愚かな人の住処


 

 

 「くはははは、どうだね。

 

私のS.O.Fは。

 

圧倒的ではないか」

 

くっ、まさかヴィヴィオの中にハ○のS.O.Fがいるとは思わなかった。

 

さっきから局員を食べまくって体積を増やしつつ聖王のゆりかごの上を陣取っているS.O.Gをにらみつける。

 

ぞわぁぁぁ!

 

何だ、今の寒気は。

 

「どいてて、ヒューズ君」

 

「!!」

 

なんだ、高町から放たれるあの寒気は…。

 

「た、高町?だいじょうぶか」

 

「ふっふっ、私がそんなに善人に見えるなの?」

 

「!?」

 

「きたんだね、管理局のエースオブエース。

 

さあ、どうやってこの最強のS.O.Fを倒す?」

 

「ふっはっはっは、その程度の手が見抜けないと思ったかなの?」

 

なんなんだ、このおぞましいまでの寒気は。

 

さっきからあいつの背中に誰かが見えるんだが…。

 

「戯言はそこまでにして…、潰れたまえ!」

 

そういってS.O.Fの巨大なコブシが振り下ろされる。

 

そのコースは高町にジャストミートコース!

 

「あぶねぇ、高町ーーーーっ!!」

 

コブシが高町に直撃して煙がまい、高町の姿が確認できない。

 

ようやく煙がはれると、

 

「なっ、何だと…」

 

「人間に説明しても分からないと思うがこれも次元連結システムのちょっとした応用なの」

 

直撃すると思われたコブシは高町の片手によって止められていた。

 

奴は化け物か!!

 

慌てたスカリエッティはすぐさま高町のところへ牽制のガジェットを大量に送る。

 

「生き残りがいくら集まったところでこの身にひとつの傷もつけられないなの」

 

高町が手をかざし魔法陣を展開するとそこから幾条ものの線が奔りガジェットを追撃していく。

 

「無駄な戦いなの…この私を誰だと思っているなの」

 

魔法陣が消えたとき周りに残っているがジェットはなかった。

 

「だから…」

 

急に気になったがあいつの後ろにいる奴どっかで見たことがあるような…。

 

「貴様に勝利などあるものかなの…ふざけるななの」

 

恐怖をかんじたのかS.O.Fが反射的に殴ろうとする。

 

「笑わせるなの…茶番は終わりなの」

 

が、高町が展開したバインドに動きを封じこめられた。

 

思い出した。

 

「にげることなど許さないなの」

 

高町が両腕と胸部を光らせて胸の前でゆっくり合わせる。

 

ってそれは本格的にやばい。

 

へたすりゃゆりかごどころかミッドの町ごと吹き飛ぶぞ!!

 

「まっ、まて高町!」

 

「メイオウ攻撃」

 

とめようとしたがすでに遅く視界が白で染まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

がばぁっ!

 

はぁはぁはぁ…。

 

見慣れた天井、壁に布団。

 

机の上にはこの前新しく買ったPCがおいてある。

 

俺の部屋か…。

 

俺のすぐ上空中をアリシアが漂いながら空中睡眠している。

 

寝顔がらぶり〜。

 

それにしても

 

「やけに生々しい夢だった……」

 

二度寝は出来なかった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

シャーマン局員 南無阿弥ヒューズ

 

 

 

 

 

 

さて、幽霊が見える人であることがわかった俺っ子ことヒューズ君。

 

でも今やることはプレシアとフェイトの今回の事件の調書作りなのでとりあえず期待したテスタロッサ親娘の目をスルーして尋問開始。

 

フェイトは割りと素直に話すが、プレシアのほうはご機嫌斜めでなかなか喋ってくれなかったが俺が後で通訳やってやるからといったらすらすらと喋り始めてくれた。

 

提案したとき目がキュピーンと光った気がするが彼女の名誉のために黙っておこう。。

 

一言いっておくのならば、あれば某セクシーコマンド使いなみの光り方だったといっておきたい。

 

なんか調子がよすぎてすぐに終わっちゃいそうだったので「もっと深くいりこんだこと喋ってくれたらアリシアと会わせてあげれるようオレっち頑張っちゃうかも」とかいったら、

今度は裏に関する暗そうなことこれでもかというくらい喋ってくれた。

 

クロノや閣下が微妙に青い顔をしているが俺には特に関係ないのでスルー。

 

おそらく司法取引すりゃ魔法封印くらいで済みそうなくらいの証言が取れた。

 

太りに太った調書を作り終えて席を立とうとするとやけに目をきらきらさせてこちらを上目遣いで見てくるプレシアの視線を感じた。

 

どうやらさきほどのアリシアとの再会を催促しているようだ。

 

その純真なキラキラさはとても熟年の女の目じゃない。

 

あれは春日部市にすむ某スーパー幼稚園児なみのキラキラ視線だった。

 

罪悪感を感じて思わず視線をそらした俺は悪くない。

 

視線をそらした先には同じように腕を胸の前で組んで上目遣いでキラキラ視線を送るフェイトの姿があった。

 

 

…お前もか、ブルータスorz

 

「お腹がすいては失敗する可能性がある」

 

「調書作りで疲れただろう、俺は疲れた」

 

「ハラペコの騎士ほど使えないというか怖いものはない」

 

といってとりあえず食堂へ脱出。

 

閣下がなにかプレシアになんか話したら急に大人しくなったが俺にはきっと関係ないだろう。

 

今日の日替わり定食…ではなく間食用の安いおにぎり1個と菓子パン1個、冷や水を持って席に着く。

 

うう、武装局員である以上体作りのために健康的な食事を取ったほうがいいんだろうけど、下っ端局員の俺ではそんな毎日バランス取れた食事とってたらお金がいくらあっても足りないんだ。

 

いろいろと入用なんです、この年頃は>

 

そうしていると閣下やクロノ、高町にフェレット(お前まだ淫獣フォームだったのか)、エイミィになぜかフェイトにプレシアがやってきた。

 

つか、前者はともかくなぜに後者の二人がいる。

 

ほぼ無罪確定とはいえ一応犯罪者なんだぞ。

 

俺の視線に気がついたかクロノが分かってる的な疲れた視線をよこしてきた。

 

男の視線なんぞいらん。

 

それはおいといて、心境はともかく外出しちゃだめでしょうが。「魔力封印は行ってるし私もいるから大丈夫よ」さいですか。

 

まあ、閣下が言うならかまいませんけどね。

 

そんなことを言っているうちにほかのやつらは食事をとりに言っていたようだ。

 

ちなみにクロノのご飯は鳥のから揚げ増し増し定食。

 

から揚げが普通のから揚げ定食の2倍盛である。

 

このブルジョワが…ケッ。

 

悔しかったのでから揚げを2個ほど強奪してやった。

 

うん、うまか。

 

だが、そのしょうがないな的な視線が気に入らん。

 

むかついたのでもう一個奪っておいた。

 

食事が終わって食後の一服をしていると閣下が話しかけてきた。

 

「ところで、アリシアさんの再現はこの後やるからよろしくね」

 

閣下の話を聞いたとたんテスタロッサ親娘が機敏に反応した。

 

戦闘時より早かった気がするぞ?

 

プレシアもお前絶対キャラ違うだろ。

 

実はプレシアの幻影を纏った別人さんだろ?

 

それにしても、どこにでもいそうなモブ局員が管理局未開発の魔法?を使うとか言うのをよくそんな簡単に信じますね?

 

「あら、嘘だったのかしら?」

 

あっ、いやいや、理論上……理論なんぞぜんぜん分かんないですが過去に数回成功していますし、たぶん成功すると思います、します。

 

だからそんな蚯蚓腫れしそうな視線を下さらないで、プレシアさん。

 

ま、まあ、話を戻してなんでこんなモブ局員の話を信じるのかという話ですよ?

 

ただでさえミッドじゃ心霊現象オカルトはほぼ認知されてないくらいに否定されてるじゃないですか。

 

「あなたとはクロノを通じて割りと長い付き合いですしね。

 

なによりあなたは基本的に本当に人を傷つけるようなことを不用意に言わない人だわ」

 

いや、そこまでいい人じゃないですヨ?

 

もちろん全身全霊やらせていただきますが…。

 

そこまで買いかぶられると俺もやりずらいというか…。

 

というか高町もエイミィアリシアもそんなニヤニヤ顔やめてくれないかな?

 

こ、こらっ、アリシアほっぺ突っつくんじゃない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてやってきました、訓練室。

 

一応未知な事をやるということで結界も充分なここ訓練室でやることに。

 

高町や淫獣、フェイトにプレシア、そしてなぜか閣下の遊園地の遊具に並んでいる子供のような笑顔にちょっぴりグロッキーになり気味なおれっちでございます。

 

エイミィ?通信士が航海中の戦艦をほいほいほっぽり出してこれるわけないじゃないか。

 

泣く泣くブリッジにいるさ。

 

通信ウィンドウはばっちり開いて計測準備ばっちりだが。

 

「さて、でははじめましょうか♪」

 

閣下、本当にノリノリですね。

 

「当たり前じゃない。

 

今から行われることはある意味歴史史上に残る夢物語よ。

 

どんな意味であれ興奮しないほうがおかしいわ」

 

これって記録上に残るの?

 

俺研究所行きフラグ立ってない?

 

「私の権限で一応外部に漏れないようにしてあるから安心していいわよ」

 

ならいいです。

 

 

そういってみんなから離れて訓練場のほぼ真ん中に立ちデバイスを起動させる。

 

「ソウルテイカー、起動」

 

あっ、ちなみにソウルテイカーはこのデバイスの名前。

 

こっちに来る前に好きだった歌の名前を持ってこさせてもらった。

 

ちなみにアニメのほうは見てない。

 

 

BJを纏い、手にした見た目局員支給の杖型デバイスを前に構えて集中する。

 

俺の緊張する姿を見てみんなが黙って見守る。

 

 

俺が今からやることはこの世界ではありえないこと。

 

この世界の理から外れた行為。

 

この世界の住人がいくら試そうがかなわぬ行為。

 

だが、俺は誰だ?

 

この身、この魂はもとより外の存在。

 

俺はもともと世界の理から外れた存在。

 

ならば俺に理から外れたことをなすなどできぬ道理はない。

 

 

 

OSシステム起動」

 

俺の宣言により足元にミッド式ともベルカ式とも違う魔法陣が展開される。

 

みんな驚いているが当たり前だ。

 

こいつは俺がこの世界にきて、初めて憑依合体してから最適化するために今まで10年かけて改良し続けてきたOS用魔法陣なのだ。(エッヘン)

 

アリシアが俺の近くにいることを確認し詠唱を始める。

 

「アリシアいくよ?

 

セット、告げる。

 

 

 

 

 

 

 

「その魂、我とともに歩みて的を討たん」

 

右手を突き出すとアリシアが顔つきの人魂になり右手に収まる。

 

「いくぞ、アリシア!

 

オーバーソウル、イン、ソウルテイカー!」

 

アリシアを掲げ目の前にかざしたソウルテイカーに叩き込む!

 

ソウルテイカーが光りを放ち形状を変える。

 

杖の形状は失われ機械的なフィルムを持った竜の胴のような生物的なボディ、側面には大きな宝石のようなものがつきボディの上には背びれのようなならびボディの先端には竜のような顔をかたどった銃口が存在感を発揮し、その目には気高き意識を感じる。

 

というかおもいっきり某Zにでてくるガナ○―・カー○だった。

 

基本的に魂魄側の生前のイメージというかこっちでは本人のイメージで顕現するのは分かってたけど、アリシア気に入りすぎだ。

 

やっぱ調書作りの休憩時間にアリシアと一緒にZやってたのは失敗だったか…。

 

いや、結構ナイスなフィルムとは思うよ。

 

これで俺も砲撃魔導師の仲間入りだネ☆

 

ほら、せっかくのご対面だ。

 

お母さんと妹に声を書けたらどうだ?

 

あっちで呆然とこっちをみてるぞ。

 

『あっ、おかーさーん、フェイトーーー♪』

 

銃身がコミカルに動いておかーさーんとかいうのは奇妙を超えてシュールだな。

 

あっ、プレシアがプルプル震えてる。

 

ちょっとラブリ〜。

 

こっちに走ってきた?

 

ってとんだ〜〜〜!?

 

「私のアリシアに何してるのーーーー!!」

 

ぐはぁっ!!

 

こっ、渾身のドロップキックーー!?

 

あんた、一応魔導師なうえに病人だろーーーーー!

 

魂のそこから叫びたかったが、転がったアリシア(ガナ○ー・カー○スタイルのまま)を親娘で頬ずりしてる姿に目をそらした俺は根性なしでなかったと主張したい。