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センダン(センダン科センダン属) 栴檀
センダン(センダン科センダン属)栴檀 別名 栴檀(せんだ) 楝(せんだ)植(あみのき) 

雲見草(くもみぐさ) 苦楝皮(くれんぴ) 苦楝子(くれんし)楝木(せんだのき)楝木(せん

だんのき) 唐変木(とうへんぼく) あらの木 古名 楝(あふち)樗(あふち) 阿布知(あ

ふち) 阿不知(あふち) 


ヒマラヤ地方原産といわれる落葉高木で本州の関東地方以南、四国、九州、沖縄、小笠原諸島に野

生化する。花は両性花で花期は5〜6月。本年枝の基部の葉腋から集散花序を出し、淡紫色の5弁

花を多数咲かせる。雄しべは10個で花糸が合着して紫色の筒状となる。葉は互生し2〜3回奇数

羽状複葉で長さ10〜30cm。小葉は、3〜6cmの卵状楕円形。樹皮は、赤褐色で縦に粗い裂け目

があり、本年枝は緑色〜暗い緑色で皮目がある。果実は2cmほどの楕円形の核果で10〜12月に

黄褐色に熟す。


5月から6月にかけ淡い紫色の花を多数咲かせ、この紫色が「おうちいろ(楝色)」と呼ばれてい

ます。木の色が淡い紫色になるほど多数の花を咲かせています。


万葉集には、阿布知(あふち)の名前で登場します。

妹が見し楝(あふち)の花は散りぬべし わが泣く涙いまだ干なくに 巻五・七九八 山上憶良

玉に貫(ぬ)く楝(あふち)を家に植えたらば 山ほととぎす離(か)れず来むかも 巻十七・三

九一〇 大伴家持

ほととぎす楝(あふち)の枝に行きて居ば 花は散らむな玉とみるまで 巻十七・三九一三 大伴

家持


平安時代には、5月5日の節句にショウブやヨモギなどと共に軒に飾り付けるなど生活に密着した

愛される樹木であったようですが中世以降には、枝が水平に伸びることから罪人の首をかける木と

されたり、江戸時代に入ると刑場のまわりに植えるなど不浄の木とされていました。

栴檀の名前は、梵語の音訳、栴檀那(チャンダナ)からとされますが、チャンダナは、元々白檀を

指しています。「栴檀は、双葉より芳し」の諺は、白檀を指していて、センダンの木には、芳香は

無く、何故、栴檀と呼ばれる様になったのかは不明です。

上記の不浄の木をアシをヨシと縁起の良い名前に置き換えたのと同様、不浄の木センダンを白檀を

表す縁起の良い栴檀へと置き換えたとも考えられます。大和本草には和名アフチに対して「近頃俗

にセンダンという栴檀には非ず」とあり、栴檀を俗名扱いしている節があります。

さらに俗説として2説あり、秋に鈴なりの実を多数付けることから、これを連ねた数珠玉に見立て

て千珠と呼ばれたことに由来する説ともう一つも同様に鈴なりの実から千団子と呼ばれ、センダン

の名前となったとされています。当時の人々の間で呼ばれた通称、千珠あるいは千団子から発想さ

れた縁起の良い栴檀へと置き換えられた名前と推測します。