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ヒオウギ(アヤメ科アヤメ属) 檜扇

ヒオウギ(アヤメ科アヤメ属)檜扇 干扇 飛扇 日扇 別名 菖蒲(アヤメ)夜干(ヤカン)烏鉤

蔓 古名 夜干(カラスオウギ)烏干(カラスオウギ)烏扇(カラスオウギ)射干玉(ヌバタマ) 

烏羽玉(ウバタマ)


日本、台湾、中国、インド北部が原産で広範囲に分布する多年性草本。草丈60〜120cmで葉が

扇状に広がる。夏期は7月から8月で径5〜6cmの赤い斑点が特徴の緋色の花を咲かせる。種子は

、5mm程度の球形で黒く艶があり「ぬば玉」と呼ばれている。


平安時代には、種が黒く葉の並びが扇子の形をしていることからカラスオウギと呼ばれ、緋色の花か

らヒオウギと呼ばれるようになりました。

ぬば玉、うば玉は、黒い種子の様子から俳句の枕詞として黒・夜に関連する言葉を表しています。


ぬばたまの 夜の更けゆけば、楸生ふる清き川原に 千鳥しば鳴く 万葉集巻六・九二五 山部赤人


ぬばたまは檜扇の実で色が黒いことから「くろ」にかかる枕詞で用いられています。その用法が広が

り「夜」にかかるようになりさらに夜に関係することに拡げられたようです。「楸(ひさぎ)生ふる

清き川原」は、赤人が昼間見ていた景色で真夜中にその楸の生える光景を思い起こしています。吉野

川のほとりの旅宿に寝て床の中で千鳥がしきりに鳴くその鳴き声を静かに聞いている姿が読み取れま

す。


今日17日は、祇園祭の山鉾巡行の日です。京都では、この祇園祭の頃、檜扇の花を各家庭で飾る習

慣があります。祇園祭は、元来厄除けのお祭りですが、檜扇の黒い実、「ぬばたま」にも同じ悪霊退

散、厄除けの意味があるとされ祇園祭には欠かせない花となっています。

因みに「後の祭り」の諺は、この祇園祭の前祭り、後祭りに由来します。山鉾巡行の帰りをそっけな

い祭りと表現したものでしょう。


花の斑点と扇状に広がる葉に特徴のある多年草で午前中に花を咲かせ夕方には閉じる一日花です。毎

年同じ場所に花を咲かせています。

本館右斜面にて