Lo-Fi DAC: Profound
1. はじめに
前回製作したHi-Jitter DAC
Profoundは出力レベルが低いため、一部ソースで音量不足になることが分かったので、後段にアンプが必要になりました。柔らかい音を狙いたいので、ここは真空管で行こうと思います。ただ、ProfoundではI/Vにオペアンプを使用していますが、どうせならアナログ段は全て真空管でまかなった方が気持ちとしてすっきりするので、この線で作り直すことにしました。
ところで、セラミック発振子だからジッターが多いとは言い切れないことが分かってしまったので、Hi-Jitter DAC改めLo-Fi
DAC:Profoundと名づけました。
2. 構想
さて、オペアンプを使わないI/Vとしては、抵抗I/Vが早道なのですが、前回試した抵抗分割によるバイアスではうまくいかないことが分かっているので、「Monica」をコピーすることにしてしまいました。3端子レギュレーターなどでI/V用のバイアスを作ることも可能ですが、定電流回路とダイオードでVddとバイアスを作るという回路はユニークで、音にも良いのかな(???)ということと、うまく動作している回路であろう事から、あっさり他力本願で行くことにしました。
真空管は6DJ8でもよいのですが、他に手持ちもありより柔らかな音が出そうな6SN7を使用することにしました。
B電源とヒーター電源は新たに用意しても良いのですが、配置の大幅変更が必要そうになるので(機械加工は嫌いなのです)、とりあえず既存の+24Vという超低圧で動作させることにしてみました。ヒーター電源は5Vに使っているトランスの巻き線の容量に余裕があるので、整流直後から取り出して、抵抗で電圧ドロップさせます。実は、ここは約11V出ているので、電圧的には余裕です。
ではブロック・ダイヤグラムです。

「Monica」に習ってTDA1545Aは1個にしました。ここの電源は+24Vの容量が不足するため、非安定の+11Vを使用します。
3.
回路
まずDAC部の回路図です。

電源は非安定のVh(11V)から取っているのでまずは2SC1815によるリップルフィルターを入れています。それ以外は「Monica」とほぼ同じなのですが、電源のダイオードの数が違います。これは、当初は「Monica」と同じくデイオード9個直列で入れていたのですが、電圧が高すぎました。この1N4148というダイオードは1個あたりの電圧降下が約0.8Vありまして、6個でちょうど良い電圧となりました。
I/Vの抵抗はタクマンのREXを使いました。ここのバイアスのパスコンは音に影響しそうなので手持ちのBlack
Geteにしました。電源のパスコンは定番のOSコンと積層セラミックです。出力のカップリングには少し贅沢して、EROのMKT1813(オールドタイプ)です。
次に真空管アンプ部の回路図です。片チャンネル分です。

PG帰還による1段アンプです。本来はこの後にカソードフォロワーかMOSのソースフォロワーでも付けたいところですが、出力インピーダンスが2kΩ程度におさまりそうなので、ここはシンプルに行く事にしました。
電源電圧が低いためプレート電流は約500μAと少な目です。
ヒーター電流は他の回路に使用している+5Vの安定化前の部分から取るため、リップル増加防止に4700μFの電解コンを追加しています。ここは抵抗でドロップさせて電圧を合わせています。
電源のパスコンとカソードのパスコンはMUSE
FW、出力のカップリングはEROのMKT1813です。
抵抗は入力とフィードバックにタクマンREXを使う予定でしたが、何故かフィードバックの定数を間違ったまま手配してしまったので、フィードバック抵抗は秋月100本100円抵抗になってしまいました。
4.
製作
まだ仮配線の半バラック状態の写真です。

中央左上がDAC、左が真空管アンプ部です。他は元のProfoundと同じです。
こうしてみても黄緑色っぽい筒状のMKT1813は、他とアンバランスに大きいです。
真空管は中古で買ったRCAの6SN7GTBが挿してありますが、プレート電流は約350μAとだいぶ少なくなってしまいました。カソード抵抗の定数を変更してもう少し増やした方が良いかもしれません。
ヒーター電圧は5.63Vと約10%低くなっていますが、とりあえず良しとします。抵抗の消費電力は2.6Wで結構熱くなります。隣の電解コンがあおられて少し暖かくなっており、寿命が少し短くなるかもしれませんが気にするほどでは無いと思います。
![]()