5.1 可能の世界

さて、GALは命題論理ではありませんから、
「A⇒B」の記述は、事実を観察した結果だと考えられます。
つまり、大体そうだったや、単なる思い込みなのかもしれません。
という事は、実際にもし許されるのなら、
「A⇒...⇒...⇒......⇒B」と記述すべきでした。
そこで、上記を以下のように記述します。
  
    A⇒(C⇒B)
        C:諸条件
諸条件つまり諸事情ですが、人間ならばどんな者にも諸事情はありますよね。
しかし、この「諸事情」は現象を指し示す訳ではありませんから、無意味です。
したがって、GALでもこうした表記は普通はしません。
むしろ、GALにおいて、こうした事は「可能」として表現されます。
可能には、以下の2つの表現があります。 
    ・可能力 A|-B:自然言語における「~できる」 
    ・可能態 A◆B:自然言語における「~かもしれない」
上記はニュアンスの違いです。
例えば、「1年4組を調査すれば、田中理佐を見つけられる」というのが能力であり、
「1年4組を調査すれば、田中理佐がいるかもしれない」というのが状態です。
さらに、道具的連関は以下のように記述します。 
    A|→B:「AによりB」 
        受動態において、上記を使用することに注意してください。
また、「可能」の表記について、元のA⇒(C⇒B)から強度を考察すれば、
大小関係が、強度連関とは命題論理含意同様、逆転していることにも注意してください。