付録2: MMカートリッジの負荷容量の考察

  今回設計したイコライザーに私が使っているオーディオ・テクニカのAT150MLX(MMの変形のVM型)を接続したと想定した場合のシミュレーションです。赤がカッティング・マシン側にノイマン定数なし、緑が有り、青が50kHzフィルターでのカーブです。
あまり差がなくなりました。


  AT150MLXはコイルのインダクタンスが350mH、直流抵抗が530Ωありますので、負荷容量(この場合は100pFとしています)との間でLPFを構成する形で高インダクタンスの影響を抑えて高域を延ばしているのです。
  こうなるとノイマン定数なんてどうでもいいと思えます。

  それより、負荷容量の方が問題なのです。
  次のグラフは前のグラフのノイマン定数有りで負荷容量を変えたときのカーブです。負荷容量はシェル・リード、アーム内配線、プレーヤーからアンプまでのケーブル、イコライザーの入力容量までの全容量になります。

赤:容量0、緑:50pF、青:100pF、茶:150pF、青緑200pFです。


  負荷容量によって大きくf特が変化するのがわかります。
  AT150MLXは負荷容量100pF〜200pFと指定されていますが、指定の無いカートリッジも多く、レコード・プレーヤーやアンプのも容量表示や容量切替の無いものが多いと思います。(高級品は別かな?)
  同じAT150MLXとしてもつなぐプレーヤーやアンプによってどんなf特なって聴いているか分からないといえます。
  本来ならMM用イコライザーには入力容量調整機能が必要だと思います。

  という私は、こんなことを書きながら何ら調整もせず作りっぱなしで使っていますが。


  MCの場合は、コイルのインダクタンスが低く高域がさらに延びますので負荷容量の影響はほとんど受けず、ノイマン時定数等による差は大きくなると思います。ただ、主に可聴帯域外の話ですからどれだけ影響あるものやら。ただ位相は可聴帯域内でも変わってきますからその影響はあるかもしれません。

  結局のところ、あるのか無いのかはっきりしないノイマン定数をうんぬんするより、そのイコライザの音を耳で聞いて判断するしかないようです。

つまらない落ちで申し訳ありません。