和歌山、大阪、奈良へと続いてきた巡礼はここから京都府には入る。第
九番南円堂からマイカーで約30km、国道24号線を経由して一気に北上、京都市の南に位置する宇治市に入る。
三室戸寺は、平安貴族の別荘地であり、「源氏物語」の「宇治十帖」の舞台、さらに宇治茶の産地でも有名な宇治市にある。
その中心にある宇治橋を約500mほど北上したところにある三室戸の交差点を右折。宇治川の支流(志津川)に沿って600mほどのところにある駐車場に車を置き、寺の庭園を右に見ながら進むと正面に朱塗りの山門が現れる。さらにそこから鬱蒼とした森に包まれた石段を上がるとようやく重層入母屋造りの本堂が姿を見せる。
「花づくしの寺」として知られ、5000坪を超す大庭園には、4〜5月にかけてつつじ・石楠花(しゃくなげ)、6月には紫陽花、7月には蓮とさまざまな花を楽しむことができる。
本堂は、1460年の食堂からの出火、さらに信長による兵火で焼失したものを江戸時代に再建したものである。
770年、光仁天皇は毎夜宮中に差し込む光に気付き、右少弁(うしょうべん)犬養にその源を探させた。犬養がその光源に向かったところ、志津川の上流にある淵にたどり着き、その淵の底から光を放つ1尺2寸(約40cm)の金銅でできた
千手観音像を拾い上げたといわれている。光仁天皇はおおいに喜び、この仏像を本尊として、「御室戸寺」を開いたとされている。
その後、光仁天皇の皇子桓武天皇が805年に白檀の木で本尊を胎内仏にした
千手観音をつくり、これを本尊とし、33年に一度開帳する秘仏とした。この本尊は1460年の全山火災の際に灰となってしまったが、胎内仏は無事で現在でも秘仏とされ、厨子の奥に安置されている。ふだん見ることのできるのは、本尊を模したお前立ちである。
宇治山の滝から出現した千
手観音像を宇治の離宮(御室)に祀って「御室戸寺」と号したが、その後、光仁、花山、白川の三帝の離宮となったことから、「三室戸寺」の名になったと言われている。
本尊はニ
臂千手観世音菩薩で、大正14年(1925年)以来、
2009年に83年ぶりに開帳される。
【駐車場】
参道を府道から西に進み、駐車場らしきところを探すが、寺の周辺にはこの駐車場しか見当たらない。向かいの駐車場と合わせて100台ぐらい駐車できそうな無人の駐車場であるが、季節のいい休日には満車になるのであろう。駐車場の奥から入山受付場所への通路がある。
【駐車料金】 500円
【入山料】 500円
【内々陣拝観料】 500円 (開帳期間中)
【内拝料】 100円
第九番南円堂からは旧国道24号線を北上すること20数km、城陽市大久保広野交差点を右折、約3kmで宇治橋に差し掛かる。そこからさらに500mほどで三室戸寺の参道入り口を右折、山のほうに入って行く。門前の町並みと言うより普通の民家が並ぶ参道を進むと左に駐車場がある。
駐車場の奥から寺への入り口へと進み、四季の花がきれいな庭園を眺めながら15分ほどで本堂に着く。
京都府宇治市菟道滋賀谷21