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| 2010年12月 |
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「機動戦士ガンダム」 | 富野喜幸 藤原良二 | 1981年 |
| ― | DVD | |
| 久しぶりに、というか一本の映画としては30年ぶりに観た。 嫁の洗脳というのが目的で、それはあまりうまくいかなかったが、ともあれ久しぶりに観ると、あらためて初代ガンダムの凄さを再認識した。 リアルロボットものの嚆矢と言いながらも、本作でアムロがスーパーヒーローであり、ガンダムがスーパーロボットであったことは間違いないが、すばらしいのは、彼等がどれほど戦果を重ねようと、戦争の大局にはほとんど寄与していないところである。 後の富野作品は――ガンダムの続編でさえも――、痴情を含めたエゴ丸出しに口げんかしながら、そんな奴等の戦いの帰趨が戦局を変えたりして辟易したものだが、本作は複数の脚本家が加わっているのが良かったのだろう。 ガンダム以降、数多のリアルロボットものが作られ続けて、中には面白い作品ももちろんあるのだが、こと戦争描写に関しては、初代ガンダムを超える作品はないと断言しておきたい。 それは例えば、暗いコクピットの中で戦闘待機するアムロであったり、すでに戦争が日常化した中での民間人の生活や言動であったりするものだ。 これからのロボット戦争アニメの作り手さんたちには、単に理不尽に人が死んで可哀想とかいった個人的な喜怒哀楽だけでなく、ぜひとも社会をもっと勉強して、物語世界を構築してもらいたい。 | ||
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「Mr.インクレディブル」 The Incredibles | ブラッド・バード | 2004年 |
| ★★★ | DVD | |
| いかにもアメリカン・カートゥーンといったデザイン画なので、ネタ的には気になりながらもこれまで遠ざけていたが、漸く手にとってみたところが、どうしてどうして面白かった。かなり意識して古き良き時代のスパイ映画をオマージュしているようで、かえってわれわれ世代のほうが楽しめるかもしれないくらいだ。 ヒーローものとしても十分な出来で、昨今のCG技術のめざましい進化に後押しされて、ヒーローものが次から次へと実写化されるご時勢だが、それら実写のヒーローものと較べてもまったく見劣りしないというか、そのどれよりも上だと言い切りたくなる。アクションももちろんだが、適度にユーモアあり、ホームドラマありの堅実な仕上がりで、完全に安心して観ることができるだろう。 出来がいいと言われている「ダークナイト」や「ウォッチメン」もなるほど面白いが、娯楽作品としては文句なくこちらがお奨めだ。 そういえば、映画の「ウォッチメン」よりはこちらが先だが、原作の「ウォッチメン」はさらに先だ。 導入部で語られるヒーローの排斥運動は、「ウォッチメン」からパクってきた可能性が高いのでは・・・。 | ||
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「カールじいさんの空飛ぶ家」 Up | ピーター・ドクター ボブ・ピーターソン | 2009年 |
| ★★★★ | DVD | |
| 冒頭の演出にまずやられてしまった。 子供向け映画の主人公を老人にするとは、えらい冒険したものだと思っていたが、メイン視聴層の子供たちは、自分たちの延長線上にカールじいさんがいることをするっと納得できるだろうし、一緒にみる大人は涙腺がやばくなる。さすがはピクサーだ。 とりあえずは、題名とおり空飛ぶ家での旅が始まるのだが、意外や空飛ぶ家はすぐに(ほぼ)着底するので、大部分は地上での冒険だ。謎の鳥やそれを追う人語で喋る犬が出てきた時には、いったいどこに向かうんだこの映画はと思ったが、最後まで飽きることなく楽しむことができた。 カールじいさんの“旅”はあくまで過去の思い出に埋没する延長にあるのだが、どうやらそこからの脱却が主題なのだろう、原題にはその辺りの意味も籠められているようだ。表面的な部分でしかない邦題の中途半端さが悲しいところだ。 ちなみにうちの三歳の娘は、ボーイスカウトの少年ラッセルが、カールじいさんに挨拶するシーンがなぜか大のお気に入りで、しばらくは口真似していた。 2010年は年初に観た「モンスターズ・インク」でピクサー作品の食わず嫌いは間違っていることは判ったのだが、本作で完全に見直した。次いで「Mr.インクレディブル」を借りてしまったくらいである。 | ||
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「イントゥ・ザ・ブルー」 Into the Blue | ジョン・ストックウェル | 2005年 |
| ★★ | DVD | |
| これをレンタルしたのは、ほぼ完全にジェシカ・アルバの水着に惑わされたからだが、キャストの異なる“2”も製作されていることだし、そこそこ面白い宝探し活劇だと期待していたこともある。 ところが、陽性のアクションというなんとなく想像していたものとは大いに異なり、前半はごきげんなスキューバ・ダイビングの映像などがだらだら続くプロモ映画のようだし、話が進みだすと、マイアミ(かどうかしっかりチェックしてないが、その辺りだろう)のダークな薬物取引が絡んだ殺し合いとなってしまい、完全な見当外れであった。 | ||
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「侍戦隊シンケンジャー銀幕版 天下分け目の戦」 | 中澤祥次郎 | 2009年 |
| ★★ | DVD | |
| 一応“銀幕版”なので加えてみた。 映画とはいうものの、TV尺と同じで20分程度の長さしかない。しかしTVの各話に較べると予算は多少潤沢なのだろう、冒頭のシーンで、画面手前でシンケンジャーたちが闘っている奥で、源太のダイカイオーが、巨大外道衆と闘っている画はすこぶる格好いい。 以下は完全な余談。 映画ではないが、オリジナルビデオとしてなら、「激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー」がピカイチだろう。まじめなオーレンジャーとスチャラカなカーレンジャーの対比が絶品で、○○戦隊なんてどれも同じやろという向きにはお勧めしておきたい。 | ||
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「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」 | 京田知己 | 2009年 |
| ★★ | DVD | |
| こんな劇場版が作られていたとは知らなかった。 冒頭3、4歳のレントンとエウレカが登場して驚かされるが、幼い彼等を引率する教師がTV版のままの年恰好のドミニクであるに及んで、ああまたそういう設定ですねとややテンションがやや下がってしまった。 前にもどこかで書いたように思うが、お馴染みのキャラが多元宇宙では別の役どころで登場というのは、スタートレックでたまに使われる手である。長丁場シリーズの中で変化を楽しむ分には好意的に見られるのだが、それで一本の長編映画が作られるとなれば、手早く確実に儲けようというあざとさを感じてしまう。 TV版の画の使いまわしはかなりあるようだが、シーンはまったく変っているわけで、このあたりは非常に巧いし、往年のガンダムやZガンダムの劇場版のようなあからさまなクオリティの低下がないところは驚きだ。 しかしまぁストーリーのほうは、――映画一本でまるまるの新ストーリーなのだからこの選択はやむをえないだろうが――エウレカとレントンの恋物語に絞っていて、それは個人的にはつらい。 より脇へ追いやられた形のゲッコーステイトの面々は、かなり悪い役どころをふられていて少々かわいそうだという気もする。 | ||
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「華氏911」 Fahrenheit 9/11 | マイケル・ムーア | 2004年 |
| ★★★★ | DVD | |
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「ザ・ビーチ」 The Beach | ダニー・ボイル | 2007年 |
| ★★ | DVD | |
| タイへ独り旅にやってきた主人公が現地の安宿でフランス人カップルと知り合い、怪しげな男が残した地図一枚を頼りに、一緒に伝説の“ビーチ”を探索する。ところが意外に早く到着した“ビーチ”には、数年前からコミュニティーが築かれていて・・・。 巻き込まれ型サスペンスだと信じてDVDを観たが、トンデモない勘違いだった。 楽園としてのこのコミュニティーは、世俗と切り離された共同体ではあるが、文明と完全に切り離されたわけではなく、一定期間ごとにメンバーがこっそり町に渡って生活用品を購入してくる。そしてその対価として払うのは大麻・・・。 まぁ小さな規模で好き勝手やってるコミュニティーの是非はともかくとして、ここにやってくるディカブリオは完全に疫病神。本作のストーリー展開(主に悲劇)は、ほぼすべて彼のしたことが原因だ。 独りで放浪旅をするといった嗜好からして自分とは縁遠いが、ビーチを探す仲間に宿で偶然隣になったカップルを誘う(もちろん彼女が気に入ったからじゃ)というのも理解不能だ。 そしてビーチに到着以降、当然のように彼氏を捨ててディカブリオとくっつく女もツライ。映画最後に、この島から逃げようというディカブリオの提案に前からそうしたかったと言う彼氏。そりゃあそうだろう。 現実逃避もほどほどにしとこうやという以外に、この映画がなにを言いたいのかよく判らないが、とにもかくにも、後味良好なサスペンスを期待して見ると、大いにうっちゃりをかまされてがっかりすること間違いなしだ。 | ||
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