戦術と局面の検証室 - 局面の検討

2.ポンポン桂の有効性

 対四間飛車の戦法で『ポンポン桂』と呼ばれる面白い戦法があります。名称も面白いですが、その内容も奇抜です^^。4五歩早仕掛けの変化形で、桂馬を犠牲に龍を作る戦法です。ここでは、居飛車対四間飛車の局面をいくつか考え、それぞれの局面においてこの戦法がどのくらい通用するのかを検証します。

 ■▽5三歩―▽1二香型 ☆成功☆
 後手が▽5四歩を保留して高美濃を組む手順です。私は振り飛車を指しませんので、▽5四歩を突くべきか否かは良くわかりません。ただ、▽5四歩を突かないことによって▽5四銀の余地が生まれるため、振り飛車側は作戦の幅が広がるのではないかと思われます。一方、居飛車側に桂馬が渡った時に▲5五桂の筋が残るという短所もあります。尚、居飛車党の私としては、▽5四銀〜▽6五銀〜▽7六銀と出てくる玉頭銀の変化がすごく嫌いなので^^;、大抵は▽5四歩を突いてくれた方が指しやすいです。

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 この形からの▲4五桂について、Bonanza同士の対局を6戦試してみました。結果は、先手の5勝1敗。ポンポン桂の有効性が示されました。
 ■▽5四歩型 ◆失敗◆
 後手が▽5四歩を突いた場合です。代わりに▽1二香が保留されています。私の経験では、対四間飛車で二枚銀を用いる場合は、相手が▽5四歩型の方が戦いやすいです。▽5四銀型の場合も勿論、二枚銀は使えるはずですし私は使いますが、私が知っている二枚銀の定跡は対▽5四歩型のものだけなので、▽5四銀型にされると若干困ります^^;。しかし、ポンポン桂の場合は、何とこの▽5四歩型が大敵のようです。

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 この形からの▲4五桂をBonanza同士の対局で3戦試してみましたが...結果は3戦全敗。後手からは▽4四角〜▽5五歩の筋があり、かつ、ポンポン桂に使用した桂馬をうまく活用され、居飛車側は全く歯が立ちませんでした。
 ■▲6八銀保留・速攻型 ◇有効◇
 私は、この局面で開戦することは基本的にありませんが...参考のために局面を作成してみました。▲6八銀〜▲5七銀左〜▲6八金上を保留し、早めに ▲3七桂と跳ねた形です。角交換後の▽4四角に対し、▲8八銀の余地を残してみようと考えて作った局面です。ポンポン桂の大敵である▽5四歩型にされる前に開戦しちゃいます^^。

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 この形から▲4五桂と跳ねる形について、Bonanza同士の対局を3戦試してみました。結果は2勝1敗。一応、有効性は示された形ですが、わざわざこの形から勝負を挑む必要はないと思います。
 ■▲6八金上保留―▲1六歩型 ◇有効◇
 ▽5三歩―▽1二香型ですが、居飛車側が▲6八金上を保留し、▲1六歩と指した場合です。この形は▲6八金上を保留することにより、▽7六桂とされた時に左金が桂馬に狙われないという長所があります。また、端歩(▲1六歩)を突くことによって、角交換後の▽1五角の筋をあらかじめ消しています。一方、玉が8八に移動させられた時に6九の金が浮いてしまうということは、頭に入れておく必要があります。

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 この形からの▲4五桂について、Bonanza同士の対局を3戦試してみました。結果は2勝1敗。▲6八金上型と同様に有効性が示されました。但し、▲6八金上を保留して▲1六歩を指したからと言って、状況が良くなるわけではありません。必ずしも▲1六歩を突く必要はありませんので、▲6八金上と指して囲いを強化した方が良いと思います。
 では、これらの研究を踏まえて、実際にBonanzaと対戦してみましょう。

 →▽5三歩型対局例、其の1。
 →▽5三歩型対局例、其の2。

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