モチツツジ(ツツジ科ツツジ属) 黐躑躅
モチツツジ(ツツジ科ツツジ属) 黐躑躅 古名 羊躑躅(モチツツジ) 毛知豆々自 毛知都々之
静岡、山梨県以西の岡山県までの本州と四国の低山帯から丘陵帯に分布する日本固有種で2mほどの半落葉
性低木。雌雄同株で花期は4〜6月、葉の展開と同時に5〜6cmほどの5深裂した紅紫色の花を咲かせる。
雄しべは5本、萼、花柄、子房には、腺毛があり強い粘性がある。春の葉は、倒披針形、夏から秋にかけて
の葉は、長楕円形、両面に長毛が密集する。新枝にも長毛と粘毛が密生する。果実はさく果で8〜10月に
熟し裂開し種子を散布する。コバノミツバツツジの鮮やかな花が終えた頃、京都でモチツツジの開花が始ま
りました。黐躑躅の分布は近畿を中心とし、伊豆半島が東限、四国の香川、徳島とそして岡山県を西限とす
る特異な分布域を持っています。もう一つの特異性は花、萼、新枝にいたるまでネバネバとした強い粘性を
持っている事です。これは、有害昆虫による花の食害から身を守る為の自己防衛機能と言われていて和名の
モチツツジの由来となっています。一方でこのネバネバした粘性を利用するカメムシの一種もいて捕殺した
昆虫の体液を吸うなど隠れ家とする昆虫もいるようです。分布域の偏りには、この昆虫との共存関係に依存
しているのかそれとも温暖な環境を好むのか良く解っていませんが分布域の偏りにはこのあたりに理由があ
ると思われます。