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| 7月下旬から8月上旬にかけて 暗くなってから キャンプ場南側の湿性植物園で かすかに光るヘイケボタルが見られます。 | ||
| ヘイケボタルは流れがとてもゆるい湿地に棲んでいます。 | ||
| 成虫の雄は やや高いところを飛ぶか 植生に留まって発光し、雌は植生に留まって交信します。 | ||
| 雄ホタルは交尾後に死に 雌は水際のコケや植生の根元に産卵後 しばらくして死にます。 | ||
| 卵は20ほどで孵化したのち 水中の泥中で越冬します。 幼虫時代の餌は タニシのほかミミズの死骸などです。 | ||
| 翌年の6月に上陸して土繭を作り 約20日で羽化して成虫になります。 成虫は何も食べません。 | ||
| お勧めの観察ポイントは 花火用広場の下の舗装道路上で ここから湿性植物園を見下ろすと | ||
| 下の写真のように広く見渡せるうえ 安全です。 | ||
| 見頃の時期は短く、また 生息数も少なめですが 夏の想い出になることでしょう。 |
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左右図とも 「昆虫の生態図鑑」学研による |
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| ヘイケボタル(雄) 飛翔図 | ヘイケボタル幼虫 | ||
| セミ、カメムシ、アメンボの口は よく似ており、同じカメムシ目に属します。 |
| 下図は石川良輔氏による。 右の電子顕微鏡写真はインターネット情報より借用。 |
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| カメムシの口 | カメムシの下面 | セミの口 | 同先端 (拡大) | ||||
| 差込みの初期 | セミに似た口に注目 | ||||||
| セミは下図のように向かい合った鋭い口先を交互に木の皮に刺し込み、顔の部分(頭楯=とうじゅん)の裏にあるスポイトのような仕掛を | |
| 強力な筋肉で引っ張り 減圧して内部の小顎刺針で樹液を吸い取ります。 | |
| カメムシの場合は唾液を注入する管と組織液を吸入する管の二本が組まれています。 | |
| セミは幼虫時代には地中で根の導管から薄い樹液を吸い、成虫は師管から濃い樹液を吸います。 | |
| カメムシとセミが同じグループだとは意外ですね。 |
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| 左右交互に刺し込む大顎の中を小顎の刺針が進む様子。(右に進行) | 樹液を吸うセミ (湊和雄氏撮影) | ||
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| スコットカメムシ 10月 | イモムシの体液を吸うアオクチブトカメムシ 8月下旬 | ||
| カメムシには草葉の汁を吸う種類と 幼虫や小昆虫を刺して体液を吸う肉食の種類がいます。 | ||
| 秋遅く 山小屋に潜り込んでくるお馴染み?のスコットカメムシ(上左写真)は草食性で クチブトカメムシ(上右写真)は肉食性です。 また、アメンボは肉食で死体から吸汁します。 |
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| 下写真はアメンボの口器で 顔の先から胸方向に伸びています。 ブログ「自然に親しむ」より借用 | ||||
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| 横面図 | 下面図 | |||
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| 花蜂は 蛋白質の塊である花粉を幼虫に与えて育てます。 | ||
| 狩り蜂は肉食性で なかでもスズメバチはイモムシなどを肉団子状にして幼虫に与えます。 また、ジガバチなどはクモやイモムシに麻酔(※)を掛けて巣に持ち帰り、餌または餌上方に卵を産んで 孵った幼虫がすぐ食べられるようにした後 巣穴を閉じます。 |
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| ※麻酔することで永く保存でき 子が孵った時でも新鮮です。 名案を考えましたね。 | ||
| 写真は モンスズメバチが捕まえたトビケラを肉団子に加工しているところです。 捕獲後、近くのイタドリにぶら下がって肉団子作りにかかり 幼虫の餌用に持ち帰るまで約3分間の仕事でした。 |
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| 解体初期 | 解体進行中 | 肉団子の完成 | ||
| −−−−−ご注意−−−−− | ||||
| スズメバチは非常に危険で 国内では2011年までの10年平均で年間20人が死亡しています※。 園内では スズメバチの駆除に努めておりますが、万全とは言い切れません。 夏の後半からは特に凶暴になります。 前方に立ちはだかるようにホバリングする場合は警告行動と云われています。 直ちに引き返して下さい。 |
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| ※厚生労働省資料 | ||||
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| 夏の夜は 花火や肝試しなどが定番ですが、せっかく自然の中に来られた記念に 他所では ほとんど聴くことが出来なくなった ヨタカやフクロウ類ほか夜行性鳥獣類の声を楽しみませんか。 |
| 安全でよく聞こえる場所は 案内所前の駐車場 または 学習棟前の石畳をお勧めします。 |
| 楽しむ最大のコツは 明かりを点けず 物音をたてず、動かずに全身を耳にして微かな音でも聴き落とさないことです。 できれば 経験者に付くと 豊かな収穫が得られます。 |
| 夜に鳥類の元気溢れる声を聞くと 森では生き物が一日中活動しているのに驚くでしょう。 |
| −−−−− ご 注 意 −−−−− | |||
| 歩道は狭く、また尖ったササや岩石もあるので 夜間は山に入らないでください。 夜は獣の活動時間なので そっとしてあげてください。ヒグマがいることを忘れずに! |
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| 優れた聴覚と視覚を活用しています | ||
| ※注 エゾフクロウは亜種名です |
| 道民の森で確認されているフクロウ科鳥類は アオバズク、コノハズク、フクロウです。 その中で 前の2種は昆虫を餌にしています。 |
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| アオバズク | コノハズク | フクロウ |
| フクロウは夜にネズミなどを 高性能の耳と眼で 狙いを定め、鋭い爪で捕らえます。 左右の耳の位置が上下にずれており、音源の上下、左右の位置決めを正確に知ることが出来ます。 |
| ネズミが枯葉を踏む音を良く聴き取る事や 浅いトンネル内を歩く音を頼りにネズミを鷲づかみする例も知られています。※1 また、フクロウは自分の狩り場を決めており、枝などの障害物の位置を知っているようです。 |
| −−−−− 参考までに−−−−− |
| 暗黒下でネズミの尾に枯葉を結び付け放すと フクロウはネズミの尾の枯葉を標的にします。※1 この事から 暗黒下では音を頼りに狩りが出来ることが判ります。 フクロウの羽音は微かなうえ ネズミが聴き取りにくい1kHz付近の音なので ネズミは無警戒のようです。※1 |
| ※1 : T.バークヘッド氏による : 「鳥たちの驚異的な感覚世界」 河出書房新社 2013年 |
| 主に夜に活動します | ||
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夜の案内所駐車場前で | |
| 住みか : 草原や草が生える程の明るい林。巣穴を作らず 寝場所を定めないのは、好きな草がある場所を 自由に選べる良さがあるからでしょう。 |
| 天 敵 : ワシやキツネなど沢山の肉食動物が狙っており 平均寿命は1年と云われています。 |
| 育 児 : 現地では6月中頃に1回目の出産があり 4〜6頭の子が産まれます。 2回目は8月中旬までに出産し、1年に10頭ほどの子が産まれます。子の多さは死亡率の高さを補っています。 アナウサギの性質とは対照的に 子は生後直ぐに眼が見え、毛が生えており 歩けます。 子達を草の中に点在させ 母親は1日に1回、濃いミルクを与えに来ます。 生後3〜4週に離乳し 独立します。 |
| 防 衛 : 生き延びる方法は いち早く天敵を察知すること、高速度で逃げ切ることの二つに賭けています。 エゾユキウサギの眼は頭の上方に付いており、伏せた姿勢でも天敵の行動が見えます。 また、両眼で見える範囲は周囲全部の360度で 死角がありません。 |
| 敵に気付くと右の写真のように伏せて 耳を倒し 見つからないようにします。 いよいよ近づくと全力疾走で逃げます。 条件が良いと逃げ切れるようです。 体重の割に脚力が強いこと 酸素を筋肉に溜めることが出来、 長距離を高速で走れるなどの特性があり、ペットでお馴染みの アナウサギ系とは大きな違いがあります。 なお、長い耳は捕食者への警戒の他に 走る際に上がる体温を冷ます機能があります。 |
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| 食べ物 : 冬には積雪によって背が届くようになる細い枝を食べ、他の季節には草を食べます。 | ||
| お勧めの参考書 : 「ウサギがはねてきた道」 川道武男 紀伊国屋書店 1994 | ||
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| う〜ん 良い質問ですねー。 セミについての答えは見つからないのですが、 コオロギで研究された結果がインターネットで紹介されています。 情報源は2002年の科学雑誌「ネーチャー」で Poulet氏とHedwig氏の報告です。 |
| まず、コオロギの耳は前脚にあるそうです。 中込弥男氏の紹介文によりますと以下のようになります。 |
| 鳴こうとして音の信号を脳に伝える途中で 自分の出す音を神経細胞が聞こえ難くしていることがわかりました。 実際に音が出ていなくても 音を出すために羽を動かす筋肉が働くか 更には、動かすための信号が脳から出ることに反応して 聴力を抑制する信号を出しているのです。 鳴き声とのタイミングの調節は絶妙で 羽の動きに連動して感度が高くなったり低くなったりするのです。 そのため、鳴いた直後から次に鳴く直前までの間は敏感な聴覚に戻っています。 |
| いやぁ〜 生きものってすごいですね! |
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| コオロギの前脚にある耳 (写真はインターネットより借用) |