ぼうちの画像
清瀬市郷土博物館でスナップ

小麦の束
(運搬や仮置きの便宜のため藁縄で束ね
る)農家では、いちわ、にわと、数える
小麦の束をほぐし敷き詰めたところ
昔は暑い日を選びました。乾燥していると穂
落ちが良いためです。その分重労働でした。
ぼうち:手に持った棒を上手に振り上げ
ると先に付いた棒が回転する。先に付い
た棒を回すのはちょっとしたコツが要る。
ぼうち:棒の先に付いた棒を回転させて落
とす
右側の方は回転棒を落としたところ。
ぼうちの道具は「くるり棒」といいます。
ぼうち後、麦藁を篩で取り除いた麦。
まだ、殻が沢山混ざっています。
唐箕で風選した小麦粒、これを変質
防止のため日光で干してから粉にひく
千束こき(せんばこき)
 画像では安全のため先に白いカバーが付
いていますが、先の尖った四角い鉄の棒
が一列に並べて取り付けてある。尖った
隙間に穂を当て引っ張ると穂が千切れて
落ちる。

 「千束こき」なんて、大そうな名前が付い
ています。当時は画期的な道具だった
んでしょうね。農家では「こき」と言いました。
足踏み脱穀機(通称:ガラコン)
 手前の下にある横棒をタイミングよく踏むと
(足踏みミシン感覚まがえ)上のドラムが回
転する。麦の穂をドラムに当てるとドラムの
周囲に埋め込まれたV字型金属線にあた
り、穂を落とす。
千束こきの後から考えられ
た当時の新兵器。最新式のコンバインも穂
を落とす部分の原型は同じ。
唐箕(とうみ)
 落ちた穂を篩いに掛け、茎や籾殻を除き
(大選別)したものを上のホッパに少しず
つ落とす。丸い部分の中に手動風車が
ある。重い粒は前の口から落ちる。
少しし軽い粒は前の落とし口の左側にあ
る反対側の口から落ちる。
軽い籾殻は左側の口から出る

軽い物は遠方まで飛ぶので3段階仕切り仕分ける
 最新式コンバイン(自走型刈り取り、脱穀機)も、茎の引き起こしや刈り取り部分を除けば、主要部分は足踏み脱穀機と、唐箕の組み合わせです。
 コンパクトで高性能化されても、原型はとっくに出来上がっていたんですね。
  
 麦の作付けから刈り取り、束ね、畑に立て
て乾燥、軒下に仮置き、ぼうち、粒の日干し、
俵に入れて縛る、 出荷や自家消費等に使
用する。
 どの作業を見ても理に適った先人の知恵
が集積されフォーマットとして受け継がれて
来ました。
農家は暑さや麦に付いた埃やのげ(穂に付
いているざらざら)の中で大変な思いで食料
生産をして食料を確保して、私達に生命を引
き継いで来た往事をしのぶ貴重な一場面です。
近年は飽食の時代、食料が比較的楽に入手
出来ます。
 つらい農作業に近代的な農機具が加わり効
率的に食料が生産加工保存されるようになっ
たことも見逃せません。
 清瀬市郷土博物館での公開脱穀作業で昔と
変わっているのは、粒が土と混ざらない様にす
るために地面に敷くむしろの代わりにビニール
シートになったこと。
 麦を運ぶ手車やリヤカーがトラックになったこ
とくらいです。
  
 農機具の説明不足につきましては、清瀬郷土博物館に展示してあります。(麦はありません。)
 農業に詳しい地元出身の職員さんが説明して下さると思います。