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神奈川県教育委員会は、定時制高校の夜間給食を廃止する方向です。
定時制には給食が必要です。
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給食は、民間業者に委託している。全校統一メニュー。 1校(厚木清南高)、業者の撤退により、給食を実施していない。 1食459円・・・委託料167円(県費)・生徒負担292円<ただし、有職者には76円の補助(県費)があり、生徒負担は216円> |
教育局保健体育課は、2008年12月、「県立夜間定時制高校における夜間給食の見直しについて」を作成し各校に文書を配布した。このなかで、定時制での給食の現状と課題として次の3点を指摘している。
給食に対する生徒の需要を喫食率に基づいて判断し、喫食率33.3%以下の場合は、学食や売店など、給食以外の夕食提供方法への転換(「新制度」=給食の廃止)をはかる流れが図示されている。
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給食は、民間業者に委託している。全校統一メニュー。 1校(厚木清南高)、業者の撤退により、給食を実施していない。 1食459円・・・委託料167円(県費)・生徒負担292円<ただし、有職者には76円の補助(県費)があり、生徒負担は216円> |
4月11日に開かれた分会代表者会議で、給食制度見直しのことが話題となった。このとき、見直しの理由は、「学校給食衛生基準の改定にともなって」となっている。(機関速報から引用)
その後、「喫食率をもって一律的に給食の廃止をすることがないよう」交渉。
5月28日の保健体育課との協議で、給食継続に関する確認を行なった。.
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給食運営上問題がなく、給食を実施するという業者がいる学校については、夜間定時制の給食を継続する。 |
| 給食が実施できる場合は、次の4つの場合である。 |
| (1)衛生管理基準を満たしている学校(川崎、清南、秦野総合、総合産業)の厨房で給食を調理する場合 |
| (2)衛生管理基準を満たしている業者の厨房で調理し、給食を配送する場合 |
| (3)栄養士を配置し衛生管理基準を満たす運用を行い、学校の厨房で給食を調理する場合 |
| (4)栄養士を配置し衛生管理基準を満たす運用を行い、業者の厨房で給食を調理し、配送する場合 |
| 給食を実施できない場合は、安価でバランスの取れた夕食が提供できるよう県教委として最大限の努力をする。 |
6月12日(金)午前中、現場代表の参加をえて対県交渉を行った。
保健体育課は、見直し提起の理由を次のように、回答した。
(1)財政当局から事業の見直しを求められている
(2)喫食率の低下にともない、給食業者の撤退・変更が相次いでいる
(3)新しい衛生管理基準のもとで、安全で安心できる責任をもった給食提供を行わなければならないこと
(4)給食継続に向けて厨房改修等に多額の予算が必要であり、その予算確保のためには、高い喫食率を維持するなど、財政当局を説得する材料が必要である
これまで、見直しの理由を「衛生管理基準」と言ってきたが、実際は財政当局からの「費用対効果」が無いとの提案が背景にあることがであることが明らかとなった。
さらに、現在給食を実施している業者が、直接文部科学省に問い合わせたところ、衛生管理基準は努力目標であり、満たせないからといって給食をやめる必要はないとの返答を受けた。
このときまでで給食制度の廃止理由が、「喫職率の低下」や「衛生管理基準」にあるのではなく、「三位一体改革」以降の国からの補助金カットと「一般財源化」に伴う支出削減政策の犠牲であることが明らかになる。その一方で県保健体育課は「柔軟に対応していきたい」との発言もあった。
7月上旬。県保健体育課が各校にアンケート調査を行ったうえで判断したいと発言。アンケートの結果は18校中12校で給食の継続を希望した。その後保健体育課は各校の食堂などを視察し、学校によっては改修せずとも栄養士がいれば対応可能などとの説明を行う。このとき来年度以降も継続できそうだという感触を得る学校も複数あった。
7月10日、11日に開かれた神高教の第69回定期大会において、「夜間定時制生徒の給食継続のため、対県交渉にとりくむ」との方針を決定した。
この方針に基づき、8月4日、 「夜間定時制の給食制度の維持・拡充に関する要求書」を県教委に提出。現場代表を含む2回目の対県交渉を実施した。
交渉の場では、各現場代表の給食継続の要求にもかかわらず、これまで「柔軟な対応が可能」との前言を覆し、原則2010年度以降から給食廃止して「新たな制度」に移行するか何もしないかであるとの態度に固執した。これまでの「柔軟な対応をしていきたい」と発言していたことからすると明らかに後退した。
神高教執行部は、保健体育課と交渉を重ね、9月30日、次のような要旨で合意案に至った。
| 2010年度は・・・ |
| 「希望する学校」での給食は維持する。 |
| 2011年度は・・・ |
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学校給食衛生管理基準(努力義務)に準拠した学校は給食を維持する。 |
| 衛生基準を満たしている学校:秦野総合高・神奈川総合産業高・川崎高・厚木清南高(業者撤退中) |
保健体育課は10月26日の定時制校長会において「来年度以降の夜間定時制高等学校における夕食確保の考え方」を配布した。それは、2010年度から「新制度の導入」が前提となっており、神高教との確認事項に矛盾したものだった。
| 10月26日に示した神奈川県教育委員会の方針 全文はこちら ★2010年度から、16校で定時制高校の夕食確保方法を、給食から、給食以外の方法に切り替える 16校とは神奈川工業、横浜翠嵐、希望ヶ丘、磯子工業、川崎、向の岡工業、横須賀、平塚商業、湘南、小田原、小田原城北工業、茅ヶ崎、厚木清南、伊勢原、津久井(これらの学校は、「衛生管理基準の準拠、喫食率・喫食数の充足、運営上の課題解決という条件を満たさない学校」とされる) ★給食継続が可能な2校でも、新たな夕食確保方法の検討を行う 2校とは神奈川総合産業、秦野総合 ★給食からの切り替えは、食堂の運営委託または弁当配送等により行う ★2010年度からの新制度導入が困難な特別な事情のある学校については、保健体育課と調整する |
そして、各学校長に対し、2010年度から新制度導入か、給食存続かの意向を11月10日までに報告するよう求めた。
その後11月2日、「給食又は食堂委託等の選択に当たりましては、各学校のそれぞれ個別の状況を尊重しますので、意向をご連絡願います」との通知が出され、2010年度給食存続の道を確保したかに見えた。
11月4日頃、県教委は給食実施業者に対し、給食をやめ学食化すれば、少なくとも光熱費の50%は県が補助するとの説明を行った。これは、多くの業者にとってとても有利な提案であり、各業者は学校に対し、学食化を認めるよう働きかけることとなる。
この結果、衛生基準を満たす学校全てを含む13校が、「新制度導入」と返答。給食継続と回答した学校は5校のみにとどまった。
11月29日、県教委は定通校長会において、希望した5校の給食継続、他の13校の給食廃止を決めたと報告した。
しかし、この間、給食継続を決めた2校の業者(同一業者)に対し、「新制度」導入ならば光熱費の補助をふやす旨の提案がされ、業者より学校に“給食はできない”との申し出があり、2校の校長が了承。この2校は学食化されることとなった。
12月となり、11月10日段階で学食化を希望し、11月29日に学食化と決まっていた学校のうち1校が、県教委に対して給食存続を希望した。
2010年1月6日の「夜間給食の見直しに伴う事務取扱いに係る説明会」で、18校の夜間定時制高校のうち、14校で給食が廃止され、4月から給食が「学食」「弁当配送」となることが明確になる。
給食は4校のみ
| ○食堂委託等新たな制度による夕食提供(食堂委託9校・配送委託5校) <食堂委託>神奈川工業 横浜翠嵐 希望ヶ丘、磯子工業、川崎、向の岡工業、神奈川総合産業、津久井、厚木清南 <弁当配送>平塚商業、湘南、小田原、小田原城北工業、伊勢原 1食の生徒負担は300円、生活保護等の生徒には100円の補助があり、生徒負担は200円 |
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○給食(4校) |
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・「新たな夕食制度」は給食法適用外。 |
新制度となる学校の多くで、3月となっても、4月からの夕食制度の詳細が決まらず、十分な説明がされないまま(学校によっては申し込みの受付も行われていない!)、春休みとなった。4月から14校で新しい夕食制度がスタート。
横浜翠嵐高校の「食堂運営のご案内」(2010年3月5日付)はこちらからご覧ください。
2010年10月28日、県教委と神高教は、現場代表を交えた交渉を行い、「2011年度の給食の継続は各学校の判断を尊重する」ことを確認した。
ところが、11月22日、各校長に対し2011年度の夕食制度についての調査にあたり、“給食はありえない”旨の説明を行った(←神高教役員が保健体育課に確認したところ、そのような説明はしていないとの回答。しかし、少なくとも4校の校長は“ありえない”と認識していた)。
2010年度給食制度を継続していた4校の校長はいずれも、給食ではなく新しい夕食制度を導入すると25日までに回答した。回答にあたり、一般の教職員へ提案はおろか、説明さえ行われなかった。
給食廃止・すべての学校で「夕食」に
| ○食堂委託等新たな制度による夕食提供(食堂委託9校・配送委託5校) 1食の生徒負担は300円、生活保護等の生徒には100円の補助があり、生徒負担は200円 |
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・「新たな夕食制度」は給食法適用外。 |
「給食」では、その費用補助は働いている生徒を対象に行われてきたが、「夕食」では、経済的支援の必要な生徒を対象に実施された。この制度の変更により、補助の申請をしている生徒が激減した。
この状況をうけ、神高教が県教委と交渉し、補助制度の運用を次のように変更することとなった。(2011.4.1.)
(1) 家庭の経済状況は、これまで「課税証明書」を資料として認定してきたが、これを「源泉徴収票」や「確定申告書」等で認定できることとする。
(2) 上記(1)の証明書等が用意できない生徒については、給与支払い証明書の3カ月の平均額をもとに年間総収入金額を算出する。
(3) 生徒が保護者と生計を異にしているため、生活に困窮しているが証明書類の提出が困難な場合には、担任が実情調書により生活実態を確認し、生徒の年間総収入学を基にして認定する。
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