マルバハギ(マメ科ハギ属) 丸葉萩
マルバハギ(マメ科ハギ属)丸葉萩
本州、四国、九州に分布する高さ1m〜2mの落葉低木。花は両性花で8月から10月にかけて葉
腋から総状花序を出し濃紅紫色の蝶形花を密に付ける。花序は短く、基部の葉より短い。花は1
cm〜1.5cm、萼は4深裂し先端が鋭く尖る。葉は、三出複葉で互生し、小葉は、2cm〜3cmの
円形から倒卵形で先端は、円形〜切形、やや凹む。葉の裏は白を帯びた淡緑色で多くの伏毛が生え
る。樹皮は、褐色で滑らか、枝には縦に稜線があり、白い短毛が生える。果実は6mm〜7mmの平
らな楕円形の豆果で10月〜11月に熟す。
秋の七草として、なでしこ、尾花(ススキ)、桔梗、女郎花(オミナエシ)、藤袴、葛、萩が万葉
の時代より親しまれてきています。
萩はその中でも、草冠に秋と書く国字が当てられているように、秋を代表する七草として選ばれて
います。
草枕旅行く人も往きふれば にほいぬべくも咲ける萩かも 巻八・一五三二 傘 金村
現在、におうは嗅覚として使われていますが、ここでは、視覚として用いられているようです。「
に」は丹で赤い土、「ほ」は秀で外に現れるものとして「赤く色が映える・色美しく咲いている」
と解釈されています。万葉集では、「にほう」と使われている場合ほとんどが視覚として扱われて
いるようです。
山野に自生する萩の中でもマルバハギとヤマハギの二種が多く、花、葉、共に良く似ていますが、
本種はマルバハギで葉と花序に特徴があり、小葉の先端がややへこみ、花序が基部の葉より短いこ
とで見分けることができます。
名前の由来としては、芽子の字が当てられ、古い株から毎年芽を出す生芽(はえき)の意味。茎が
這うように伸びる延茎(はくえき)の意味。葉が黄色くなる葉黄(はき)の意味。秋が転じてはぎ
となった説など様々です。秋の草花の代表として草冠に秋という国字が当てられています。