テイカカズラ(キョウチクトウ科テイカカズラ属) 定家葛
テイカカズラ(キョウチクトウ科テイカカズラ属)定家葛 別名 マサキノカズラ(柾の葛)ハツナ(石蔦・
石綱)茎から気根を出し、他の樹木などによじ登り生育する常緑つる性木本。本州、四国、九州に分
布し、常緑樹林内の林縁などに自生する花は、両性花で花期は、5〜6月、枝先に集散花序を出し、
花冠2〜3cmの白い花をつける。キョウチクトウ科の有毒植物。
平安時代の終わり頃、後白川法皇の第三皇女、式子内親王は、幼くして賀茂斎院となり、十年にわ
たり神社に奉仕していましたが、病の為退くことになりました。この頃、歌人として有名な藤原定家が
、皇女を慕っていましたが、皇女は独身を守り、49歳の時に病気で亡くなってしまいました。皇女の
死後、思いを遂げられぬままこの世を去った定家でしたが、彼の死後、定家の墓から細い蔓を長く伸
ばす見た事も無い草がありました。そして近くにあった墓に達するとみるみる包み込むように葉を茂ら
せ、まるでその墓を抱きしめるように覆い尽くしてしまったのです。その墓の主が式子内親王であった
ことから、この葛のことをいつしか定家葛と呼ばれる様になったとか。後の世に残る悲恋の物語があ
りました。
テイカカズラは、古くから親しまれ、万葉集にも石綱、石蔦の名で六首ほど詠まれています。
石綱(いわつな)の またをちかえり あおによし 奈良の都を また見なむかも
巻六・一〇四六 作者不詳
さらに遡ると古事記にはマサキノカズラの名で登場します「天の岩戸」伝説に登場するアメノウズメノ
ミコトが身につける「天の真折(あまのまさき)」がテイカカズラと伝えられています。
本館裏側植え込みと右階段中央にて