イヌタデ(タデ科タデ属) 犬蓼
イヌタデ(タデ科タデ属)犬蓼 別名 アカマンマ
日本全土に分布する有史前植物で草丈20cm〜50cmになる1年草。6月から10月にかけ紅色の小花を
茎先の花穂にびっしり付ける。花弁はなく花弁に見えるのは萼片で、5個に深く裂け花びらに見える。雄
しべは8本で雌しべは3本ある。花後も残りそう果を包む。葉は互生して3cm〜8cmの広披針形。果実は
そう果で光沢のある黒い1個の種子がある。
イヌタデ(犬蓼)の名前は、ヤナギタデ(柳蓼)に由来しており、役に立たないという意味から(イヌ(
犬)の名前が付けられています。葉に辛み成分があり、タデ酢など食用とするヤナギタデに対し食べられ
ないイヌタデとする名前です。タデは、「爛れの義、辛辣をもて口舌の爛るるが如きをいふ」(江戸中期
の和訓栞)とタダレルが語源とされ、又、「其の辛辣の手掌もて人を打つをタテルといふが如く、此のも
のの味、人の口を疼痛しむるが故に命ずといへり」(江戸期の成計図説)とタテルが語源とされています
。いずれもヤナギタデの葉の辛みを表わしています。別名のアカマンマは、子供達のままごと遊びにこの
花被を赤飯に見立てたことによります。
万葉集には穂蓼として登場します。
わが屋戸の 穂蓼古幹(ほたでふるか) 採み生し 實になるまでに 君をし待たむ 巻十一・二七五九
作者不詳
私の庭の穂の出た蓼の実を採り、育て上げて、実がなるまでもあなたをお待ちしましょう。
この穂蓼は、同じタデ科のヤナギタデを詠んだ歌と思われます。当時から蓼は庭先で栽培されていたので
しょうか。