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コクラン(ラン科クモキリソウ属) 黒蘭

コクラン(ラン科クモキリソウ属)黒蘭

茨城県以西の本州、四国、九州にかけて分布するラン科の常緑多年草。

草丈は、15cmから30cm。葉は、広楕円形で長さ5cmから12cm、2〜3枚が根元につき

葉脈の間が広く水平に広がる。

夏期は、6月から7月で暗紫色の花が総状に5〜10個ほど付く。


野生蘭の一つで竹林の中に群生していました。京都府では、準絶滅危惧種に指定されています。

花色は濃い紫色で黒く見えることから黒蘭と名付けられています。

ラン科の植物の中でも小型であり、彩も無く目立たない存在で竹林の中にひっそりと花を咲かせてい

ました。

人知れず 咲くや黒蘭 竹林の 彩なき花も また愛おしき

誰に見せるでもなく、竹林の奥深く、ひっそりと咲いている。目立つ彩りもなく小さい為、うっかり

すると見逃してしまう。だが、毎年花も咲かせそこにしっかりと存在している。そんなところに愛着

を感じさせる花です。


竹林内で群生が見られる場所がありますが、そこから、林道を挟んだかなり離れた場所に、新たに姿

を見せ始めています。種子は、いったいどうやって運ばれたのでしょう。鳥媒でもなく風媒でもない

ことからおそらくは、小動物にくっつき種が運ばれたのではと推測しています。生育環境は住み慣れ

た同じ竹林内の日蔭の湿った涼しい環境を好むようで、光量、温度、湿度等、あまりかけ離れた環境

は好まないようです。その為か花も小さく目立たず蟻などの小昆虫に花粉の媒介を委ね、種の移動も

広範囲にする必要がなく似たような環境を選択するようになったのでしょうか。独自の生育環境を保

っています。