朝。

野梨子はいつも通りお隣の幼馴染と登校する。

一日の始まりにこの幼馴染との打てば響く会話を交わすことは

色々な意味で刺激を受け、頭が目覚める。

校門をくぐり、少し歩くと後ろから良く知る声。

「お二人さん、おはよう。」

「おはようございます。」

「おはようございます、魅録。」

野梨子はにっこりと微笑み、挨拶をする。

メットを片手に穏やかな笑顔の魅録は清四郎に話しかけながら

野梨子の横を歩く。

校門の方で女生徒の大きな悲鳴のような歓声。

「美童の到着ですな。毎日大騒ぎで。」

その時、三人の前に男子生徒が立ち塞がった。

「おはようございます、生徒会長。あの・・これ・・・・。」

手紙を差し出す。

「おはようございます。せっかくですがそれは受け取れません。では。」

野梨子と魅録が肩を震わせて、笑いを堪えている。

清四郎は心底ため息を付いた。

「おまえって本当に男にもてんのな。」

「いっそのことお付き合いなさってみたらいかがですの?新しい世界が

拓けるかもしれませんことよ?」

「そんなこと拓きたくもありませんし、受け入れることは絶対に有り得ません。

まったく、あなたはすぐそうやって僕で遊ぼうとしますね。」

魅録はクックッと笑っている。

「おっはよー!!」

そこへ飛び跳ねるように悠理が合流した。

「おっす。」

「おはようございます。」

「おはようございます。今日も元気ですのね、悠理。」

「もっちろん!」

皆で部室へ急ぐ。

「「おはようございます。」」

「おはよー。」

「あはよー!。可憐、今日は何〜?」

「おはよう。今日はバナナとナッツのマフィンと紅茶よ。」

「やったー!!!」

清四郎はまずはパソコンを起動させた。

野梨子は可憐を手伝う。

魅録はノートと教科書を出して、宿題を始めた。

「おや魅録、珍しいですね。宿題をやっていないんですか?」

「ああ。昨日はバイクいじりに熱中しすぎてさ。忘れちまった。」

「あー魅録ちゃんダメだなあ。宿題はちゃんとやらないと。」

マフィンを頬張りながらキシシと悠理が笑う。

「では悠理はちゃんとやってきたんでしょうね?そもそも数学の宿題なんて

魅録は朝飯前なんですから、忘れても問題ないわけですが。」

「もちろんやってないじょ!大丈夫もうすぐ魅録が終わるから、写すだけだじょ。」

清四郎の優しい拳骨が悠理の頭に落ちる。

「ほらよ。」

魅録が終わったノートを悠理に放り投げた。

「もう終わったの?!やったー魅録ちゃん愛してる〜♪」

「言っとくけどな悠理。こうやってすぐに写させてやる俺は優しくなんかないんだぞ。

それじゃあ悠理の為になんねーからな。おまえは嫌でも、教えてくれる清四郎の方が

俺より格段に優しいんだぜ。俺はおまえに付き合ってなんかいらんねーよ。」

ブーッ

悠理は頬を膨らませブーイング。

「まあ清四郎の場合、悠理のためというより自分の楽しみだから・・ですわね。」

野梨子は小さな声で魅録に囁いた。

「どういう意味です?野梨子。」

「あら、聞こえていまして?」

野梨子はホホホと笑った。

「おはよ〜。」

「「おはようございます。」」

「よう。」

「おはよ〜。」

「菓子もらったんだろ?!くれ!」

大分遅れて美童の登場。

「まったく困るよね〜。毎朝毎朝女の子達に囲まれちゃって、遅くなっちゃって。」

金髪を手でかき上げてポーズをとるが、誰も見てはいない。

悠理は早速美童が手放したファンの子達の差し入れの食べ物を奪う。

予鈴が鳴った。

「さて行きましょうかね。」

清四郎がパソコンを落とす。

「残念だったな悠理。続きは放課後だ。行くぞ。」

魅録は悠理と同じクラスなので一緒に向かった。

 

次へ→

 

 

魅録×野梨子トップへ→

 

小説置き場トップへ→