桂花主催のパーティー会場にて。
「私と一緒でお金の心配なんて無用よ。」
「おばさんが言うと説得力があるよなあ。」
「一度は言ってみたいセリフですよ。」
「なんだよ、清四郎なら言えるんじゃないか。将来。」
「なぜです?」
「だってお前、親父さんの病院継ぐんだろ?儲けそうじゃん、姉貴と二人で。」
「病院の経営はなかなか難しいですよ。人命がかかっていますから、
儲け話ばかりという訳にはね、なかなか。」
「ふ〜ん。でもおまえなら起業して稼いだり、株で稼いだり、なんだかんだ
一財産築きそうだぜ。」
「まあ、ある程度は。でも剣菱財閥のほんの一部程度ですよ。
そういう魅録だって技術があるし、知識も人脈もあるんですから
なんでも出来そうですよ。それに和貴泉倶楽部があるじゃないですか。
それこそ親父の病院なんて足元にも及びませんよ。」
「ああ、まあな。でも俺は松竹梅だしな。知識っつったってメカに関してだけだから
それこそ知識だらけのおまえに言われると、落ち込むなあ。」
「いっそのこと逆玉を狙いますか?悠理と結婚すれば剣菱の財産は我が手中に、ですよ。」
「清四郎、残念だったなあ。後もう一歩だったのにな。」
「もうそれは勘弁してください。でもやっぱり男の憧れですけどね。
剣菱を動かすのは。魅録、ぜひチャレンジしてみてください。補佐しますよ。」
「うへえ。おまえが出来なかったこと、俺なんてますます無理だから。
だいたいその前に悠理を落とすのが難しいよなあ。」
清四郎は笑い、魅録は苦笑する。
「悠理より強ければいいんですから、魅録には出来るはずですが、
その性格だから無理でしょうな。」
「なんでだよ。」
「悠理を本気で倒すことが出来ないからです。悠理に手を出すのを躊躇うはずです。」
「・・・・・ふん。嫌な奴。」
「そうだ!魅録の天職がありますよ。怪盗ルパンです。」
「はあーっ?!」
「得意じゃないですか。そういうこと。」
清四郎が楽しそうに言う。
「それならルパン三世がいいかな。」
「ふむ。盗みの技術はルパン三世かもしれませんが、全体的なイメージは次元ですな。魅録は。」
「清四郎は五ェ門だな。不二子は間違えなく可憐だろ。」
「ここは悠理をルパンにしてみますかね。なかなか優秀な泥棒団が出来そうです。」
「けっこう食っていけそうだよなあ。」
「銭形は時宗さんでしょう?息子を追うなんて可哀そうですね。
でもけっこう面白そうですな・・・。本気で考えてみますか?」
清四郎は魅録に向かってウインクする。
「悪くねえな。」
魅録も清四郎にウインクを返す。
そこへ美童が来た。
「なになに?なんだか楽しそうだね?」
「美童か・・・・。もう役が残ってねえし。」
「?・・・それよりあっちがさ・・・。」
「・・・・・ちょっと良くない雰囲気ですね・・・。」
「誰だよあの女。」
「アメリカのヘヴン・ヒル銀行の頭取の娘だよ。」