らうものは神ではなく・・・
「ば、化け物・・・」
大きな音を立ててサシャの頬をドルイドが激しく叩いた。その勢いで枷が耳障りな音を立ててサシャの身体が大きく揺れた。叩かれた頬は赤く腫れあがり口の中が切れ唇から血が滴った。
「口の利き方に気を付けなさい!私はお前達が敬い恩恵を貰う天人ですよ!」
「なっ!天人!ち、違う!天人に実体は無い!」
「実体が無い?あはははっ、そう、その通り!だからこんなに苦労している!何故神がこの世界をお前達に明け渡して去ったのか理解出来ない!そしてどうして我々は見捨てられ肉体を奪われお前達の影にならなければならないのか!この世界を自由に動けて見られて聞けるのに肉体が無いから世界に無視されている!私は同種を食って力を手に入れる貪婪と呼ばれた種族だった。私は運が良かった・・・戯れに弄んだ下等な只人が私の子を産んだ。異種との間に出来たものを食った事は無かったが珍味かと思って食っていた。そのおかげで肉体は滅びなかったのだ」
「う、嘘・・・て、天人達からそんな話は聞いて無い・・・」
サシャは嘘だと言って首を振った。天人達は嘘も多いがそんな話は一度も出なかった。何処にでも居る彼らがドルイドのしている事を知らない訳が無い。ドルイドの言うように彼が元天人なら尚更話題にするだろう。だったら何故?
「天人達は言いたくても言えない。そんな事を一言でも漏らしたら巫女達を全部殺してやると言っている。どんなに力を持っていても奴らは肉体が無く、巫女を通じてしか力は出せないのだから何も出来ないのと同じだ。永遠の孤独を紛らわしてくれる唯一の存在である巫女達を失いたく無いから沈黙する。奴らも卑怯者だろう?私が食らう犠牲に目を瞑って自分達は楽しんでいるのだから・・・そうそう、教えてあげよう。巫女達は突然変異で生まれるものでは無く、私と同じように神代に下等な人との間に出来た天人の子孫だ。しかし全く力が無い者もいる不安定さだった!長い、長い時を経て何度も消滅しそうになりながら、世界に散る天人の子孫が集まる基礎を私は築いた。馬鹿な親達は子供にその不思議な力を見出せば富と名声欲しさに我が子を天山へ送り込む。私への贄となるのも知らずに・・・馬鹿な人間の協力で家畜化が進みようやく足場が定まったところだ。誰にも邪魔はさせない!これから私が神となり世界の王となるのだ!五大国が何だ!神に最も近いのが天眼族だと?嗤わせる!後から生まれた下等な生き物の分際で!私が神だ!」
サシャは世界の根幹を揺るがすような話に恐怖した。
この狂った天人が本当に世界の王となればどうなるのか?想像出来なかった。
自分達を見捨てた神を・・・そして神が認めた今現在生きる人々を・・・憎んでいるこの天人が進む先・・・サシャは考えたく無かった。
「カ・・カルム・・・カルム・・・たす・・助けて・・・」
何時の間にかサシャはカルムを呼んでいた。神に最も近いと云われる天眼族・・・
それも金眼となれば本当に神に等しいと思っていた。しかし、目の前に居るのは本当に神に最も近い天人だ。カルムが健常であってもどちらの力が上なのか?
「サシャ、戻っておいで・・・」
サシャは、はっと我に返りドルイドを見上げた。師と尊敬していたドルイドの何時もの穏やかな顔が目の前にあった。
「本当にいけない子・・・あんなに心を許しては駄目だと言ったでしょう?あの小汚い犬を殺してそう教えたでしょう?」
「ま・・・まさか・・・カザンをお師様が・・・」
「カザン?ああ、名前まで付けて可愛がっていましたね。私の教えに背いて・・・」
「あぁ・・・そ、そ・・・んな・・・」
突然行方不明になってしまった子犬・・・何日も探してやっと見付かった時はもう虫の息でサシャの力も及ばず手遅れだった。誰かの手によるものか事故なのか分からなかった・・・段々と手の中で冷たくなる小さな命を抱きしめることしかサシャには出来なかった・・・そのカザンを殺したのが尊敬していた師だったとは・・・
ドルイドは何時もの様に優しく微笑んでいた。
「さぁ・・・サシャ、無理強いはしたく無いのですよ。まだまだあなたは私の子を産む以外にも天女として役立って貰いたいのですからね。私を世界の王とする為に、もっともっと富も権力もいるのですから」
「わ、私はもう巫女の力は無い!それにもう何度もしたから子は既に宿っているかも知れない!だから――」
サシャはドルイドに顎を掴まれて言葉を呑んだ。
師の穏やかだった顔が怒気で歪んでいた。
「だから?何です?生まれた子に天眼があれば殺せばいい。子を産ませるにはまだ早いと思っていたのですから計画に支障はありません。それに巫女の力に処女性は関係無いのですよ。あれは悪戯に交わらせない為の私の暗示。修行の間、ずっと刷り込ませていたから強力なものです。だから使えないと思っているだけ・・・私が暗示を解けば元通りです。その証拠に今の天女は若い頃、私の子を何人も産んだのに力を失っていません」
「て、天女が・・・まさか・・・」
サシャは信じられなかった・・・天女による治癒は何度も見ているし、一緒に天人達と会話を楽しんだ事もあったからだ。サシャは純潔を失うと同時に天人の声が聞こえなくなっている・・・だから天女が禁令を犯しているとはとても信じられなかった。
しかしドルイドは穢れを浄化する秘儀があると言ったのを思い出した。だが処女喪失が巫女の力に関係が無いのなら穢れの浄化とは暗示を解くだけのものだったのだ。
「信じられないと言うような顔ですね。ですが天女に次ぐ高位の巫女達も皆、そうですよ。皆、私の精を受け人形となっているだけ・・・ロヴィーサも身体が熟して来たからもうそろそろ産ませ時だと思っていた所です。だからあなたはまだ後で・・・と思っていたのに・・・こんな事になって・・・さあ、分かったでしょう?心から私に服従しなさい。そうすればあなたの過ちを許しましょう。可愛い私のサシャ・・・」
サシャの顎を掴むドルイドの指に力が入ると、顔を上向かされて無理やり唇を奪われた。
「うううっ・・・ふっ・・・うぅぅ・・・」
ねじ込むように侵入して来たドルイドの舌をサシャは噛んだ。
「つっ!このっ!家畜の分際で!」
ドルイドはサシャの髪を掴み上げて怒鳴った。
「躾し直さないといけませんね・・・従順になるように・・・ユハ、入りなさい」
虚ろな瞳のユハが入って来た。その手には鍵が握られていて、サシャの手足を縛り付ける枷を外した。しかし、サシャは自由になった訳では無かった・・・天上から下がる鎖に繋ぎ直されただけだったのだ。両手が吊り上げられた状態で足は取り敢えず床に着いているが枷は付いていた。足の鎖の先は天上に続いていて、その先に滑車があるから自由に上げ下げ出来るのだろう。サシャはドルイドが言っていた処刑を受けた巫女を連想した・・・鉄の枷に繋がれた両手両足首は肉が裂けて砕け・・・
サシャはそうなる過程に、ぞっとして身体を震わせた。
「さあ、ユハ。サシャを抱きなさい」
「なっ・・・」
サシャは絶句した。
「本来なら数人の懲罰隊員を使いたい所ですが・・・大事な母胎を傷付けてはいけないから今回は一人ずつにします。私に逆らえばどうなるのか・・・その身を持って知りなさい」
「い、嫌だ・・・嫌!触るな!止めろっ―――!ユハ!」
サシャの叫び声は空しく引き裂かれる布の音と重なった。なめらかなカルムの長い指が優しく触れた肌に、ユハの節くれてゴツゴツした指が触れ、サシャは全身総毛だった。手入れの行き届いたカルムの爪先が弾いた乳首にその無骨な指が触れた時、サシャは嫌悪に身体を揺らして逆らった。手首に痛みが走ったが構わなかった。いっそ手首が千切れてこの鎖から解き放たれたいとさえ思った。そして寄せられるユハの唇は顔を振って拒んだ。
「おやおや、元気が良いですね。ユハ、鎖を上げなさい。そうすれば大人しくなるでしょう。サシャ、何人までその強気が続くのでしょうかね?早く、私に服従を誓いなさい。あなたを恐怖させるのも・・・そこから助けられるのも私だけなのですから・・・」
両足を吊り上げられるサシャの瞳に涙が浮かんだ。今のドルイドと同じ言葉をカルムから叩きつけられた事があったことを思い出した。言うことを聞かないならと急に怒ったカルムがサシャを裸のまま外に放り出すと言った時のものだ。サシャはあの時、頷いた。その通りで頷くしかなかったからだ。何も頼れるものが無いサシャにはカルムしかいなかった。その時は酷い仕打ちに傷ついたが今思えばあれはサシャに対する愛情の裏返しのようなものだった。淡々としているサシャの心を自分に向かせたいと思うカルムの独占欲・・・しかしドルイドは只の道具としてサシャを支配したいだけだ。
両足が吊り上げられ身体が浮いた。広げられた花芯は蜜を含まず恐怖で震えているようだった。ユハの擡げた肉塊がサシャの目に入った―――もう身をよじっても揺らしてもユハに両下肢を抱え込まれて動けなかった。
「はぁ、はぁ、はぁはぁ・・・」
ユハの荒い息遣いと、ゴクリと生唾を呑み込む音が生々しく聞こえ、サシャは再び総毛だった。
「や、止めよ・・・ユハ・・・お願いだ・・・」
ユハの耳にサシャの声は届かなかった。ドルイドによる暗示と心の奥底に眠っていた欲望が目覚めたユハは目の前のサシャを犯す事しか考えていない。興奮し過ぎたユハはサシャの花芯に自分の昂ぶりを合わせ損ねていた。揺れる上に花芯は濡れていないから尚更すんなりと定まらないらしい。イラついたユハが唸り声を上げ、滑車の留め金を外してしまった。ガラガラと音を立てて鎖が落ちサシャも床に落ちた。サシャは直ぐ、もがくように床を這い逃げようとしたが鎖を引かれ手繰り寄せられてしまった。
「サ・・サシャ・・・サ・・マ・・・」
ユハは虚ろな瞳でも欲望の火が揺れていた。
ドルイドの含み笑いがサシャの耳元でした。
「ユハ、手間取っていますね。手伝ってあげましょう」
「い、いや・・・」
ドルイドは嗤いながらサシャの両腕を上から床に押さえつけた。そうなれば鎖で宙吊りされているより身動きが出来なかった。ユハはサシャの下肢を押し開いていた。
サシャは恐怖に身体が竦み上がった。そしてこれが本当に穢される恐怖だと知った。
穢れる行為だと思っていたものはカルムによって甘美なものへと変化していた・・・しかしこれは違うのだ。
目の前にユハの屹立したものが揺れている。爆ぜる場所を求めて脈打っていた。
それがとうとうサシャの中へと狙いを定めた。
「カルム―――っ!どうして?どうして来ない?どうして?そなたの天眼は全部視えているのだろう!カルム―――っ!」
金色に輝く天眼は全てを見通す―――涙で霞むサシャの瞳に天眼を開いたカルムの微笑んだ顔が浮かぶ。心騒がす綺麗な金色・・・早く来て・・・・・・