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| お父さんのバイブル本 |
| 魔界転生 | 山田風太郎 |
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| とにかく圧倒されたもんじゃ。 当時すでに千葉ちゃんの映画は観ておったが、まったく比べ物にならん展開と稚気。 飄々としながらも、一族の娘たちを守るために、魔物と化した剣豪たちと死闘 を繰り広げる柳生十兵衛の格好よさにもしびれたが、魔界衆に狙われる彼ら一行が巡るルート、奈良から吉野を抜けて熊野に至り、紀伊半島の海沿いを時計回りに和歌山まで進み、東に転じて奈良方面へ戻るというこのコースが、数ヶ月前に大晦日から元日にかけた“愛車GL400カスタムで巡る失恋一人旅”のわしのコースとほとんど被るんじゃよぉ! この因縁めいた偶然も含めて、わしに時代小説の面白さを教えてくれた思い入れたっぷりの一冊じゃ。本書と、本書で魔界衆の一角を担った柳生如雲斎を主役に据えた、津本陽の「柳生兵庫助」全八巻にやられて、一時期どっぷりと剣豪小説に嵌ってしまったからのぉ。 だからして、本書の映画化は数あれど、柳生如雲斎の出てこない「魔界転生」はクリープのないコーヒーじゃ。(古くてスマン。) 映像作品は原作の面白さの爪の先ほどの面白さも出せとらんのじゃが、その中でやや面白いのは、Vシネマの渡辺裕之版「魔界転生」じゃろうか。 宮内洋(V3、ゴレンジャー、ビッグワン、ズバット⇒宮本武蔵)や森山ゆうこ(ゼイラムのイリヤ)がキャスティングされているのはポイント高しじゃ。 おそらく順番を逆に、本書を先に読んでから「柳生忍法帖」を読んだと思うのじゃが、あちらでは漆戸虹七郎がやや強敵である以外は余裕を漂わせておった柳生十兵衛も、本書では数ある剣豪が相手ということで少々歩が悪く、完全に実力で勝ったのは最初の田宮坊太郎 (in 熊野)と次の宝蔵院印舜 (in 白浜)くらいで、以降の天草四郎、荒木又右衛門、柳生宗矩(言わずと知れた親父殿)、柳生如雲斎(尾張柳生の祖である従兄)に対しては女の助けや機略でようやく勝ちを拾う感じじゃ。 (因みに、並びは登場順ではなくわしの中での剣豪ランク、もちろん低い順じゃ。) 実際、本書に限らず剣戟小説の映像化は難しい。 一対多(の雑魚)ならばなんとかなるのじゃが、剣豪同士の一騎打ちなどは、ただの役者が演れる訳ないんじゃよな。かといって、本物の剣の達人を出しても、素人が見て理解できんじゃろ。カメラワークやカット割りの演出に気合を入れんとのぉ。 というわけで、マンガのほうが格好よく作りやすいんじゃのぉ。 極端な例が、大河ドラマの「宮本武蔵」とマンガの「バガボンド」じゃ。 さあ「Y十M」の連載が終わった今、機は熟した。本書にかかるのを待っておるぞ。 |