トップ頁に戻る 映画も雑感 模型&玩具の頁 色鉛筆で絵を描こう シルクロード寸日行 リンク
理科系薀蓄 文科系薀蓄/他 SF 推理/探偵 歴史/時代 その他
作家別―東洋
         
作家別―西洋
         
お父さんのバイブル本


天界の王E・ハミルトン
 わしが小学生の時分、自転車で気安く行ける範囲内には図書館がなかったのじゃが、その代わりに週毎だったか隔週毎だったか、自動車文庫のバスが来ておった。本書を初めて手にとったのはそこだったというように記憶しておる。
 時期的には、初めて自分で購入した文庫本である「火星のプリンセス」より前のことじゃった。もしかすると、抄訳版でない文庫本サイズのフォントで印刷された本として、初めて読んだ本ということになるかもしれんのお。

 二十世紀の平凡な会社員ジョン・ゴードンが、未知なる声に呼ばれるがまま、遥かな未来の銀河帝国第二王子兼科学者ザース・アーンと精神を入れ換え、王子ザース・アーンとして銀河帝国を転覆させようとするショール・カンの陰謀と立ち向かい、一方では王子の婚約者に心惹かれてしまうという悩みあり、今こうして書くと気恥ずかしいくらいじゃが――あえて陳腐な表現を使うと――血湧き肉躍った物語じゃ。

 クライマックスでショール・カンが使用する最終兵器、ディスラプターの印象は強烈で、この兵器は一定の空間を“無”にしてしまい、その後に周りの真空がなだれ込むという古典的エーテル宇宙ばりばりの恐ろしいもんじゃが、子供心にすごく衝撃を受けた。その数年後においても、my強力最終兵器番付で、「レンズマン・シリーズ」に出てくるネガスフィア<負の球体>を抑えて1位にランク・インさせとったくらいじゃ。(いや、そういった表を作っていたわけではないが・・・)

 その後「スター・キング」として創元から出ていた文庫版と続編「スター・キングへの帰還」――そう、続編があるのじゃよ――はもちろん読んでおるが、わしにとっての思い出の品は、やはり銀背の「天界の王」としてじゃな。後に大学の図書館で見つけたときは、すんでのところで盗むところじゃったわい。
 いや、画像があるのは最近YAHOOオークションで手に入れたから真っ当じゃよ。