アジサイ(ユキノシタ科アジサイ属)紫陽花 別名 七花(ななばな)七変(ななばな)四片花(よひら
のはな)四平草(よひらのくさ)手鞠花 手鞠子(てまりこ)毬花(まりか)薮手毬 大手毬(おおでま
り)繍毬花(しゅうきゅうか)聚仙花(しゅうせんか)八仙花(はっせんか)幽霊草 古名 集真藍(あ
ずさあい)止毛久佐(ともくさ)万太布里久佐(またふりくさ)白慈草(またふりぐさ)
花に見えるものは、中性花と呼ばれ、雄しべも雌しべもないことから、結実しない。ガクアジサイの外側
にある花に見える中性花が自然交配で少しずつ増え現在の装飾花のみの紫陽花になった。一般にアジサイ
と呼ばれる装飾花のみの紫陽花は、結実せず、挿木によって増やされる。
和名のアジサイのアジは集まるであり、サイは真藍(さあい)からきていて青い花が集まって咲く、集真
藍(あずさあい)に由来します。
万葉時代にはこの装飾花のアジサイがすでに栽培されていたようで万葉集には2首が詠まれています。
あぢさいの八重咲くごとく八つ代にを いませわが背子見つつ偲はむ 巻二十・四四四八 橘 諸兄
言(こと)問はぬ木すらあぢさい諸弟(もろと)らが 練りのむらとに詐(あざむか)れけり 巻四・七
七三 大伴家持
あじさいの豊かな花のように次々と色を変え長く咲き誇るようにいつまでもお健やかにという比喩とその
逆に、もの言わぬ木でさえあじさいのように白から紫、そして淡紅色へと変化する移りやすい人の心と詠
まれています。
紫陽花の花は七変化と呼ばれたように青から赤へと多彩な色を出すことから変節、節操がないと言われ何
時迄も花が咲いていることから武家社会では潔くないと嫌われることになったようです。移り易い人の心
に重ねられ万葉時代以降にはあまり登場することなく芭蕉句に取り上げられるまで見向きされない花とな
ったようです。明治維新後シーボルトによりヨーロッパに紹介され西洋アジサイとよばれるほど様々な品
種が生まれています。