ギニア高地の翼竜。地球空洞化説。ナチスの残党にノーチラス号、ネモ船長。おいおい。
地底世界に眠る最終兵器を我が物にし、世界征服を狙うサーベルドラゴンの野望の前に立ち塞がるは、バンドネオンの豹となぜか彼の親戚の少年少女。この題名が不思議だったが主人公の名前である。悲しいことにバンドネオンが楽器名であることも知らなかったよ。
“バンドネオンの豹”こと目賀田豹祐だが、明治時代にタンゴを広めた目賀田男爵というのが実際にいたらしい。なんと勝海舟の孫ということだが、それは特に物語に関係してこない。解説には“荒唐無稽な物語にリアリズム”という文があるが、はっきり言って浮きまくった設定である。バンドネオンとはドイツ生まれのアコーディオンに似た楽器で、アルゼンチンでタンゴと結びついたらしい。著者の友人との個人タイアップということだ。
冒険に書いたような恐るべき設定ながら、300頁以下の薄さというところがとっても胡散臭く、これまで本書を手に取らなかった。しかし本書の続編「豹世紀」では、トルファンの地下に秘密基地があるとという紹介に、不覚にも惹かれてしまったのだ…。【注1】
ちなみにトルファンの地底と言えば、地下水路カレーズを実見したときには、妖しげな基地には気付かなかった。

まさしく100%ジュブナイルなので、なんで講談社文庫で出版されるのかが理解に苦しむところだが、小学生当時に読んでおれば、十分印象的だったかも。
子供向けとはいえ、高橋節は健在なり。
【注1】2015年現在、「豹世紀」はまだ読んでない…。
(2015/7/19改訂) |