素堂消息 元禄10年(丁丑)1697(56歳)
〔『陸奥鵆』〕
〔『俳諧錦繍緞』〕
〔『末若葉』〕
〔『真木柱集』〕
◇素堂、『陸奥鵆』発句五・付句一入集。桃隣編。
素堂序(別掲)
晴る夜の江戸より近し霧の富士 素堂
水甕を汲みほすまでに月澄て 々
あはれさやしぐるゝ比の山家集 々
《芭蕉庵十三夜》《素堂亭十日菊》所収。(前掲)
◇素堂、『柱暦』発句一入集。鶴声編。
茶の羽織おもへば主に龝もなし 素堂
◇素堂、『俳諧錦繍緞』発句四入集。其角編。素堂序。
垣根破るその若竹をかきね哉 素堂
おもだかや弓矢たてたる水の花 々
《註》この集での素堂の号は「山松子」である。
◇素堂号は『とくくの句合』の雷堂百里の跋によれば、山口松兵衛といったとある。(年不詳)
◇素堂、『末若葉』発句一入集。
青海や太鼓ゆるまぬ春の聲 素堂
《註》肅山より、探雪の絵に讃を望まれし折の吟、芭蕉の琴、其角の笙の讃句と連ね出せり
◇素堂、『真木柱集』発句十二入集。挙堂編。
綿の花たまく蘭に似たるかな 素堂
垣根やぶるその若竹をかきねかな 々
わすれ草若忘れなはゆりの花 々
旨すぎぬこゝろや月の十三夜 々
名もしらぬ小草花咲野菊哉 々
おもたかや弓矢たてたる水の花 々
いずれゆかん蓮の實持て廣澤へ 々
此わすれながるゝ年のよどならん 々
暑キ日も樅の木のまの夕日かな 々
椋の木のむく鳥ならし月と夜 々