タンポポ(キク科タンポポ属)蒲公英
アジサイ園に黄色いたんぽぽに混じり、白い花のたんぽぽが咲き始めました。
この白いたんぽぽは、昨年の春、瀬戸内海に浮かぶ小島に咲いていたものから
、種を持ち帰り、散布したものです。日本在来種たんぽぽの原種と言われています。
島の外の環境から海を隔て外界から隔絶されたことで、この固有種が守られてきたので
しょう。
漢字表記で蒲公英と表わすのは、漢方薬のホコウエイに由来します。花の開花前に採
取して乾燥させたものが漢方薬、蒲公英と呼ばれているものでした。
タンポポと呼ばれるようになったのは、このストローのような茎を裂き反り返らせると鼓の
ように見えることから、鼓を打つ音「タン・ポンポン」から名付けられたのが通説です。
話しは変わりますが、近年見かけるたんぽぽですが、ほとんどが西洋たんぽぽだという
ことをご存じでしょうか。もちろん日本の在来種であるたんぽぽもあることは、あるので
すが、なかなか見つけることが難しくなっています。
これには、それなりの理由がありました。日本に持ち込まれた西洋たんぽぽは、染色体
が3組の3倍体で通常であれば、減数分裂出来ず種子が出来ない種類のたんぽぽでし
た。シャガとか彼岸花がこれに当たります。しかし、進化の過程で種子を作るものが偶
然出来てしまい、種を風媒により飛ばして他の種と交わることなく根付き、生存域を拡大
していったという訳です。このままで終わればよかったのですが、そこからさらに進化し
て偶数体の染色体を持つものが現れ、それが、在来種と交雑して雑種のたんぽぽが生
まれることになりました。関西で行われた2004年〜2005年の調査では、雑種のたん
ぽぽが50%〜90%の割合ということでした。おそらく近年ではさらにその比率は高い
ことでしょう。これでは、見かけるたんぽぽの多くは、西洋たんぽぽというのも頷けます。
しかし、この仕組みから見れば在来種もそれなりに、生存域を持つことも出来る訳で、
事実、隣り合わせて両種が共存している処が有りました。ちなみに花を裏返した見て萼
片が反り返っているのが西洋たんぽぽです。
紫陽花園にて