ヤマコウバシ(クスノキ科クロモジ属) 山香 山胡椒 別名 菖蒲木(しょうぶのき) 猿滑
(さるすべり) 鳥付柴(とりつけしば) 鳥付木(とりつけのき)黐木(もちのき) 玉木(
たまのき) いぬたんば しょうがのき とろろぎ
本州の山形県以南、四国、九州に分布する樹高4〜8mの落葉小高木。花期は4月〜5月で葉の
展開と同時に新枝の基部に淡黄色の1〜3個の散形花序を出す。雌雄異株で日本には雌株のみが
見られるが結実する。
花被片は6個で退化した雄しべが9個あり、液果は球形で秋に黒く熟しやや辛味がある。葉は互
生し葉身は長楕円形、先端が鈍く尖る。葉質は、やや厚く鈍い光沢があり、裏面は灰白色。秋に
橙褐色に色付き半分が落葉せず枝に残る。幹は、細いがかたく直立又は、斜上し上部で密に分枝
する。樹皮は、淡褐色。
ヤマコウバシは他の落葉樹が紅葉を終え、葉を落としても何時迄も葉を残し立ち枯れしたように
見える変わった特徴を持っています。この理由は、南の暖かい地方から分布域を北の寒い地方に
広げるにあたり、進化の過程で落葉の機能が十分備わっていないことによるとされています。
和名は枝を折ると香りがすることから山香しと名付けられています。この香気は、菖蒲に似た香
りであることから、菖蒲の木の別名があります。果実にもやや辛みがあることから山胡椒とも呼
ばれています。葉は乾燥させ粉末にして、もち米に混ぜ団子にするなどかっては救荒植物として
利用されていました。
日本には、雌株しかないにも係わらず、結実するようですが、樹齢が若いのか、今年も未だ花を
付けていなく花の姿は見られませんでした。近隣の山中にもヤマコウバシの木があることから野
鳥が種を運んで来て根付いたものと思われます。