ムクゲ(アオイ科フヨウ属)槿 木槿 無窮花 別名・古名 木槿(もくき)木槿(もんき)唐桑(からくわ)
夕影草(ゆうかげくさ)夕影草(ゆうかげぐさ)夕蔭草(ゆうかげぐさ)夕陰草(ゆうかげくさ) 鏡草(かが
みぐさ)垣椿(かきつばき) きばち はちす ばんじい ほこ ほでんくわ むくで もくで 木槿(もくげ
) 蕣(きはちす) 木槿(きはちす)木波知須(きはちす) 岐波智須(きはちす)
インド・中国が原産で日本には奈良・平安時代に伝わったとされる帰化植物。
樹高3〜4mで新しい枝が次と分枝し良く茂る。
花期は7月から10月で数多くの園芸品種があり白、紫、赤と豊富な色合いの美しい花を咲かせる。八重咲き品
種もある。
朝花を開き夕方にはしぼみ2〜3日花を咲かせ花を落とす。数多くの蕾が次々と開花し花期は、長期にわたる。
ムクゲの名前は、中国名の木槿( モクキン)あるいは、朝鮮名、無窮花(ムグンファ)に由来しているようです
。古くは「あさがほ」と呼ばれていました。
同種の芙蓉の花が一日花であるのに対し、ムクゲは、2〜3日花を付けています。朝咲いて日中は、ややしおれ
たようになり、夕方には再び元気になり、夜間には花を閉じるサイクルです。
万葉集には「あさがほ」として5首が詠まれています。この「あさがほ」は万葉集の中で初めて使われた名前で
す。そのうちの1首にムクゲと思われる歌があります。
あさがほは朝露負いて咲くといへど 夕影にこそ咲きまさりけれ 巻十一・二一〇四 作者不詳
現在、朝顔と呼ぶつる性の草本が伝わったのは、ムクゲより少し後で万葉時代には無かった花です。それまでは
ムクゲを含めた朝に咲く美しい花を総じて「あさがほ」と呼んでいたようです。この歌にある「あさがほ」につ
いても朝に咲くキキョウ説が定説となっています。ただこの歌に限っては、「夕影にこそ咲きまさりけれ」とあ
るように夕方に色の冴えるムクゲを詠んだ歌ではないでしょうか。
同じ「あさがほ」でもキキョウと思われる歌が次の歌です。
芽子(はぎ)の花尾花葛花瞿麦(なでしこ)の花 女郎花(おみなえし)また藤袴(ふじばかま)朝貌の花 巻
八・一五三八 山上憶良
ムクゲは、人気のある花で、白、桃、赤、紫の花と随所に植えられています。種を落とし根付いた幼木もかなり
見られます。