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木の実も草の実も タネを運んでもらう ために工夫をつくしてます。 生き物に運んでもらうには見つけてもら うことが大切ですね。 色や香りなどを運び手に上手に合わせて いるのが分かります。 |
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| イチイの実 | ミズナラの実 | ||
| 植物と生き物がお互いにとって都合の良いように変わってきたのです。 これを共進化(きょうしんか)と呼んでいます。 下に例をあげます。 |
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| 果実を野鳥に運んでもらうには・・・ |
| 果実を見つけやすくする工夫 説明
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| ・鮮やかな色をつける 野鳥は色に敏感 | |
| ・丸のみできる形や大きさ 飲み込みやすい丸み・ツルツル表面・大きさ | |
| ・熟した後も枝から落ちない 見つけるチャンスを長くする |
| 果実を獣に運んでもらうには・・・ |
| 果実を見つけやすくする工夫 説明
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| ・地味な色でよい 獣は色が分からない | |
| ・ほどほどの大きさ 見つけやすい大きさと運べる大きさ | |
| ・熟したら直ぐに落ちる 獣が歩く時に見つけやすい | |
| ・良い香りをつける 獣は嗅覚が鋭い |
| 野鳥と獣の両者にタネを運んでもらうには、少し工夫をして、そう、色も香りも目立たせます。 | |
| キイチゴを思い浮かべてみたらどうでしょう。 | |
| 上の表から、ミズナラやクルミなどは、獣のネズミとリスを頼りにしています。 | |
| ナナカマド、イチイなどは、野鳥を頼りにしています。 | |
| なお、野鳥の目はヒトよりも色を鋭く区別できるので、紫色の実もハッキリ見つけることができます。 | |
| 紫外線の一部も見えます。 | |
| 獣は、夜行性の種が多く、色の区別は苦手ですが、暗くても活動できます。 |
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| ヤマブドウに来たツグミ 10月20日 | ナナカマドに来たマミチャジナイ 10月20日 |
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| オニグルミをくわえるエゾリス 8月30日 |
| 10月に入ると木々が色づいてきます。ところがハンノキ類は、不思議なことに色づきません。 |
| 霜が降りる頃には枯葉色に変わって散ってしまいます。 |
| ヤマモミジやナナカマドの葉が紅色になり、イタヤカエデなどが黄色になるのは、 |
| 次のような仕組みで起こると説明されています。 |
| 「秋に気温が下がると根から水分の吸収が減り、葉緑体の能力も低下して葉の付け根に離層が出来る。 |
| すると相対的に葉の糖分が増え、紫外線の影響でアントシアニンが合成されて赤くなる。」 |
| 「一方、イタヤカエデやヤチダモの葉ではアントシアニンは合成されず、 |
| 葉緑体が分解される(窒素は回収される)と、今まで隠されていたカロテンの黄色が目立つようになる。」 |
| さて、問題のハンノキ類の葉が赤にも黄にもならずに、枯葉色になるのは・・・ |
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「ハンノキ類は、根に空中窒素を固定する放線菌と共生しており、 窒素分に余裕があるので、葉から葉緑体を回収せずに落葉するため、 紅葉も黄葉もしない」と説明されています。 根粒菌と共生するヤシャブシも変色しません。 「窒素分を回収せずにギリギリまで光合成する方が採算が合う」との 説もありますが、なぜ ほぼ全ての落葉樹が その方法をとらないのかが説明できていません。 |
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| 残り少なくなっても紅葉しないケヤマハンノキ | ||
| ここで、気になることがあります。 マメ科植物も窒素固定をする根粒菌を根に棲まわせ、糖分を与える見返りに窒素分を貰っていますが、 秋には黄葉します。 身近にはフジ、ニセアカシヤ、山ではイヌエンジュなどで気づくでしょう。 |
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| マメ科植物も葉緑体を分解して窒素を回収するためカロテンの黄色が見えるようになるのでしょうから、 ハンノキ類とは違って「もったいない」ので回収していると考えられそうです。 ソロバン勘定もいろいろありそうですね・・・ |
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さて、窒素分が多いまま落葉するハンノキ類の葉を 待ち望んでいる生き物がいるのです。 次をご覧下さい・・・。 |
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| ケヤマハンノキの葉 |
| 川に落ちた葉は、どうなるのでしょうか。ちょっと思いつかない事ですね。 でも、喜んでくれる生き物・・・トビケラやカゲロウなどの幼虫たちがいるのです。 かれらは、水中で落ち葉を元気よく食べます。美味しい・不味いが分かるようです。 |
落ち葉を樹種別に複数の網袋に入れ渓流に入れ、数日ごとに引き上げて目方を計り、 葉の中の水生昆虫を調べる方法で、樹種別に虫の好みを調べた北海道立の研究機関の報告があります。 |
その結果から、ケヤマハンノキ類の葉はトビケラなどの水生昆虫の幼虫に好まれること、 ミズナラのように硬い葉はこの状態では好まれないなどが分かりました。 水生昆虫は川魚が好む餌なので、川の生き物と森のつながりが強いことが納得できます。 |
硬い葉も含めて粉々になって海にまで届いた残骸は、河口に棲むヨコエビに食べられ、 そのヨコエビはクロガシラなどの海の魚の幼魚に食べられることなども明らかにされました。 |
山の木々が、川や海の生き物の生活につながっていることを明らかにした素晴らしい研究成果ですね。 |
自然のリサイクルは完璧なのでしょう。 |
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| カクツツトビケラ幼虫(水中) | クロガシラカレイ | ||
| 共にインターネットから借用 |
| 毎年たくさんの落ち葉があるのに、「積もり積もって膝が隠れる」話はありませんね。 |
落ち葉は地表で生活するミミズ、トビムシ、ダニ、線虫などに食べられたり、 キノコ(糸状菌)に代表される微生物によって利用・分解されて、下層の土に浸み込み、 軟らかで養分の多い土を作ります。 |
ついには水と炭酸ガスとなって消失しますが、毎年 落ち葉が補充されるので、常に良い土が保たれるのです。 |
落葉層の厚さは、気温や降水など 気候に応じておよそ一定しています。 熱帯では、地表の小動物などの活動が盛んで速やかに分解されるため、落ち葉は直ぐになくなり、 硬く痩せた土になります。 土壌の鉄分は相棒の有機物を失って赤サビ色になります。 反対に、シベリアなどの寒い地方では、落ち葉が分解され難いので厚めになります。 |
温帯に属す日本の多くは、気温や降水などがほぼ中庸で、土壌中の小動物や微生物が豊かなため、 落ち葉も程よく分解されて堆肥状になり、雨水が地中に浸み込みやすい軟らかで水持ちの良い森林土壌が つくられます。 |
その結果、「おまけ効果」として日照りや雨続きの時も綺麗な水を安定して出してくれます。 |
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落葉の層 いつもと同じように見えるけれど、 毎年 少しずつ落ち葉が加わり、 また、分解されていきます。 |
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落葉の直下の土 小さい虫たちの活動の結果、 堆肥のようになり、土と混じり フカフカした土になっています。 |
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落葉の直下から5センチの下の土の例 有機物が浸み込み、また、虫たちの 活動も加わって、空気の通りが良く、 養分の多い土が作られてゆきます。 |
| 秋の山道で、幼い顔をした子狸が不安げにトボトボ歩いている姿をみることがあります。 秋はキツネやタヌキなどの子別れの時なのです。 |
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不安げな当年産まれの子狸 (10月20日) |
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| 独り立ちは「儀式」によってケジメが付けられることが知られていますが、その場を見る機会は希でしょう。 子別れ儀式の様子を目に浮かべて頂こうと、熊谷さとし氏による文をそのまま引用します。 (動物おもしろ基礎知識 2006年偕成社) |
| 「俺はタヌキの子別れをみたことがある。 さっきまで優しかった母親が突然、子供に噛みつき、追いかけまわす。 何がなんだかわからない子どもは、父親に助けを求めるが、父親も歯をむき出して襲いかかる。 そんな追いかけっこを5〜6分続けたあとで、親たちは子どもの体を代わるがわる丹念になめるのだ。 そして、子どもを置き去りにしたまま、何ごともなかったかのように、両親はすっとその場を立ち去る。」 |
| 動物が相手を舐めるのは、最高の愛情表現と思われます。 これによって子が観念するのは、脅かされて追い出されるのではないと知るのだと推察されます。 親と離れた子は不安でいっぱいであろうことは、歩く様子からも見て取れます。 |
| 2011年の秋、当別の街外れから 道民の森 神居尻地区までの間で10頭のタヌキが 車にはねられて死にました。 すべて当年産まれの子でした。 |
| このホームページをご覧頂いた方々が、小さな命をさらに思いやって下さることを確信いたします。 |
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| 道路標識 道道28号 当別町弁華別 | |
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